2007-3

平成18年度地区組合員協議会
2/5(月)~2/18(日)10地区で開催
平成18年度事業計画・北海道 ホルスタイン ナショナル ショウの在り方、などを協議
   本年度組合員協議会は、2月5日(月)の十勝地区を皮切りに10地区218名の参加を得て開催し、多くの貴重な意見をいただきました。
 組合ではいただいたご意見を業務に反映させ、適正な事業運営に努めて参りますので皆様の尚一層のご協力をお願い致します。
 最初に開催された、十勝地区は、帯広市の帯広ワシントンホテルにおいて組合員28名の出席を得て行い、北組合長、桑元専務理事、橋本理事(経済企画委員長:胆振地区)、山田理事(根室地区)、地元の角倉副組合長、小出理事、斎藤参事ほか担当部長が出席して説明協議いたしましたのでその概要をお知らせいたします。

開会挨拶
 北組合長は、日頃のご協力に謝意を表すとともに、次のとおり挨拶を述べた。
 
開会挨拶をする組合長と役職員(写真は釧路地区)
1.昨年は、春先の天候不順で、作柄を心配しておりましたが、その後天候に恵まれ、農畜産物全般で作柄も概ね良好でした。しかし、10月以降は、竜巻・突風などにより一部地域において農地・施設に大きな被害が発生いたしました。
 被災された皆様には心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。

2.酪農を取り巻く環境は、牛乳消費の低迷、生乳廃棄、13年ぶりの減産型の生乳計画生産、そしてアメリカ産牛肉の輸入再開、さらにはWTO農業交渉の中断の中、オーストラリアとのFTA(自由貿易協定)を柱としたEPA(経済連携協定)交渉に入る方針を決めるなど、国内外ともに厳しい状況が続くものと考えられます。
 特に、オーストラリアとの交渉では、本道の主要品目と競合する乳製品・牛肉・小麦・砂糖など重要品目の例外扱いに向けた取り組みを強めるために、当組合として、組合員の皆様をはじめ、関係機関・団体と密に連携し、取組んでまいりたい。

3.乳牛改良事業は、平成18年度からの政府の三位一体改革に伴い、都道府県に委譲され、北海道の単独事業として実施されております。府県の取組みの状況が見えない中にあって、北海道は優良遺伝子の造成や個体の供給基地としての位置付けを確固たるものとすることが肝要です。
 そのために、牛群検定事業と後代検定事業の推進方策と財源確保について、北海道としての方向付けをするため、「北海道乳牛改良システム検討会議」が設けられ、当組合もそのメンバーとなり検討・協議がされている状況です。

4.組合の12月末までの事業並びに収支状況は、基幹事業の登録事業並びに市場流通事業ともに概ね計画に沿って推移しています。しかし、ここにきて、昨年からの減産型計画生産による乳牛頭数の削減や黒毛の授精割合が高まったことから、血統登録件数の当初計画に影響が出てきそうな状況にあります。
 基幹事業の推進に際しては、組合員をはじめ酪農家・関係機関・団体の理解を得ながら推進していますが、この場を借りて、感謝申し上げるとともに、今後とも、改良の根幹である登録事業にご理解ご支援を賜りますようお願い申し上げる次第です。

5.本会議の協議事項としては、「平成19年度事業計画骨子」、「ナショナルショウ」、「2010年開催の第13回全共の出品区分について」の3点であります。

 事業計画は、概ね従来の事業推進にあたることとしております。
 ショウは、昨年は総合畜産共進会「乳用牛部門」として開催し、新しく「後代検定2歳クラス娘牛部門」を設けて24頭の出品をいただきました、皆様のご理解ご支援の賜物と感謝申し上げます。
 本年のナショナルショウにつきましても、昨年同様のクラスを設けて、安平町早来の共進会場で行う予定です。
 2010年(平成22年)の第13回全共の出品区分については、11月開催された日本ホルスタイン登録協会の理事会に提出された内容を、各都府県のブロック会議で意見集約を行い、最終的には日ホの6月の理事会において決定される運びとなっております。道内におきましても、出品区分等に関して、皆様のご意見を拝聴したいと考えておりますので、忌憚のないご意見・要望を頂きますようよろしくお願いいたします。

