2006-12

2006年韓国ホルスタイン品評会を審査」して

企画部長 高橋 邦博

 この度、韓国種畜改良協会の要請により、10月18日(水)~19日(木)にかけ韓国・安城市で開催された2006年韓国ホルスタイン品評会の審査員を務めましたので、その概要を報告いたします。
 私にとっては北米やヨーロッパへの旅は何回か経験しているものの隣国である韓国への旅は初めてであり、楽しみな出張でした。
 10月17日(火)千歳―ソウルの直行便に搭乗し3時間でソウル(仁川国際空港)に到着、時差がないため国内旅行のようで「もう着いたの!」という感じでした。
 この品評会に合わせて韓国を訪問するジェネティクス北海道の荒木敏彦氏と唐 紅熳(タン・ホンマン)さんも同乗しておられました。

       

2006年韓国ホルスタイン品評会」を大きく報道した「家畜新聞」写真右上:高橋審査員と上位入賞者の皆様、写真右下:左から通訳の梁氏、高橋審査員、副審査員の李氏

 仁川国際空港には韓国種畜改良協会の体型審査員である梁(ヤン)氏に出迎えていただき、ソウル市内で趙(チョウ)会長を始め種畜改良協会の幹部職員と荒木氏・唐さんも合流し本場の韓牛を堪能いたしました。
 日本と韓国の酪農界は長年に亘り密接な交流を続けており、当組合でも北組合長を中心に韓国種畜改良協会と技術交流を続けております。近年日本の業界関係各社が韓国に支店を開設したり、韓国から大勢の酪農家や酪農関係者が日本各地の牧場・関係団体・ショウを訪れるなど熱心に日本の技術を研修しており、滞在中多くの日本の酪農家や関係者のお名前を聞くことができました。
 今回の品評会の審査につきましてもこれらの方々のご尽力により実現したことと思います。心よりお礼申し上げます。
 18日(水)は、ソウルの南方1時間ほどにある安城市の農協中央会安城研修院畜産教育センターに車で向かいましたが早朝にもかかわらず4車線~5車線の高速道路が渋滞しており、1千万人が住む大都会ソウルの車事情を体験いたしました。
 この品評会は今年で15回目の開催であり過去3回は北米から審査員を招聘しており、日本からは初めてとのことでありました。
 11時から開会宣言があり国旗の掲揚、国家斉唱のあと、第1部の未経産牛クラス(8ヵ月以上~10ヵ月未満)29頭の出品から審査を開始しました。昼食をはさんで第6部の未経産牛クラス(21ヵ月~26ヵ月未満)の審査で初日の日程を終了し、未経産牛の出品申込頭数は124頭で、欠場牛は数頭とのことでした。
 各部を通して上位牛と下位牛の差が大きいものの上位牛数頭はかなりレベルの高いものもおりました。しかし、全体的にみると過肥で背線の弱いものが多く見受けられました。
 ここで、韓国の品評会の状況について少しお聞きしたことを書きますと、海外の牧場実習を経験して帰国した若い酪農家の方々と日本に乳牛改良技術の研修にきていた若い指導者の方々の意見が一致し、乳業会社のソウル牛乳や種畜改良協会が真剣に乳牛改良に取り組み始めたことが品評会の発展につながっているものと思います。特に通訳を務めていただいた梁氏は千歳市の黒澤牧場で実習した後、由仁町の細田牧場で実習をしながら酪農学園大学を卒業し、当組合で審査研修や第1回のサクセッサープログラムにも参加しており、帰国後、体型審査委員のチーフとして活躍しております。
 前述のソウル牛乳も品評会を主催するなど乳牛改良に熱心に取り組んでおります。特に清水町の酪農家 浅野 勲氏は平成11年にホルスタイン・マガジン社の小川恵博氏やジェネティクス北海道の橘元常務理事、千葉氏らとともに韓国を訪問し、韓国が海外から招聘した初めての審査員としてソウル牛乳が主催する「韓国ソウル競進大会」の審査を行っております。この時のエピソードを韓国の方々からお聞きしたところ、およそショウと呼べるものではなく、円形歩行審査を行うために引き出した牛を出品者が、「頭絡のロープの端を持って牛を引っ張り、後ろから3人係りで押すなどしていた」ため審査員の浅野氏は急遽、部の審査をストップし千葉氏に牛を引かせて「ショウの牛の引き方」の講習会を行ったことを懐かしそうに話してくれました。その後、当組合の神保審査部長(現調査役)や荒木氏が「韓国ソウル牛乳ホルスタインショウ」の審査員を務め、この時も熱心に指導を受けたそうです。
 千葉氏からは、毛刈りの講習を、恵庭市の酪農家 福屋栄人氏からも同様の講習会や地区の品評会の審査をしていただき、また、恵庭市の牧場には研修生の受け入れ、ショウの出品技術の指導をしていただいたことで1戸で複数頭の出品が出来るようになったと話しておりました。(1、2年の間にラウンダーが普及しており、今年、2戸が5頭出品しているとのことです。)また、ショウの写真撮影は小川氏が数年間に亘って指導をされており、日・韓の窓口としてもご尽力されております。

