2007-7

全共北海道開催への取り組み
乳牛改良・市場流通など各種事業推進を計画

 晴天に恵まれた、5月23日(水)札幌市(共済ホール)において、第61回通常総会を開催し、平成18年度事業報告、19年度事業計画など提出議案について原案どおり可決承認されました。
 任期満了による役員改選では、推薦会議で選考された16名の候補者が選任(全役員が重任)され、総会終了後の理事会・監事会において北 良治組合長、角倉了一副組合長、桑元忠彦専務理事、大迫誠一代表監事をそれぞれ再任しました。(6月号既報)
 開会に当たり、北 良治組合長は、ご臨席の来賓各位、組合員に謝辞を述べるとともに「昨年は世界的な温暖化の影響による異常気象と思われる大型の低気圧、竜巻、突風など、道内地域で大きな被害が発生しましたが、全般的には天候に恵まれ、農畜産物全般で作柄は概ね良好な年でした。
 酪農界におきましては、牛乳・乳製品の消費低迷、生乳廃棄、減産型計画生産、そしてアメリカ産牛肉の輸入再開、さらにはWTO農業交渉の中断の中、各国間でのFTA交渉、オーストラリアとのEPA交渉など貿易自由化に向けた取り組みが活発化しております。
 このような状況の中で、平成19年度は乳牛改良専門農協として乳牛の能力向上や体型向上のための育種改良が不可欠と考え、改良の基礎である登録事業や体型審査事業はもとより、牛群検定事業、後代検定事業の推進に努め、減産型計画生産による経産牛の減少や黒毛和種の授精割合が高いことなど当組合家畜市場に影響が懸念されるものの乳牛素牛供給を基本とした市場流通事業、次代を担う酪農後継者育成事業など、諸事業の遂行に努め、組合組織の経営安定と運営の合理化を図ることとします。
祝辞をいただいた
北海道農政部長
祝辞をいただいた
北海道農業協同組合
中央会副会長
総会議長をしていただいた
西山泰正様
  
飛田稔章様
  
恵庭市 市川勝利様
  
 その中で、平成22年の第13回全日本共進会の北海道開催に向けて、実行委員会の立ち上げのための設立委員会の開催、関係機関・団体との密接な連携を取り、開催に向けた円滑な体制作りに取り組みます」と開会の挨拶を行いました。
 続いて、北海道農政部西山泰正部長より「酪農をめぐる情勢は非常に厳しいものがあり、WTO農業交渉、日・豪EPA交渉が動き始めているところです。先日、オーストラリアの駐日大使と高橋はるみ北海道知事との対談があり、知事は毅然とした態度で、乳製品など重要品目については関税撤廃の除外が大前提と申し上げた。国に対しても同様に強く要望しており、今後とも、知事が先頭に立って生産者や関係団体の皆さんと一体となり力強く要請していく決意である。
「会議体委員会」委員の選任
区  分 総  務 経済企画
副組合長 角倉了一 角倉了一
委 員 長
副委員長
委  員

水本隆夫
山口哲郎
河野崇治
中嶋隆司
菅原善幸
橋本善吉
小出秀晃
岩本勝男
浦 敏男
山田光男
担当部門 総務・登録・電算 企画・審査・経済
 昨年は、牛乳の全国的な消費減退で減産型生産に取り組まれたところである。道の関係機関を上げて、牛乳の消費拡大を進めており、乳製品の加工についてもその幅を広げて行く事が大切であり、今後の取り組みを進めて行きたい。さらに、世界的なバイオエタノールの需要増で配合飼料の価格が高騰しており、今後とも高値で推移することが見込まれており、本道酪農にとっての情勢は、これまでにないほど将来の不透明感が強い局面になっている。本道の酪農は、恵まれた自給飼料基盤に立脚した土・草・牛、これら循環機能を基本とした多様な酪農経営体を育て、持続可能な生産体制の確立に努めて行く事を農政部上げて取り組んで行く。酪農は、今後とも北海道の大きな柱であり、持続的に発展していくためにも、飼養管理の改善、乳牛改良の実現をしていく事が、極めて重要である。北海道ホルスタイン農協は、長年に渡り乳牛改良に欠かせない血統登録・体型審査・共進会の開催などを通して、乳牛の資質向上に取り組まれている。こうした面からもその役割は益々大きいものと考える。平成22年に全日本ホルスタイン共進会が北海道で初めて開催されるが、道としても本日お集まりの皆さんと一緒になって、この共進会が立派なものとなるよう努めてまいりたい」と祝辞をいただいた。
 その後、飛田稔章北海道農業協同組合中央会副会長の祝辞と伊藤 満北海道酪農検定検査協会専務をご紹介申し上げ議事に入りました。総会議長には、恵庭市の市川勝利氏が選出され次の議案6件が承認されました。