協議会の次第
 議長には角倉副組合長が就任し、事務局から本年度事業の実施状況・収支報告(12月末)を行うとともに、引続き次ぎの協議事項が提案され、説明の後、質疑が行われました。

【協議事項】
1.平成19年度事業計画骨子(案)について
2.2007北海道ホルスタインナショナルショウについて
・場所 北海道ホルスタイン共進会場
・会期 9月22日(土)
     ~23日(日)の2日間
・衛生条件
 昨年までの条件に、牛ウイルス性下痢-粘膜病(BVD・MD)1型 2型、牛パラインフルエンザ(PI)、牛RSウイルス感染症(RS)、牛アデノウイルス感染症(AD)の5種類の疾病も追加
3.第13回全日本ホルスタイン共進会出品区分について

【報告事項】
・任期満了に伴う当該地区次期役員候補者の報告について

【質疑応答】

 組合員の皆様から多くの意見・要望等が出され、組合長をはじめ参事、各担当から回答するなど協議いたしました。

 なお、その質疑概要等につきましては、5月号に掲載する予定としております。
第5回乳牛改良・審査のサクセッサープログラム開催

 酪農知識の向上と乳牛審査技術習得を目的とし、次代を担う酪農後継者を対象に1月9日~12日の4日間にわたり、当組合会議室と(学)八紘学園農業専門学校において「乳牛改良・審査のサクセッサープログラム」を開催いたしました。
 過去4回の受講者は地域のリーダーとして、またショウにおいても第一線で活躍しており、今回も意欲的な受講者19名と当組合の若手職員2名の総勢21名が熱心に研修しました。

《1月9日(火)》
 開講式に桑元専務から「生乳の減産型計画生産、日豪EPA交渉など酪農を取り巻く状況は暗い話題ばかりですが、この講習会が今後の経営にプラスになることを期待します」との開会挨拶の後、受講者は緊張の面持ちで自己紹介をおこない、4日間の講習会が始まりました。


実技研修をした八紘学園にて
 最初の講習は「共進会の出品準備と心構え」について(学)八紘学園農業専門学校 畜産科 助手の田健一郎氏の講義を受けました。
 基本に忠実な毎日の牛舎作業と作業のポイントが説明され、常に個体の観察と作業後のミィーティングにより再確認と再発見されることが重要と話されました。
 共進会の出品技術などは有名酪農家が多い地区だけに、色々刺激を受けながら工夫したエピソード等が紹介され。また、ショウはただ勝ち負けにとらわれず経営のための情報交換と仲間同士たがいに切磋琢磨して向上することが重要と述べられました。


《1月10日(水)》
 「乳牛の主な疾病と予防対策」ついて、酪農学園大学獣医学部 小岩政照教授を講師に招き講義を受けました。
 ショウカウの乳器・肢蹄の解剖学的な説明、ショウカウや子牛などに多い疾病や治療法など豊富な事例を挙げながら指導をいただきました。
「乳牛の主な疾病と予防対策」について講義中の酪農学園大学小岩政照教授
 また、休憩時間にも個別に質問し指導を受ける受講者もおり個々の牛群の健康管理に対する意欲が垣間見られました。
1)ショウカウに多い疾病
 ●調教・体洗浄
  ①皮膚病
    新しい専用モクシ、ブラシを使用 洗浄後乾いたタオルで拭く
  ②乳房炎
    乳頭を清潔なタオルで拭く、デッピング厳守

 ●ショウの前日・当日
  ①ルーメンアシドーシス
  ②蕁麻疹
  ③乳房炎
    デッピングの頻回励行
 ●牛舎到着後(牛舎に入る前)
  ①蹄病
    ジェット洗浄機で洗浄
胸腺の触診
2)乳牛の主な疾病
 ●産褥期病
  ①乳熱
  ②起立不能症
  ③胎盤停滞
  ④ケトーシス
  ⑤脂肪肝
  ⑥第四胃変位
  ⑦乳房炎
 ●カビ中毒