67社が展示しているブース

盛会に開催されたセミナー

品評会終了後の牛房の様子

   
    表-1 出品頭数の推移
回数 開催年 出品頭数
第1回 1989年 平均59頭
~第8回 ~1996年
第9回 1997年 49頭
第10回 1999年 70頭
第11回 2001年 81頭
第12回 2003年 134頭
第13回 2004年 158頭
第14回 2005年 170頭
第15回 2006年 201頭

  
 初日の審査が終了後、荒木氏や唐さんから「出品牛や出品技術のレベルが高くなっており、格段の進歩を遂げている」と伺い、先駆者の方々のご苦労に敬意を表します。
 また、初日の審査終了後、近くのホテルで「日本の乳牛改良状況」と題してセミナーを開催いたしましたが、全出品者140戸の関係者や品評会のスポンサーである農業関係67社の関係者・大学関係者など200名以上が参加いたしました。翌日の乳房調整のため出席できない出品者もいるとのことでありましたが、若い出品者の方も熱心に私の講演を聴いておりました。
 セミナーの演題につきましては事前に種畜改良協会より、質問書が当組合に届いており、その質問に答える形で行いました。①日本の共進会の種類と歴史・屋内審査場について②ゴールデンナショナルセールの状況について③検定事業の状況について・牛乳分析について・ロボット搾乳機について④審査事業について⑤血統登録について⑥交配相談についてなどパソコンを使って講演を行いました。資料の作成にあたりましては当組合の山下部長が中心になり北海道庁、北海道酪農検定検査協会、十勝農協連様などにご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 19日(木)は9時から第7部2歳経産牛ジュニアクラスの審査から始め、第12部の成牛クラスまで審査を行いました。
 申し込み頭数は87頭で、未経産牛も含めた全体では、211頭の申し込みがあり、欠場は10頭で実出品頭数は201頭でありました。
 過去の出品頭数は表1に掲載してありますが、今回、初めて200頭を超えたそうです。しかしながら、180頭分の牛房しかなく、過密状態になっているとのことでありました。個体の部の審査に続いてベストスリーフィーメイル、カウンティハードの審査を行った後、13万㎏以上の高能力牛2頭が展示され表彰を受けておりました。品評会の最後にチャンピオン戦を行い、ジュニア・インターミディエイト・シニアクラスのチャンピオン及びリザーブチャンピオンを決定し、グランドチャンピオン及びリザーブグランドチャンピオンは大会長の趙会長が牛を叩くと受賞者はガッツポーズをし、場内から大きな歓声が上がりました。表彰式の後、仲間から胴上げの祝福を受けて感激に浸っておりました。
 経産牛については全国から予選なしで出品出来るため、全体的にはサイズや乳用牛の特質について不揃いな印象を受けましたが乳用牛の特質に富んだ乳器が良い牛がかなり出品されており、数年後が楽しみになると思います。
 品評会終了後、ショウリングで「KOREANA SALE」が開催され、10頭がセリにかけられましたが、全て40万円以上でセリ落とされ、最高価格は58万円とのことでした。
 今回の訪問では品評会の合間にセミナーを開催するというハードスケジュールであったため多くの関係機関の方々や酪農家の方々とゆっくり話しをする機会がなく慌ただしい訪問となりましたが、韓国人の愛国心の強さや、目上の人を敬う心や、ひとつのことに一致団結して立ち向かうエネルギーを感じざるを得ませんでした。特に関係団体67社がスポンサーになり品評会に助成するとともに会場を囲むように出展し、全国から酪農家が集まり、若い後継者が牛を引き、600名の都市住民の子供達が招待されるなど先進国の良い所を大いに取り込んでおりました。
 しかしながら、個体識別事業・登録事業・検定事業などの改良の基礎となる部分の普及推進を図っていくことが急務であり、日本が数十年をかけて築いたことを彼らは何年で成し得るのか大いに楽しみであり、本当に期待出来ると思います。
 最後に異口同音に語られた言葉をお伝えいたします。「ここまで品評会が発展してきたのは本当に日本のおかげです。」と感謝の気持ちが伝わってまいりました。長年に亘り韓国酪農の発展にご尽力されました方々の成果の賜物と存じます。彼らからのお礼の言葉をお伝えしご報告といたします。

17回組合員女性研修会開催 !!