【議案】
第1号 平成18年度事業報告書、貸借対照表、損益計算書、付属明細書、剰余金処分案の承認について
第2号 平成19年度事業計画及び収支計画の設定について
第3号 平成19年度賦課金の賦課及び徴収方法について
第4号 理事及び監事の報酬について
第5号 定款及び定款付属書役員選任規程並びに規約及び規約付属書監事監査規程等の改正について
第6号 役員の選任について
  
【事業報告】
 当組合の主要事業である登録事業は、乳牛改良の基盤である「改良集団」の拡大に努めてきたが、今年に入り減産型計画生産による経産牛の減少と黒毛和種の授精割合が高まり、血統登録件数は164,641件で計画対比94.1%となり、牛群審査・検定成績等を含めた総件数は264,461件で計画対比97.7%となった。
 経済事業の家畜市場並びに乳・肉用牛の斡旋については、米国産牛肉の輸入量が少ないことや減産型計画生産の影響から、ホル素牛や経産廃用牛の需要が高まり、併せて、初生犢並びに肉用牛の価格が高値で推移したことから、乳用牛の取扱いは計画を下回ったものの肉用牛の取扱いが増加し、市場並びに斡旋の取扱金額では計画を上回る結果となった。
 第14回北海道総合畜産共進会では実行委員会のメンバーとなり「乳用牛」部門の開催事務局として盛会の内に終了することができた。
 決算の状況は、収入から支出を差し引いた当期剰余金については、ほぼ前年並みの1,161万円となった。

【19年度事業計画】
 本道酪農は、わが国の食糧生産基地としての役割を果たし、食の安全性に対する高まりを踏まえて、さらには環境保全、飼料自給率の向上に取り組み、土・草・牛が調和した資源循環型の酪農生産構造を確立し、農産物の安全・安心の確保に取組みながら発展してきた。
 乳牛改良専門農協の役割として改良の基礎である登録事業や体型審査事業はもとより牛群検定事業や後代検定事業の推進に努める。
 また、乳用素牛の供給を基本とした市場流通事業、さらには後継者育成事業を主体に諸事業の遂行に務め、組合の経営安定と運営の合理化を図る。
 重点事項としては、
  1. 組合員協議会、海外及び女性研修会を通じ、組合事業に対する理解を深め、組合組織の充実強化と時代に対応できる事業展開を図る。
  2. 2007北海道ホルスタイン ナショナル ショウを開催するとともに、酪農後継者の育成や消費者との交流、後代検定娘牛部門の出品・PRを図る。
  3. 乳牛改良集団の拡大のため、道内関係団体との協力体制を強化し、家畜個体識別と人工授精記録との効率的システム構築による自動登録未実施地区の解消を重点的に進める。
  4. 登録情報を活用した「交配相談(メイティングサービス)システム」と「近親交配回避システム」の改善と道内酪農家・団体への利用拡大を促進する。
  5. 平成22年(2010)第13回全日本ホルスタイン共進会北海道大会開催に向けた実行委員会設立とともに会場敷地内基盤整備に具体的に取組む
  
【優秀牛群等の表彰】

 通常総会に先立ち、平成18年度優秀牛群などの表彰を行い、各部門を代表して次の方々に表彰盾を授与し、その功績を称えました。

総合優秀牛群     帯広市 杉浦 尚様

体型優秀牛群     清水町 浅野 勲様

能力優秀牛群     天塩町 遠藤潤一様

審査成績優秀牛   豊浦町 山口一敏様

検定成績優秀牛   清水町 高橋徳男様
総合優秀牛群部門を代表して表彰盾を授与される、帯広市の杉浦 尚様
  
審査・検定成績・生涯乳量優秀牛は、紙面の都合で省略(総会資料で配布済)

ア.総合優秀牛群
所 有 者 審  査 得点別頭数 平   均 検   定
EX VG GP G 頭数 平  均
頭数 初産 90
以上
85~
89
80~
84
75~
79
得点 体 型
偏差値
乳量 乳脂
肪量
乳 量
偏差値
乳脂量
偏差値
更別村 天 野 洋 一 20 9 1 9 10   85.1 149.8 50 12,042 448 175.2 166.3
清水町 高 橋 徳 男 35 14 1 20 14   85.2 148.0 51 12,108 454 173.5 168.1
帯広市 杉 浦   尚 44 14 2 27 14 1 85.1 146.2 57 12,590 432 182.4 156.6
恵庭市 ㈲福屋牧場 71 22 5 41 25   85.6 147.2 104 10,998 422 151.2 151.1
注)初産頭数は審査頭数の内数