3)健康な子牛の見分け方
 ●顔
    馬様面相→胎児期の感染
 ●頸-胸
    胸腺の触診 触知易→免疫能が高い
 ●臍
    出生時異常分娩による
       臍ヘルニア→感染症
 ●家柄
    胎児期の母牛の栄養状態

 「体型審査と線形評価法」について、4日目(12日)の体型審査実技研修に向けて、審査標準の必要性や、4月から改正される審査標準の変更点と新審査標準と線形評価法の解説を審査委員の小泉より説明をしました。

《1月11日(木)》
 「乳牛の飼養管理技術」ついて、道立農業大学校 主任講師の田中義春氏を講師に迎え講義を受けました。
 酪農経営にあたって重要なことは「本質を理解すること」で、飼養管理にあたっても「牛にとってどうなのか」を基本に考えることを力説され、牛の行動・生理・環境について徹底した現場での観察と豊富なデータを使い指導いただきました。
1)牛の行動
 ●経産牛と初産牛との行動の違い(群分け)
 ●横臥時間と乳量  牛床数、跛行の関係
 ●採食姿勢、飲水姿勢、寝起きの行動

2)牛の生理
 ●MUNの変動によるモニタリング
 ●環境と採食量の関係
 ●環境と乳量の関係
 ●飲水と気温の関係

3)牛舎環境
 ●暑熱対策(トンネル換気等)
 ●ウォーターカップ・水槽の効率化と清掃
 ●飼槽と採食時間

4)酪農の方向性
 ●自己責任の原則方向
 ●酪農科学の追求
 ●感覚的センスを磨く

 「交配種雄牛選定のポイント」について、人工授精の意義と遺伝改良の持つ重要性、実際に交配にあたっての留意点について(社)ジェネティクス北海道 改良課 課長の藤田 功氏に詳しく説明いただきました。

1)生産寿命の高い牛を目指す
  ①能力(乳量、蛋白、脂肪)
  ②体型(乳器、肢蹄、尻 他)
  ③管理形質(繁殖、気質 他)
第5回乳牛改良・審査のサクセッサープログラム 受講者名簿
管  内 市 町 村 氏    名
石狩 江別市 相根裕紀
石狩 江別市 稲津智沙都
後志 黒松内町 二階堂めぐみ
渡島 長万部町 佐橋和哉
十勝 鹿追町 菊池洋一
十勝 鹿追町 高田泰輔
十勝 清水町 小坂洋平
十勝 清水町 串田健太郎
釧路 白糠町 工藤宏昌
釧路 弟子屈町 吉田雄貴
根室 中標津町 滝本周太
北見 訓子府町 安岡祐一
北見 訓子府町 塩田泰明
宗谷 猿払村 丹治智寛
宗谷 猿払村 尾山敬貢
宗谷 猿払村 栗村直樹
宗谷 枝幸町 高橋慶太
宗谷 中頓別町 姉歯哲也
留萌 幌延町 富樫悠輔
ホル農協 札幌市 若杉剛志
ホル農協 札幌市 岡崎活宏
2)種雄牛選定にむけて
 ●改良目標の設定
  ①個体レベル
  ②牛群レベル
 ●血統構造の分析
 ●近親交配、遺伝疾患の配慮

