2008-6
2008 北海道ホルスタイン ナショナル ショウ審査員決まる
オフィシャル・ジャッジ
アソシエート・ジャッジ
 山田光男氏 別海町・酪農家
 高橋忠司氏 帯広市・オールジャパン ブリーダーズ サービス㈱
 2008 北海道ホルスタイン ナショナル ショウ(9月27日~28日)の審査員は、過般出品者による投票を行い、オフィシャル・ジャッジ(主任審査員)は山田光男氏、アソシエート・ジャッジ(アソシエート審査員)は高橋忠司氏に決定いたしました。
 本年度の選考は当組合の「共進会認定審査員」33名を審査員候補として、過去2ヵ年のナショナルショウ(総合畜産共進会)出品者372名に投票を依頼したところ157名(投票率42%)の投票がありました。
 3月24日開催の経済企画委員会で開票し、得票上位者の中からオフィシャル・ジャッジとアソシエート・ジャッジを選考し、翌25日の第5回理事会に諮り決定いたしました。
 審査員選考に当たり、投票にご協力を下さいました皆様に厚くお礼申し上げます。
2007北海道ホルスタイン ナショナル ショウの審査風景 山田光男氏


 
   
2008北海道ホルスタイン ナショナル ショウ開催要領
  
   期日:
場所:
平成20年9月27日(土)~28日(日)
北海道ホルスタイン共進会場 安平町早来
 本年度の北海道ホルスタイン ナショナル ショウの開催要領が決定いたしましたので、その概要をお知らせいたします。本ショウは平成20年9月27日(土)~28日(日)の2日間に亘り、安平町早来の北海道ホルスタイン共進会場において開催いたします。
 審査区分につきましては、昨年と同様の開催となります。又、後代検定事業に対する理解を深めてもらうため、平成18年から後代検定娘牛2歳クラスを設け、普及推進を図っておりますが昨年は23頭の出品があり、所期の目的を達成することが出来ました。今年度におきましても出品者及び出品窓口の更なるご協力をお願い申し上げます。
 酪農後継者の育成を目的に、第1部未経産カーフクラスと第2部未経産ジュニアクラスにヤングブリーダーカップを併催し、酪農後継者の育成を図ってまいります。
 出品牛の衛生条件につきましては、昨年と同様の条件となりますが、家畜伝染病予防法に基づくヨーネ病の検査が一部変更になったことにより、北海道庁、家畜保健衛生所と協議の上、国の定めた牛のヨーネ病防疫対策要領に基づきカテゴリーⅠとカテゴリーⅡに分類される農場について、別表-出品牛の衛生条件のとおり予防レベルの水準を高めることといたしました。