イ.体型優秀牛群
区 分 所  有  者 審  査 得 点 別 頭 数 平  均
EX VG GP G
頭数 初産 90以上 85~89 80~84 75~79 得点 体 型
偏差値
10~24頭 豊浦町 山 口 一 敏 19 5 3 11 5   86.2 154.7
25~39頭 清水町 浅 野   勲 30 9 8 17 5   87.5 171.0
本別町 唯 野 真 平 25 3 4 16 5   86.9 156.3
豊富町 栗 城 一 憲 39 10 2 26 11   86.2 153.5
北見市 吉 野 尚 司 31 10 4 16 11   85.8 149.8
40~59頭 豊富町 佐 藤 道 寛 51 17 11 22 18   86.4 157.7
大樹町 木 村 博 文 43 13 3 26 14   85.7 150.5
上士幌町 小 椋 茂 敏 56 22 2 27 27   84.6 139.0
60頭以上 紋別市 永 峰 勝 利 63 22 1 34 28   84.9 145.3
本別町 前 田 友 司 68 30 6 30 32   84.9 144.1
注)初産頭数は審査頭数の内数

ウ.能力優秀牛群
区 分 所  有  者 頭数 平     均 平     均
乳  量 乳脂肪量 乳脂肪率 乳量偏差値 乳脂量偏差値
10~24頭 今金町 湯 元 智 彦 23 13,528 437 3.2 194.9 158.5
25~39頭 大樹町 山 下   茂 29 12,021 459 3.8 182.4 179.9
遠軽町 新野尾 伸 一 26 11,874 562 4.7 156.2 204.2
新得町 湯 浅 勝 浩 38 12,611 484 3.8 178.4 176.6
40~59頭 安平町 小華和 秀 則 48 14,627 503 3.4 215.0 187.7
湧別町 大 口 真一郎 44 12,784 518 4.0 192.5 204.8
清水町 細 野   勲 40 12,667 509 4.0 180.3 190.3
更別村 今 村 敏 幸 52 12,466 479 3.8 185.7 183.9
60頭以上 天塩町 遠 藤 潤 一 72 13,060 524 4.0 191.5 201.5
新ひだか町 (独)家畜改良センター
新冠牧場
172 11,310 436 3.8 182.5 183.1

 
社団法人 北海道ホルスタイン協会
  平成19年度定期総会

 北海道ホルスタイン協会の平成19年度定期総会は、組合の通常総会終了後開催され、提出議案は原案どおり可決承認されました。
第1号 平成18年度事業報告書、収支計算書、財産目録、貸借対照表の承認について
第2号 平成19年度事業計画及び収支予算の設定について
第3号 平成19年度会費の賦課及び徴収方法について
第4号 役員の選任について
   
 
第36回定時株主総会を開催
 (株)JHBS(北 良治代表取締役社長)では、去る5月28日北海道ホルスタイン農協会議室において、全株主(9株主)が出席して本年度の定時株主総会を開催し、決算・予算・定款改定が承認されました。また、役員の任期満了による改選が行われ、全役員が重任されました。
 なお、定時総会の後に開催された第1回取締役会において、別表のとおり代表取締役社長に北 良治取締役、副社長に小出秀晃取締役が重任されました。
 開会にあたり小出副社長は、「代表取締役社長の実兄であり、当社設立当初から6期12年間取締役として活躍された北 修二様が5月25日の午前0時21分に永眠し、葬儀が行われる事から代表取締役社長北 良治は本総会に出席できないので、私が議事進行をさせていただく。北 修二様のご冥福をお祈りしたい」と述べ、「牛乳・乳製品の消費低迷が続き、13年ぶりの減産型計画生産が行われ、北海道酪農は、和牛授精によるF1の生産増や、飼養頭数の削減など厳しい状況が続いており、アメリカ産牛肉の輸入再開やWTO農業交渉が中断する中、オーストラリアとのFTAを柱としたEPA交渉に入るなど、予断を許さない状況にあり、酪農家・酪農関係団体にとっては、乳用牛の資質向上とともに、一層の生産性向上・経営体質の強化を図り、国内の優良遺伝資源活用のため道内乳牛の全牛登録に向けた登録集団の拡大を図ることが肝要と考えている。従って、今後も、乳牛改良事業の推進に向けて、当社はジェネティクス北海道を通じて、的確に働きかけて参る所存である。なお、マックスバリュ北海道に賃貸している商業施設が建設から10年を経過し、補修・修繕が必要であることから、今後計画的に整備したいと考えている」と挨拶し議事に入りました。
 平成18年度事業は、1億453万円の収益に対し、費用は、8752万円で、当期利益は1701万円、株主配当は5%(1株当たり25円)となりました。
 また、平成19年度事業計画は、1億337万円の収益に対し、費用は9271万円で利益は1066万円が承認されました。
JHBS取締役・監査役名簿
役  職 氏    名 株 主 名
社  長 北   良 治 道ホル農協
副社長 小 出 秀 晃
取締役 橋 本 善 吉
岩 本 勝 男
桑 元 忠 彦
榎 田   浩 ㈱コーラク
工 藤 定 幸 岩中酪農協
代表監査役 角 倉 了 一 道ホル農協
監  査  役 水 本 隆 夫
9名    