《1月12日(金)》
 最終日は八紘学園の牛舎を借用して、「体型審査の実技研修」を実施しました。
 はじめに、高橋部長により模範審査として教材牛(3産)1頭を使い各部位の線形評価、各部位の得率、決定得点の説明をした後に、1グループ5~6人の4グループに分れて4頭の供試牛(初、2産)を受講者が審査しました。実際に牛を見て・触れる喜びから活発な質問がみられました。昼食をはさみ、各自の審査評価の発表のあと、供試牛の担当審査委員から審査評価の説明をして実技研修を終了しました。
模範審査中の高橋企画部長と受講生
 それぞれ審査の難しさを痛感する反面、今まで知らなかった、牛を見るポイントを認識した受講者が多かったようです。
 最後には恒例の受講者とスタッフの記念撮影をして、8月の再会を約束しながら解散しました。
 「良い牛をつくりたい」という気持ちで、北海道の各地区から集まり同世代の後継者と講習を受け、疑問に思ったストレートな質問には熱意とエネルギーを感じます。
 休憩時間の会話は、精液、受精卵、ショウのあの牛…、4日前まで知らぬ者同士が話しに花が咲き、解散する間際には「今度遊びに行くから、ヨロシクネ」の言葉には、行動力を感じます。
 今回の講習会の成果が個々の牧場経営で、何らかの形で反映され一回り成長し、自信を持った受講者皆さんの顔をまた夏に見たいと思います。
 第2期の開催は8月6日~9日の4日間、今回の受講者を対象としてアメリカ・ウィスコンシン州立大学 D・ディクソン名誉教授を招聘し開催の予定です。
 最後に本プログラム開催にあたりご協力を賜りました関係者、関係団体の皆様に心よりお礼を申し上げます。
《企画部 小泉》

  
受賞者の皆様と、感謝とねぎらいの挨拶をする北組合長 謝辞を述べる三谷猛人様
 去る1月18日(木)札幌市・KKRホテル札幌において、第32回優良登録委員表彰式並びに第6回地区連合会登録担当者表彰式を開催いたしました。
 この表彰は、永年にわたり登録事業の普及推進に尽力し、地域酪農の発展に多大な貢献をされた登録委員の方々を全道の登録取扱団体の推薦を受け、当農協が制定している「優良登録委員表彰要項並びに地区連合会登録担当者表彰要項」に基づき、毎年、日本ホルスタイン登録協会北海道支局と共催で表彰しております。
 当日は、時節柄ご多用中にも拘わらず北海道農政部食の安全推進局畜産振興課酪農グループ 板谷守主幹・下井敦司主任をはじめ北海道酪農検定検査協会 伊藤 満専務理事のご臨席を賜りご祝辞並びに激励をいただきました。
 表彰に当り、北 良治組合長は受賞者の永年のご労苦に対しねぎらいの言葉を述べるとともに、酪農を取り巻く環境は、牛乳の消費低迷、生乳廃棄、13年ぶりの減産型計画生産、そして米国産牛肉の輸入再開などに加え、国際的にはWTO農業交渉の中断の一方で、昨年暮れのオーストラリアとのEPA交渉の開始が決定されるなど、解決すべき課題が山積みされている状況にあります。
 特にオーストラリアとの交渉では、乳製品や牛肉を含む重要品目を多く抱える北海道酪農・畜産にとって、これら品目の除外を強く働きかけることが肝要であり、酪農家をはじめ、本日ご臨席いただいております北海道そして関係団体の総意を持って、オール北海道として取り組むべきものと考えております。
 この様な状況の中、酪農経営の効率化を常に図ることが重要であり、その基本が乳牛の遺伝的改良であると考え、牛群検定農家の拡大と後代検定娘牛の保留強化、さらには検定牛の全牛登録と体型審査の実施を進め、乳牛改良集団の拡大、維持することが不可欠と考えております。
 また、検定済種雄牛を利用する際、血統が集中する傾向にある中で、近親交配による能力や繁殖性の減退を回避するための情報として登録の必要性が年々高まってきております。
 現場でご活躍頂いている登録委員の皆様に、これら登録の重要性を普及啓発頂くとともに、北海道酪農の発展のために変わらぬご支援・ご指導を賜りますよう…」と挨拶の後、それぞれの方の功績を順次紹介し表彰状並びに記念品を授与いたしました。
 受賞者14名を代表し、上川生産農業協同組合連合会 三谷猛人様より「昨今の我国の酪農情勢はWTOの農業交渉の行方が不透明なことや、2国間の自由貿易協定を柱とした経済連携協定が拡大されている状況の中、国内においては、環境問題の深刻化や後継者不足、また、生乳の需給バランスの不均衡による13年ぶりとなる減産型計画生産に政策転換された事や生乳の生産過剰による3月の生乳の廃棄処分、7月の米国産牛肉の輸入再開など、多くの課題を抱えており、国内外において予断を許さない状況が続くものと考えられます。
    