 色づいた街路樹に、秋の深まりを感じる今日この頃。去る10月26日から、二日間に亘り、第17回組合員女性研修会が開催されました。道内各地から多くの参加をいただき、初参加14名を含む総勢28名での研修となりました。二日間共、天気に恵まれ、晴れやかなスタートとなりました。

【㈲福屋牧場:恵庭市】
 最初に訪れた研修場所は、昨年の2005北海道ホルスタインナショナル ショウで「エルムレーン スカイチーフ サニー ET」号が見事グランド・チャンピオンとなり、また、第12回全日本ホルスタイン共進会(栃木県開催)では最高位賞という輝かしい成績を収められた、㈲福屋牧場でした。福屋脩三氏のご説明により、よく整備された施設を、一時間に亘り、ご案内していただきました。タイストールとフリーストールに分けられた牛舎、哺育牛舎は誰でも、目の行き届くようにと通路脇に設置しており、大切なのは子牛からの日常管理が大事と話しておりました。また、これまで培ってきた栄光の道のり等話され、ご婦人方もチャンピオン牛を間近で観れ、満足な笑みを浮かべておりました。今年は「エルムレーン スカイチーフ サニー ET」号に雌の双子が生まれ、二重の喜びだったそうです。

【田園倶楽部北海道:千歳市】
 続いて千歳市釜加にある農業生産法人 田園倶楽部北海道へと行きました。ここは通年定温ガラスハウスでコンピュータによる24時間管理により品質の高いトマトを栽培している施設であり、通常のトマトが糖度3~4度なのに対し、なんと糖度7~10度、収穫時期によっては12度という異例な甘さである。
 このように甘いトマトはフルーツトマトと呼ばれ、週末は多くの観光客やリピーターで賑わっているそうです。ご婦人方もトマト片手に試食をして、お土産を買われておりました。

【キリンビアパーク:千歳市】
 田園倶楽部から、バスを走らせ10分程にある、キリンビール千歳工場へと向かいました。ガイドの案内で、ビールが出来るまでの製造過程を20~30分説明していただき、ビール好きにはたまらない試飲コーナーもあり、前日新発売となった「とれたてホップ一番搾り」をグイッと!!
 また、世界各国の洋ラン800種、6,000株が咲き誇る、「ラン温室」もあり、珍しい洋ランを背に記念写真を撮り、思い思いの時間を過ごしておりました。

【懇親会】
 宿泊先は、千歳から約1時間、山間へ走ると見えてくる「支笏湖 湖水館」。ここ支笏湖は周囲約42㌔透明度25メートル平均水温3.6度、日本一冷たい湖で、最大深度360.1㍍、わが国では田沢湖についで2位。温泉は全国でも珍しい純重曹泉で、お肌がつるつるになる「美人の湯」として大変女性に人気があります。
 夕食を兼ねた懇親会は大変賑やかで、各管内から参加した方同士、色々な話で盛り上がり、中盤では恒例のゲームも始まり、参加者・参観者共々楽しい親睦となったようです。
 また、この日は日本シリーズ、中日対日本ハムの対戦で、日本ハムファイターズが勝てば44年振り2度目の優勝ということで、27日研修終了後の優勝セールに期待を膨らませ?!ゲームに燃え、応援に燃え、熱い一日でもありました。(笑)
 二日目、晴れ渡る支笏湖を眺めながら、一路、札幌駅へと向かいました。年に一度の研修会で普段、なかなか他管内の方々と親睦ができないと思いますので、まだ、この研修に参加されたことのない方、又、以前参加された方何度でも参加していただき、多くの出会い、そして北海道の酪農をおおいに盛り上げ、更に今後の酪農の糧となれば嬉しく思います。
 また、参加された皆さんにご協力いただいたアンケートを基に、今後の研修をより良いものにと考えております。
 最後に、この研修会の取りまとめにご協力いただきました関係者の方々に心よりお礼を申し上げます。
 