株 主 名 簿
株    主 株式数 比率
道ホルスタイン農協 99,200 59.0
㈱コーラク 32,000 19.1
南信酪農協 9,600 5.7
浜名酪農協 9,600 5.7
道ホルスタイン協会 5,760 3.4
空知地区酪農協 3,200 1.9
ラクレン農協連 640 0.4
岩手中央酪農協 6,000 3.6
沖縄県酪農農協 2,000 1.2
9 株 主 168,000 100
 


    
2007年 北海道内地区共進会日程(乳用牛)
地 区 共  進  会  名 開 催 日 開  催  場  所
石 狩 第43回道央酪農祭 8月24日(金) 北海道ホルスタイン共進会場
空 知 第59回空知管内畜産共進会 8月26日(日) 長沼町農村広場
上 川 第50回上川管内総合家畜共進会 8月25日(土) ホクレン中央地域家畜市場
後 志 第56回後志畜産共進会 8月10日(金) ニセコ町共進会場
道 南 第54回道南畜産共進会(乳用牛) 8月 8日(水) 八雲町家畜共進会場
胆 振 2007年胆振畜産共進会 8月10日(金) 北海道ホルスタイン共進会場
日 高 第55回全日高家畜共進会 8月8日(水) 新冠町共進会場
十 勝 第39回十勝総合畜産共進会 8月26日(日) 十勝農協連家畜共進会場
釧 路 平成19年度釧路ホルスタイン共進会 8月25日(土) 釧路農協連共進会場
根 室 平成19年根室ホルスタイン共進会 8月21日(火) ホクレン根室地区家畜市場
網 走 第58回北見管内総合家畜共進会 8月24日(金) 北見管内総合施設(訓子府)
宗谷・留萌 平成19年度道北ホルスタイン共進会 8月19日(日) ホクレン豊富地域家畜市場
北 海 道 2007北海道ホルスタイン ナショナル ショウ 9月22日(土)~23日(日) 北海道ホルスタイン共進会場
注)各地区の審査員につきましては判明次第、当農協ホームページに掲載いたします。
2007年 北海道内地区共進会日程はこちらをクリックしてください
    

     栃木県 中山真介さん出品の
エスペランサ レブロン レイジー ファースト ダーハム ET号に栄冠
リザーブには旭川市 加藤智宏さん出品の
          グリーンハイツ マーク ダーハム ET号に
  出品頭数:218頭(うち府県2頭)
審 査 員:中川尚人氏(恵庭市の酪農家・当組合共進会認定審査員)
 