石狩地区農業共済組合
伊藤 篤
中空知農業共済組合
久田隆雄
ふらの農業協同組合
木村伊七
ようてい農業協同組合
前川稔治
平取町農業協同組合
嶋田 勲
帯広市川西農業協同組合
谷本憲治
 
木野農業協同組合
伊藤 均
釧路地区農業共済組合
真野文男
釧路地区農業共済組合
藤原次雄
根室農業協同組合
川島義則
遠軽地区農業共済組合
志鎌信言
豊富町農業協同組合
小川幹雄
幌延町農業協同組合
小林 進
上川生産農業協同組合連合会
三谷猛人 
 一方、北海道は酪農主産地として、乳牛改良、個体販売においても全国の中できわめて重要な位置にあり、平成十五年から参加したインターブルによる種雄牛の国際評価の成績は、現在では世界のトップレベルにあり、これも一重に、多くの登録委員を始めとした乳牛改良に携わる人たちが酪農家とともに、一頭一頭の血統登録と審査・検定記録を積み重ね、現在の優秀な乳牛集団が構築されたものと考えております。
 このような状況の中、さらなるコスト低減を図り酪農経営を安定的に発展させ、国際化に対応するためには、登録を基礎とした審査・検定記録を活用した科学的手法による乳牛改良が、より一層重要になると考えます。
 本日の受賞の栄誉を胸に改良の要である登録業務に精進するとともに、登録から得られる様々な情報を活用し、酪農の輝く未来のために酪農家と共に研鑚してまいりたい。」と謝辞を述べられました。
 表彰式・祝賀会には、同日開催の地区連合会登録事務担当者会議に参集した方々のご出席も賜り、終始和やかな雰囲気の中に終了いたしました。受賞されました方々の益々のご健勝とご活躍を祈念申し上げます。
第32回 優良登録委員表彰者(敬称略)
地 区 氏  名 委 嘱 年 月 功        績
所  属  団  体
石 狩 伊藤 篤 昭和61年9月  豊富な経験と知識を基に、家畜の診療・人工授精業務を通じ登録事業の普及推進に尽力し、地域の酪農振興に多大な貢献をしている。
石狩地区農業共済組合
空 知 久田隆雄 昭和51年8月  登録事業の普及推進と円滑な申込みに努め、正確な業務処理と乳牛改良への情熱は酪農家や関係機関から高い評価を受ける。
中空知農業共済組合
上 川 木村伊七 平成6年1月  畜産担当として精力的に登録事業を推進し、ふらの農協の登録事業は常に管内一・二位の普及率を誇り、組合員の信頼も絶大である。
ふらの農業協同組合
後 志 前川稔治 平成5年2月  乳牛改良の根幹である登録、後代検定、受精卵移植事業等の普及推進、特に自動登録の普及に情熱を傾注し、酪農家の信望も厚くその功績は高く評価される。
ようてい農業協同組合
日 高 嶋田 勲 平成6年5月  常に正確で迅速な事務処理は他の登録委員の模範であり、地域の酪農振興に果たした役割は大きく、酪農家の信頼も厚い。
平取町農業協同組合
十 勝 谷本憲治 昭和53年5月  登録、後代検定、受精卵移植事業等の普及推進に尽力され、更には、乳質改善等の営農指導に熱心に取組み地域の酪農・畜産経営の発展に大きく貢献した。
帯広市川西農業協同組合
十 勝 伊藤 均 平成3年11月  登録、牛群審査、後代検定事業等に精力的に取組み、現在は家畜の商流業務を担当する等、幅広く地域の酪農・畜産経営の発展に貢献している。
木野農業協同組合
釧 路 真野文男 昭和41年10月  豊富な経験と知識を基に自動登録、牛群審査、牛群検定等の普及推進に尽力される。また、近親交配回避の為の交配指導も積極的に取組み、その功績は高く評価される。
釧路地区農業共済組合
釧 路 藤原次雄 昭和45年8月  乳牛改良の根幹である登録、後代検定、受精卵移植事業等を積極的に推進され、また、近親交配回避の為の交配指導も積極的に取組み、その功績は高く評価される。
釧路地区農業共済組合
根 室 川島義則 昭和55年5月  酪農経営基盤の強化を図るべく人工授精・受精卵移植業務を通じ乳牛改良の基本である登録事業等の普及推進に携わり地域酪農の振興に大きく寄与している。
根室農業協同組合
網 走 志鎌信言 昭和50年1月  登録事業の積極的な普及啓蒙、特に乳牛の改良集団の拡充を図るべく登録頭数の拡大に情熱を傾注され、乳牛改良に多大なる貢献をしている。
遠軽地区農業共済組合
宗 谷 小川幹雄 昭和51年8月  関連する登録業務、共進会、乳検事業等、一連の乳牛改良業務に精通している。また、家畜人工授精の技術水準は高く評価され組合員の信望も厚い。
豊富町農業協同組合
留 萌 小林 進 昭和58年1月  家畜人工授精の豊富な経験を活かし、登録 牛群審査 牛群検定等の普及に尽力、また、後継者の良き相談者となるなど幌延町酪農の発展に大きく貢献している。
幌延町農業協同組合
第6回 地区連合会登録担当者表彰
上 川 三谷猛人 昭和62年4月  登録・審査事業を積極的に推進し、併せて管内登録担当者の育成指導に精力的に取組む。また一部の町村のみのジュニア・ホルスタイン・クラブを全道に先駆けて一つの組織に纏め後継者に交流の場を提供し、就農の道を切り開いた。
上川生産農業協同組合連合会