第15回理事会の概要
平成18年11月6日(月)午後2時
北海道ホルスタイン農業協同組合
【報告事項】
1. 前回理事会(8/1)後の主な処理事項
  8/9      日胆地区組合員協議会  参加20名
  9/9~10   第14回北海道総合畜産共進会 「肉用牛・馬部門」(音更町)
              ・出品頭数 肉用牛150頭 馬53頭
   /22~24  第14回北海道総合畜産共進会 「乳用牛部門」(安平町;共進会場)
              ・オフィシャル審査員 佐藤 貢 (当組合審査部長)
              ・アソシエート審査員 藤澤義美 (当組合総務部総務課長・審査員)
              ・出品頭数 391頭(府県7頭含む)
              ・ゴールデンナショナルセール 48頭
                 平均価格 1,051,667円
                 最   高 2,510,000円
  10/16~17 上期定期監査(家畜市場・事務所)
   /17     JHBS上期監査
   /23~27  税務調査
   /26~27  組合員女性研修会 参加28名

2.業務及び収支の状況
  血統登録は、登録頭数89,992頭、前年対比95.5%と減少しているものの、計画対比では、51.4%と計画通りに推移している。また、自動登録によるものは87.5%で、前年対比も113.0%と普及推進の効果が現れた形となっています。
  検定は、申込戸数が昨年より21戸、頭数で158頭減少していますが、検定全体では前年対比99.5%、計画対比51.7%と順調に推移しています。
  審査の基本申込戸数は昨年より23戸、頭数で404頭減少しておりますが、特別の基本及び頭数が増加し、全体では、前年対比96.6%、計画対比56.7%となっています。
  登録、検定、審査を含めた登録全体では、受付証明件数139,522件で、前年対比95.3%、計画対比51.5%と減産型計画生産の中で計画通り業務を進めております。
  また、市場流通業務は、米国産牛肉の輸入が再開され、また、肉用牛、経産廃用牛の増加により、価格が安くなると危惧していたのですが、相場は乱高下激しく掴み処が無かったが、最終的には計画通り順調に推移した。

3.平成18年度家畜市場施設内基盤整備終了報告について

4.日ホ、第5回企画委員会及び中間監査報告について

5.第13回全共開催に係る特別委員会報告

6.上期監査報告について

7.法人税調査報告について


【協議事項】
1.組合員の譲渡加入(1名)、脱退(1名) 加入・脱退後の組合員数1,086名

2.監事意見書に対する考え方

3.第61回通常総会開催日時・場所について
   ・日時:平成19年5月23日(水)午前11時~
   ・場所:共済ホール 札幌市中央区北4条西1丁目

4.その他
   ・総務委員会開催予定     12月15日(金) 14:00~
   ・経済企画委員会開催予定  12月22日(金) 14:00~


ひとこと
 私は、本が好きでよく本屋さんに行きます。最近はインターネットでも気軽に情報を得ることができますが、画面上ではなかなかよくわからなかったりするので、本に頼ることもあります。
 本屋さんで陳列している色々な本のタイトルだけ見ても、その時何が人気なのか皆が何に注目しているのかが良く分かります。それを知るのも楽しみのひとつなので、用事が無くても本屋さんには立ち寄ります。
 子供の頃は、よく両親から絵本や伝記の本などをプレゼントしてもらいました。本屋さんに立ち寄った時に、プレゼントしてもらった絵本と同じものを見つけた時は嬉しくなります。もう処分してしまい実家にもない本ですが、意外と記憶の中に残っているようです。ついその場で本を立ち読みしてしまうこともあります。
 大人になってからも、私は絵本を何回かプレゼントしてもらったことがあります。誕生日や結婚するときに、主人より絵本をプレゼントしてもらいました。大人になった私が見ても、物語と挿絵に心が温まります。表紙も素敵なので、今でもリビングに絵本を飾っています。
 絵本だけではなく、単行本も読みたいし、雑誌も読みたい。本は一気に読みたいタイプなのでもっと時間があればもっと本が読めるのになぁと思いますが、良い本を見つけて少しずつでも読みたいです。
 「読書の秋」は過ぎましたが、長く寒い冬に向かって、絵本・マンガ・単行本・小説、どれか一冊でも読んで「読書の冬」にしてみては如何ですか。
M・T