 北海道ホルスタイン改良協議会(角倉光記会長)は、5月26日(土)、27日(日)の両日、北海道ホルスタイン共進会場(安平町)で2007年北海道B&Wショウを開催した。
 酪農家の春の祭典として、419頭の申込があり、当日は、府県からの出品牛2頭を含め218頭が出場して栄冠を競い、グランド チャンピオンにはエスペランサ レブロン レイジー フアースト ダーハム ET号(栃木県:中山真介さん出品の5歳・成牛クラス)が栄誉を獲得した。
 審査員は恵庭市の酪農家、中川尚人氏が務め、的確な審査は好評であった。
 中川氏は、昭和30年2月に恵庭市で生まれ、酪農学園大学短期大学を卒業後、すぐに経営に携わり、乳牛改良に取り組み能力・体型ともに優れた牛群を作り上げました。
 平成18年度牛群成績では経産牛1頭当たり平均乳量9,245㎏、体型審査では、経産牛39頭(飼養頭数80頭)の内、EX6頭、VG15頭、GP10頭、未審査8頭となっている。
 共進会の審査は、道北B&Wショウ、空知スプリングショウ、道外においては、中部日本、新潟県、兵庫県B&Wショウをはじめ、道内外の多くの共進会を手がけている。 平成11年には当組合の「共進会認定審査員」にも認定されており、地域の指導者として尽力し、恵庭ホルスタイン改良同志会の会長、石狩ホルスタイン改良同志会連合会会長、平成12年から今年まで北海道ホルスタイン改良協議会の副会長等を歴任し、乳牛改良界のリーダーとして活躍しています。
 今年は、本州をはじめ、全道各地から多くの方が参観されたほか、隣国の韓国からは、2ツアー120名、中国からも10名の方が視察にお見えになりました。
開会挨拶をする角倉光記会長
   
審査講評を行う中川尚人審査員
   
 ショウは、26日正午、角倉光記会長から、「このB&Wショウには、府県からの2頭をはじめ、全道各地から約218頭の牛が集まりました。また、中国、韓国をはじめ、全道・府県からも多くの観客の皆様に来ていただいております。この様に盛大に開会出来ます事をこの場を借りて感謝申し上げたい。 後代検定の国産種雄牛参考展示は、ゲッツ オブ サイヤーという形で、ショーリングの中で競い合います。……先日公表された、種雄牛成績でも非常に素晴らしいタイプの牛も出てきているので、皆様にも良く見ていただきたい。 また、協賛、後援いただいている関係団体の方にもこの場を借りてお礼申し上げる」と挨拶がありました。 また、ご臨席いただいた、橋本聖子参議院議員より、「酪農業界・酪農家が抱える問題は沢山ある中、今一番ご心配をおかけしているのは日豪のEPA・FTA交渉ではないかと思っておりますが、乳製品の関税撤廃を阻止するために国を挙げて全力で頑張って行きたい。」と力強いご挨拶があり、その後、中川尚人審査員ならびにデーリィ・プリンセスを務めた高木真奈美さん(上士幌町)と内田久美子さん(白糠町)が紹介され審査が開始された。
 中川尚人審査員は、第1部講評に先立ち、「昨年のB&Wショウのおり、多くの方々が私を支持していただき今日の日を迎える事が出来ました。今日、明日の2日間に亘り誠心誠意審査を努めますのでよろしくお願いいたします。」と挨拶し、講評を開始した。
 途中第3部(育成シニアクラス)出品牛が入場する中、来賓挨拶と紹介が行なわれ、北海道ホルスタイン農協角倉了一副組合長は、「このショウは、長年に亘り酪農家自らの手で開催され、ここ数年は、400頭を超えるエントリーがあると聞いており、非常に素晴らしいショウに成長していると確信しています。………当組合におきましても、乳牛改良のため、登録・体型審査・牛群検定事業を通じ育種改良に貢献していきたい。」とご祝辞があり、(独)家畜改良センター新冠牧場の桜井 保場長からのご祝辞のあと来賓各位の紹介があった。
 第6部終了後には後代検定事業の普及推進を図るため昨年まで行っていた後代検定娘牛の展示パレードを一歩進めた取り組みとして、「国内後代検定参加同一種雄牛の産子3頭を1組として出品する」ゲッツオブサイヤーのクラスを設け、未経産のクラスであるジュニアゲッツオブサイヤーが行われた。
デーリィ・プリンセス 左:内田久美子さん 右:高木真奈美さん
   