共進会認定審査員 新たに2名を認定


 当組合では乳牛の改良上極めて重要な役割を果たす共進会審査の的確な推進を図るため、「共進会審査員認定要領」を定め、共進会審査について高度な審査技術を習得している方を認定しております。
 今年度の認定者につきましては道ホル農協が平成2年から開催している「共進会ジャッジ研修会」を5回以上受講し、その成績、審査講評及び共進会審査実績等を総合的に評価の上、経済企画委員会、理事会で選考し、1月31日付けで認定いたしました。
 昨年までの認定者と合わせて33名の方が認定されております。認定者につきましては、北海道ホルスタイン ナショナル ショウの審査員を始め、全国のショウリングで活躍いたしております。
 共進会等の主催者におかれましては、この制度の趣旨をご理解いただき認定審査員をご指名下さるようご案内申し上げます。
 今回認定されました方の主な審査歴を次のとおり御紹介いたします。

平成18年度認定者
岩見沢市 瀬能 剛様 別海町  山田 博和様
  道内における管内クラスの審査歴
  ・平成18年北見B&Wショウ
  ・平成18年後志B&Wショウ
  ・平成13年胆振地区共進会
  道内における管内クラスの審査歴
  ・平成18年釧路B&Wショウ
  ・平成14年十勝B&Wショウ
  ・平成9年イースタンフェア
    


共進会認定審査員(市町村・アイウエオ順 敬称略)

氏   名 市 町 村 氏   名 市町村・所属 氏   名 所 属
中 川 尚 人 恵 庭 市 角 倉 光 記 広 尾 町 渡 部 信 義 G   H
今 西 善 也 岩見沢市 山 田 光 男 別 海 町 山 口 寿 典 十勝AI
三 好 孝 行 富良野市 久 保   剛 中標津町 高 橋 忠 司 ABS
野 原 幸 治 帯 広 市 弾正原   正 中標津町 高 橋   茂 LIAJ
吉 川 広 司 帯 広 市 惣 田 和 雄 佐呂間町 橋 場 正 俊 グローバルG
串 田 雅 樹 清 水 町 田 中 忠 正 佐呂間町 佐 藤   貢 ホル農協
鈴 木   進 芽 室 町 荒 木 敏 彦 G   H 神 保 孝 之 ホル農協
今 村 敏 幸 更 別 村 遠 藤 正 彦 G   H 高 橋 邦 博 ホル農協
菅 野 秀 樹 更 別 村 七 海 清 志 G   H 藤 澤 義 美 ホル農協
木 村 博 文 大 樹 町 松 浦   栄 G   H (合計31名)
角 倉 了 一 大 樹 町 宮 本 敏 文 G   H
:審査暦は北海道ホルスタイン農協ホームページで公開中   共進会認定審査員
  

「平成18年牛乳生産費統計」から
 生乳の飲用需要が低下傾向にある中、平成18年度は12年ぶりの減産型の計画生産が行われたが、さらに11月8日に農林水産省統計部から公表された「平成18年牛乳生産費統計」によると、経産牛1頭当たり所得は前年9.6%減(平成18年19万5791円、平成17年21万6468円)となっている。生乳生産コスト増加の要因としては、労働時間の減少から労働費が減少したものの、乳牛の取得価格上昇により償却費が増加したことや、原油価格の高騰により光熱動力費が増加したことなどであるが、生産性コストの低減を図るためには、乳用牛改良を推進しつつ能力を最大限に発揮させる飼養管理技術の向上を図ることが基本である。
 ここでは、個体能力の向上がいかに生産性の向上にとって重要であるか、牛群の平均乳量の差が生乳生産コスト及び収益性に及ぼす影響について、「平成18年牛乳生産費統計」をもとに組み替え集計した結果から見てみよう。
 図は、乳量階層別に経産牛1頭当たりの平均乳量(乳脂率3.5%換算)と経産牛1頭当たりの平均粗収益及び支出との関係について示したものである。これを見ると平均乳量が増加するに伴い、粗収益、支出ともに増加しているが、右にいくほど粗収益の増加額が支出の増加額を上回っており、平均乳量が多い酪農家ほど収益性(所得)が高いことがわかる。
 具体的な数字を挙げてみると、全国の経産牛1頭当たり平均乳量である8千~9千キロの階層に比べ、1万キロ以上の階層(牛群検定牛の平均乳量階層)では、1頭当たり支出が11万1千円増加しているものの、粗収益が16万7千円増加していることから、結果として所得は17万6千円から23万2千円へと約32%増加している。
 また、1千万円の所得を得るために必要な乳用牛(経産牛)頭数を計算すると、平均乳量が8千~9千キロの階層では57頭必要となるが、1万キロ以上の階層では43頭となり約8割程度の頭数で間に合うことがわかる。
 同様に年間出荷乳量を3百トンと限定した場合に必要な経産牛頭数について計算すると、8千~9千キロの階層では35頭必要であるのに対し、1万キロ以上の階層では28頭で間に合い、所得も増加する。
 さらに、生乳生産量1㎏あたりの費用合計は、8千~9千キロの階層では75.9円かかるのに対し1万キロ以上の階層では68.3円と約10%低下している。
 このように、酪農経営において、生産性を高め、所得の向上を図るためには、登録、牛群検定、後代検定により個体能力を見極め、効果的な牛群の改良を進めることにより、遺伝的能力を高めつつ能力に見合った飼養管理を推進していくことが重要である。
   