 このジュニアゲッツオブサイヤーには、十勝管内からレデイスマナー ブラツク ボツクス ETの娘牛1組の出品がされたが、更なる後代検定の普及推進を図るためには、今後数多くの出品を期待したい。
 なお、青少年の育成を目的に参加を呼び掛けているジュニアリードマンも高校生を中心に10名がリードし、場内で紹介するとともに、記念品が授与されました。
 初日は第1~6部までの未経産6クラスとジュニアゲッツオブサイヤーのクラスが行われ、順位が確定した。各クラスのトップは何れも十勝管内からの出品で十勝の強さを印象付けた初日であった。
 2日目は、早朝の8時30分、第7部の2歳経産ジュニアクラスから審査を開始し、第12部終了後には、シニアゲッツオブサイヤー(経産)が行われ、十勝管内からロイレーン ジエスロ ETとサリー RCA オーシヤン ETの娘牛各1組が出品されたが、未経産同様に数多くの出品を期待したい。
 また、13部のベストスリーフィーメイル(経産牛3頭1組)では恵庭市:㈲福屋牧場出品の組が1位となった。
 第14部のカウンティーハード(支庁対抗:5頭1組)は、9支庁から出品され、十勝地区から出品の組が1位となった。
 その後、チャンピオン戦が行われる中、今回のB&Wショウで、自家生産牛の入賞得点が一番多かった出品者に贈られるプレミア・ブリーダーと全出品牛の入賞得点が一番多かった出品者に贈られるプレミア・エキジビターは、共に恵庭市:㈲福屋牧場に決定し表彰された。
 ジュニアチャンピオン選では、更別村:天野洋一さん出品の第4部レデイスマナー GW アバンテがチャンピオンに、本別町:佐藤 亘さん出品の第2部リベツトNVLM アストロノートが、リザーブチャンピオンに選出された。
 インターミディエイトチャンピオンには、弟子屈町:坪井泰憲さんの第9部ブライトランド エルヒーローズ シエリーが、リザーブ・インターミディエイトチャンピオンには、釧路市:成田純哉さん出品の第9部TMF ダーハム アン センビユーが選出された。
 シニアチャンピオンには前出の栃木県:中山真介さん出品牛が、リザーブ・シニアチャンピオンには、旭川市:加藤智宏さん出品の第12部2位グリーンハイツ マーク ダーハム ETが選出された。


韓国から贈られた記念の壺


チャンピオン杯
   
 中川尚人審査員はグランドチャンピオン選考に先立ち、「皆さまの熱意を感じながら、活気に満ちたショウの審査が出来て本当に素晴らしい経験でした。
 本日の出品者の皆様、本当に素晴らしい牛達でありました。マナーも本当に進歩し、素晴らしい共進会に成ったのではないかなと思っております。」と結び、ファンファーレが高らかに鳴る中、第12部を制し、シニアチャンピオンに選出され、「非常にスケールが大きく雄大で、高さ、長さも優れている。……非常にスムーズな前乳房、後乳房、乳頭の配置、乳房の巾なども優れた牛」と評したエスペランサ レブロン レイジー フアーストダーハム ET号の出品者、中山真介さんと固い握手でグランドチャンピオン牛を指示し、祝福した。 また、リザーブ・グランドチャンピオンには、リザーブ・シニアチャンピオンの加藤智宏さん出品牛に決定した。
 グランドチャンピオン決定と同時に、場内からは、お祝いの掛け声と拍手が沸き起こり、参観者をはじめ、韓国や中国から来られた視察ツアーの方々も会場に入り、チャンピオン牛を囲んで記念写真に納まるなど大いに盛り上がった表彰式でした。
中山真介さんへチャンピオン杯の授与
    
 角倉光記会長は、参観者とショウの開催に支援いただいた関係者に謝辞を述べるとともに、「次回2008年北海道B&Wショウ審査員について、出品者による投票の結果、清水町の酪農家、串田雅樹氏に決定した」旨発表があり、また、「11月12日~13日に、静岡県御殿場市において、全日本B&Wショウが開催される事から、北海道からも大勢の人が足を運んでいただきたい」とお願いし、盛会のうちに2日間にわたるショウの幕を閉じた
チャンピオン牛・受賞者を囲んで記念撮影
     

韓国からのお客様 中国からのお客様

   
北海道ブラック アンド ホワイトショウ入賞牛一覧は、こちらをクリックしてください
グランドチャンピオン・各部チャンピオン
区     分 出品番号 名          号 出 品 者
グランド・チャンピオン 1220 エスペランサ レブロン レイジ- フア-スト ダ-ハム ET 栃木県  中 山 真 介
リザーブ・グランド・チャンピオン 1216 グリ-ンハイツ マ-ク ダ-ハム ET 旭川市  加 藤 智 宏
ジュニア チャンピオン 425 レデイスマナ- GW アバンテ 更別村  天 野 洋 一
リザーブ 261A リベツト NVLM アストロノ-ト 本別町  佐 藤  亘
インターミディエイト チャンピオン 918 ブライトランド エルヒ-ロ-ズ シエリ- 弟子屈町 坪 井 泰 憲
リザーブ 904 TMF ダ-ハム アン センビユ- 釧路市  成 田 純 哉
シニア チャンピオン 1220 エスペランサ レブロン レイジ- フア-スト ダ-ハム ET 栃木県  中 山 真 介
リザーブ 1216 グリ-ンハイツ マ-ク ダ-ハム ET 旭川市  加 藤 智 宏
       
     
※入賞牛の写真提供:(株)ホルスタイン マガジン社

グランド・チャンピオン
シニア・チャンピオン 第12部(5歳・成牛クラス) 1位

リザーブ・グランド・チャンピオン
リザーブ・シニア・チャンピオン 第12部(5歳・成牛クラス) 2位
エスペランサ レブロン レイジ- フア-スト ダ-ハム ET  12.9.13生  グリ-ンハイツ マ-ク ダ-ハム ET 13.3.27生 
2歳1月(1)2回 305日 9,346kg F353 3.8% 5歳2月 92点
父:レ-ガンクレスト エルトン ダ-ハム ET
母:アルピナ フオ-メ-シヨン リブロン ET
出品者:栃木県 中 山 真 介
繁殖者:栃木県 エスペランサホルスタインオ-ナ-ズクラブ

 
4歳3月(3)2回 365日 13,612kg F457 3.4% 6歳0月 92点
父:レ-ガンクレスト エルトン ダ-ハム ET
母:グリ-ンハイツ マ-ク メイソン ET
出品者:旭川市 加 藤 智 宏
繁殖者:旭川市 加 藤 孝 志

 
ジュニア・チャンピオン
第4部(未経産ジュニアクラス) 1位
インターミディエイト・チャンピオン
第9部(3歳ジュニアクラス) 1位
リザーブ・ジュニア・チャンピオン
第2部(育成ミドルクラス) 1位
レデイスマナ- GW アバンテ ブライトランド エルヒ-ロ-ズ シエリ- リベツト NVLM アストロノ-ト
18.1.11生 16.1.21生 18.6.11生
父:ブレイデ-ル ゴ-ルドウイン
出品者:更別村 天 野 洋 一
父:コムスタ- エルヒ-ロ-ズ ET
出品者:弟子屈町 坪 井 泰 憲
父:オシアナ アストロノミカル ET
出品者:本別町 佐 藤  亘
  
リザーブ・インターミディエイト・チャンピオン
第9部(3歳ジュニアクラス) 2位
  
  
  
第1部(育成ジュニアクラス) 1位
  
  
  
第3部(育成シニアクラス) 1位
TMF ダ-ハム アン センビユ- セジス ビユ-テイ エルトン ダンデイ- マウイ TMF ゴ-ルド ダ-ビス ウイン
16.4.18生 18.10.23生 18.4.24生
父:レ-ガンクレスト エルトン ダ-ハム ET
出品者:釧路市 成 田 純 哉
父:レ-ガンクレスト ダンデイ- ET
出品者:清水町 高 橋 喜 一
父:ブレイデ-ル ゴ-ルドウイン
出品者:清水町 有限会社 田中牧場
  
第5部(未経産ミドルクラス) 1位
  
第6部(未経産シニアクラス) 1位
  
第7部(2歳経産ジュニアクラス) 1位
サクランド スカイデユ-ク エクレア ET ハツピ-リバ- ダンデイ- ユツク サマンサ エルムレ-ン ホワイト ダ-ハム ロ-ズ ET
17.11.2生 17. 7.12生 16.12.20
父:リステル ラデユツク ET
出品者:士幌町 山 岸  剛
父:レ-ガンクレスト ダンデイ- ET
出品者:帯広市 十勝ライブストツクマネ-ジメント
父:レ-ガンクレスト エルトン ダ-ハム ET
出品者:佐呂間町 田 中 忠 正
  
第8部(2歳経産シニアクラス) 1位
  
第10部(3歳シニアクラス) 1位
  
第11部(4歳クラス) 1位
エルムレ-ン スト-マテイツク コレツト ウエストヘイブン マ-チヤント チエリ- セノ-フア-ム デユツク ブレンダ
16. 6. 3生 15.10.20生 15. 4. 2生
父:コムスタ- スト-マテイツク ET
出品者:恵庭市 有限会社 福屋牧場
父:アルタジエンアイ マ-チヤント ET
出品者:更別村 天 野 洋 一
父:リステル ラデユツク ET
出品者:岩見沢市 瀬 能  剛
   