第16回理事会の概要
平成19年1月26日(金)午後2時
京王プラザホテル札幌
【報告事項】
1.前回理事会(11/6)後の主な処理事項
11/8~14 カナダ酪農視察研修
          参加23名  (うち当農協: 山田理事、職員2名)
  /10   留萌地区組合員協議会
          (初山別町;出席10名)
  /24   第13回全日本共進会に係る第6回企画委員会
12/10   登録事業に係る地区連会議
  /15   総務委員会
  /22   経済企画委員会
1 /9    家畜市場 初セリ
  /9~12 第5回乳牛改良・審査のサクセッサープログラム 第1期
  /15   宇都宮顕彰会 理事・監事・評議委員会
        第39回宇都宮賞 表彰者決定
 /18   地区連合会登録担当者会議
       優良登録委員・地区連合会登録担当者表彰式
 /19   市場流通業務推進協議会

2.業務及び収支の状況
 血統登録は、登録頭数130,902頭、前年対比94.7%、昨年よりも7,300頭減少している。これは減産型計画生産による淘汰と、黒毛和牛授精によるF1生産が原因と思われるが、昨年から予想されていたことから、計画対比(75%が基準)では74.8%と計画通りに推移している。
 検定、審査を含めた登録全体では、計画対比76.8%と順調に推移しているが、受付・証明件数が前年同月より11,348頭減少し、207,834頭で前年対比94.8%と厳しい状況にある。
 市場流通業務は、昨年よりも乳用牛取引頭数・価格共に減少し、肉用牛は頭数・価格共に増加している状況ですが、全体の金額としては、前年同月比93.2%と厳しい状況にあることから今後の相場と頭数の増加に期待しているところです。
 収支の状況は、業務全体が厳しい状況にあることから収入は減少しておりますが、支出の減少に努めた結果、昨年同月比105.2%と順調に推移しております。
3.第13回全共に係る、第6回企画委員会並びに理事会の概要
4.総務委員会報告
5.経済企画委員会報告

【協議事項】

1.組合員の加入(2名)、譲渡加入(2名)、一部譲渡加入(2名)、脱退(8名)、加入脱退後の組合員数1,082名 ※前回理事会:1,086名
2.平成19年度事業計画骨子(案)について
3.組合員の海外研修及び女性研修(案)について
4.2007ゴールデンナショナルセール開催要領(案)について
5.共進会審査員の認定について
6.2007北海道ホルスタインナショナルショウ開催について
  (1)開催要領(案)
  (2)オフィシャル審査員及びアソシエート審査委員の選考
7.地区組合員協議会次第及び開催日程(案)について
8.任期満了に伴う学識経験理事の候補者について

ひとこと
 私事ではありますが、50半ばを越えて「肩凝り、高血圧、高コレステロール」という、いわゆる生活習慣病」と診断され薬だのみの日々となり、この先どうなるのやら…と思う今日この頃です。
 「長寿社会」という言葉が流行っていますが、長寿とは何歳から呼ぶのでしょうか?…先日、114歳で世界最高齢になったお婆ちゃんが話題となっていましたが、この秘訣は「適度な労働と酒」とか? やはり、食べて、笑って、しゃべって、元気に長く生きている方が長寿と呼ぶのに相応しいです。
 「平均寿命」という活字もよく見かけますが、何故かしら女性が長いですね!皆さんは、このワケを知っているのでしょう。私には思い当たるフシがあるのですが…ここでは書けません。
 そこで、東洋医学の某先生の所見を紹介します。
 この差は、『食事』だそうです。男性は、外で飲み好きな物を食べまくるのに対して、女性は、家族を守るため節制しているのが差になる要因であると言っております。
 男性の皆さんが長生きしたければ『奥さんを大事に長生きさせる』ことで叶えられるそうです。
 また、東洋医学では、季節と内臓が健康に関係しているそうです。春は肝臓、夏は心臓、秋は肺、冬は腎臓。それぞれの季節が訪れると、その臓器に負担がかかり、病気のサインが現れることもあるそうです。それを予防するには、やはり「食事」が大切とか。春の肝臓には、レバーや青野菜。夏の心臓には、トマト・にんじん等の赤い野菜。秋の肺には、大根等の白い野菜。冬の腎臓には、黒ゴマ・ひじき等の黒い食べ物が、良いそうです。
 皆さんも食事に気をつけて、これからのライフワークを、エンジョイしましょう。
T.A