第13部 ベストスリーフィーメイル 1位 恵庭市 有限会社 福屋牧場
第14部 カウンティーハード    1位 十 勝
   
プレミア・ブリーダー 恵庭市 有限会社 福屋牧場
プレミア・エキジビター 恵庭市 有限会社 福屋牧場
ジュニア・ゲッツオブサイアー 【国内後代検定参加同一種雄牛産子3頭1組(未経産)】 1位
  種雄牛:レデイスマナ- ブラツク ボツクス ET 第1部 スミツクランド マダム ブラツク ボツクス マンデイ 大樹町 角 倉 了 一
第2部 アイランド スタ-ク ボツクス ブレンダ 大樹町 (有)アイランド牧場
第2部 オグラフア-ム ミステイ ホワイト ボツクス フタゴ 芽室町 小 倉  正
   
シニア・ゲッツオブサイアー  【国内後代検定参加同一種雄牛産子3頭1組(経産)】 1位
  種雄牛:ロイレ-ン ジエスロ ET 第9部  GETK ベイビツト レガ- 清水町 橋 本 和 博
第10部 グロ-リ-ヒル シエルブ ジエスロ 帯広市 十勝ライブストツクマネ-ジメント
第11部 リ-モコ コンケスト サベ-ジ 帯広市 小 森 晴 貴


ひとこと
 この頃、一部の人たちのモラルの低下を含め、ちょっとしたことで疑問・不快感、「それはないでしょう…」と怒り心頭に思うことがある。
 特に朝の出勤時に事が起こるのは私だけでしょうか……
 混雑した地下鉄の中、今にも見えそうな、まるで見てくださいと言わんばかりのスカートの短いこと。おもむろに鞄から手鏡を取り出し、慣れた手つきで化粧を念入りにする女子高生。「こら~あなたは鏡じゃなくて黒板を見てなさ~い!!」
 列車から降りる人を待たずにそそくさと乗り込み、老人へ譲るという優しさの欠片もなく席をぶんどる若者。側にいた40歳代女性が、老人に席を譲っている。「こら~ッ!!若者50年早いっつうーの!!」
 車の運転中、信号待ちをしている時、煙草を吸いながら歩く中年男性(最近ではコギャル風の女性も見る)さぁ~てあのタバコどうするのかな・・オーッとさりげなく道端にポイ捨てだぁ。「こら~タバコの吸殻捨てるなら、○○心を捨てろ~!!」
  
 町内の副班長を任された私、仕事という仕事があるわけではないが、早速、近いうちに初仕事のゴミ拾いがある。ゴミといえば、特に私の住んでいる区域はゴミ分別や収集には厳しい。燃える・燃えないゴミ、プラスチック、資源ゴミ混ざっているものがあればプップー!!注1) 一度、ゴミを出したときその中身を見られ、返されたことがある。個人情報保護法ができる前であるが…それって、たしかに誰しもが、判断しかねるものだってあるのだから、仕方がない。しかし、中身を見て、そこまでして返すかっつうーの!!それ以来、私はゴミにはうるさくなった。札幌も、そのうち有料になるであろうゴミ収集車の苦労を考えれば、やはり出す側としてもきちんとすべき事である。特に男性は判別・区別に対してうといところがある。仕分ける側の苦労も考え、最近旦那に「このゴミは何ゴミだ?」などと、テスト方式に出題して叩き込んでいる。(笑)注2)
  
 『親しき仲にも礼儀あり!』気兼ねしない親戚や知人、アットホームな職場内での会話も、「…だよね」「…でしょ」相手が、年長・目上ならば、きちんとした敬語を使用するよう心がけが必要だと私は思う。無論私も気を付けなければならないその一人ではあるが。近頃友達感覚で使用する間違った言動をよく耳にする。時には不快になることもある。
  
 そんな中、ホッと和むときがある。早朝の街角、年もかなり年配だと思うが、背広姿で銀行周辺を隅から隅まで清掃している中高年男性を見る。支店長であろうか。いったいこの人は何時に出勤してこのような事をしているのであろうか…「毎日お疲れさまです」と心の中で思いながら、そんな何でもない光景が私の出勤前、癒しとともに喝(気合)が入る。注3)
 さぁ~て、今日は、何が起こるであろう………
  
 モラルの低下・常識ある行動・言動を次世代へつなげる架け橋となる私たちこそが「環境問題+心=クリーンな澄んだ社会」を伝えていくべきであろうと思うのである。
H.N
注1)中身を判別しているわけじゃない。町内回覧で要注意の呼びかけが廻ってくる。
注2)毎日では、旦那に愛想つかれるので、ごくごく、たま~にである。旦那も毎日ではたまったもんじゃない。
注3)中高年男性に癒されている訳じゃなく、あくまでもその光景にである。
 
 
  
Copyright (C) 2006 Hokkaido Holstein Agricaltural Cooperation . All Rights Reserved