2008 北海道ホルスタイン ナショナル ショウ開催要領  
1. 目  的
 ホルスタイン種の改良と酪農技術の向上並びに国際的な交流を図り、もって酪農経営の安定に寄与する。
2. 会  名
2008 北海道ホルスタイン ナショナル ショウ
3. 主  催
北海道ホルスタイン農業協同組合
4. 協  賛
北海道ホルスタイン協会
5. 後  援
農林水産省、北海道、安平町、日本ホルスタイン登録協会・同北海道支局、北農中央会、ほか関係団体会社
6. 場  所
北海道ホルスタイン共進会場
(勇払郡安平町早来新栄)
7. 会  期
平成20年9月27日(土)~9月28日(日)までの2日間
8. 日  程
9月27日(土) 8:30 比較審査  (各部毎授賞、講評)
9月28日(日) 8:30 比較審査  (各部毎授賞、講評)
9. 出品頭数
 約403頭
 北海道出品頭数の地区別割当は主催者が決定する。なお、割当頭数の内、半数以上を経産牛とする。
10. 出品牛の資格
(1) ホルスタイン種登録牛。
(2) 未経産牛については、母が登録協会の検定成績証明済、又は申込中のもの。経産牛については、本牛が登録協会の検定成績証明済、又は申込中のもの。
(3) 生年月日を第1日とし、平成20年9月30日をもって生後10ヵ月以上のもの。
(4) 国外牛については、前記(2)の資格に準ずるものとする。
11. 出品牛の衛生条件
 出品牛は、ブルセラ病・結核病・ヨーネ病・アカバネ病・牛呼吸器病について、別表の衛生条件を満たし、所定の衛生検査・予防接種・健康検査を済ませ、獣医師が発行する「衛生検査・予防接種・健康証明書」を提出しなければならない。
 又、真菌症等の皮膚病に罹患していないこと及びイボ等体表(乳房も含む)に異常のないこと。
12. 出品者の資格
(1) ホルスタイン種登録牛を所有する者。但し、同一農家の親子関係にあっては、その限りでない。
(2) 第1部及び第2部にヤングブリーダーカップを併催する。
誘導者は小学校高学年以上高校生以下とし、その出品牛は出品農家の所有牛に限る。ただし、地元(管内)共進会と同一人が誘導すること。
農業高校出品牛も含む。ただし、農林水産祭には参加しない。
13. 出品申込
 所定の出品申込書と登録証明書の写しを、9月1日(月)までに各地区窓口団体を通じて主催者に提出すること。
14. 審 査 員
 主催者が委嘱する。
15. 審査の区分
出品牛は次の区分により審査する。
部 別 区        分 月 ・ 年 齢 生 年 月 日 の 範 囲
第1部 未経産カーフクラス
10ヵ月以上 12ヵ月未満
平成19年10月1日~平成19年11月30日
第2部 未経産ジュニアクラス
12  〃   14  〃
平成19年8月1日~平成19年9月30日
第3部 未経産ジュニアミドルクラス
14  〃   16  〃
平成19年6月1日~平成19年7月31日
第4部 未経産ミドルクラス
16  〃   18  〃
平成19年4月1日~平成19年5月31日
第5部 未経産シニアミドルクラス
18  〃   20  〃
平成19年2月1日~平成19年3月31日
第6部 未経産シニアクラス
20  〃   22  〃
平成18年12月1日~平成19年1月31日
第7部 後代検定娘牛2歳クラス
36ヵ月未満 初産
平成17年10月1日以降
第8部 ジュニア2歳クラス
30ヵ月未満
平成18年4月1日以降
第9部 シニア2歳クラス
30ヵ月以上 36ヵ月未満
平成17年10月1日~平成18年3月31日
第10部 ジュニア3歳クラス
36  〃   42  〃
平成17年4月1日~平成17年9月30日
第11部 シニア3歳クラス
42  〃   48  〃
平成16年10月1日~平成17年3月31日
第12部 4歳クラス
4歳以上 5歳未満
平成15年10月1日~平成16年9月30日
第13部 5歳クラス
5 〃  6 〃
平成14年10月1日~平成15年9月30日
第14部 成年クラス
6歳以上
平成14年9月30日以前
<注>  (1) 第1部及び第2部のヤングブリーダーカップ参加者に記念品等を贈呈する。
又、第1部及び第2部の中で優秀なものにカップを贈呈する。
(2) 第6部未経産シニアクラスは妊娠確実であるもの。
(3) 第7部、第8部は2歳以下であっても出品できる。
16. 表  彰
 審査の結果により、次の区分によって表彰する。
<注> (1) 本ショウ(道総合畜産共進会を含む)に5回以上出品した牛については、賞状と記念品を贈呈する。
(2) 第7部から第14部までの8部門については、乳器審査を同時に行い、ベストアダー及び、セカンドベストアダーを表彰する。
(3) 第10部から第14部までの5部門については、2等賞以上の中からSCM換算乳量でトップのものをベストプロダクションとして表彰する。
(4) 高校生以下のリードマンには記念品を贈呈する。
(5) チャンピオン、リザーブ・チャンピオンは、各部門の1等賞1席、2席を対象として選出し、選ばれた部門についての表彰の繰上げはしない。
(6) チャンピオン、リザーブ・チャンピオン6点の中から、グランド・チャンピオンとリザーブ・グランド・チャンピオン各1点を表彰する。
17. そ の 他
(1) 出品牛の搬入は、9月25日(木)午前9時から午後5時、9月26日(金)午前9時から正午までの間とする。
(2) 特に守るべき作法については、別に定める「北海道ホルスタインナショナルショウ倫理規定」に基づき出品者は、出品牛が適正な準備により審査され、牛本来が備えている資質、あるいは牛体(骨格)構造を欺く行為によりショウの名誉並びに、酪農に対するイメージを汚してはならない。
(3) 出品牛は、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法(平成15年法律72号)第9条に規定する所定の耳標を装着しているものとする。
(4) 出品牛は、会期中会場から引き出すことができない。ただし主催者の許可を得たものはこの限りではない。
(5) 第6部については妊娠鑑定書を持参する。
(6) 出品者は、審査又は表彰に対し、これを拒み、又は異議の申し立てをすることができない。
不正行為等によって褒賞を受けたことを発見した場合には、その褒賞を取り消す。
(7) 出品に要する経費及び損害は、出品者の負担とする。
(8) その他、必要な事項は主催者が決める。
18. 付帯事項
(1) 酪農機械器具、資材展示会
(2) チャンピオン予想投票
(3) ゴールデンナショナルセール(優秀雌牛せり)
(4) ジュニア酪農教室及びリードマンコンテスト
 
別 表
   

  
出 品 牛 の 衛 生 条 件
検査・注射等の証明
が必要な疾病等
衛 生 条 件 等 携帯が必要な
証明書の様式
ブルセラ病
結核病
・搬入日前1年以内に検査を受けていること。(生後90日未満のものにあっては獣医師の臨床検査による) 獣医師の発行
する証明書
ヨーネ病 ・搬入日前6ヵ月以内に家畜保健衛生所による検査(血液検査)を受けていること。
 (生後6ヵ月未満のものにあっては獣医師の臨床検査による)
 出品牛は国が定めた「牛のヨーネ病防疫対策要領」に基づきカテゴリーⅠ分類される農場で飼養されていること。
 カテゴリーⅡに区分される農場から出品(未経産の妊娠3ヵ月以上を含む)する場合には、患畜最終発生後、3ヵ月毎に2回のエライザ法検査で全頭が陰性であり、移動自粛期間6ヵ月を経過していること。また、育成牛群(妊娠3ヵ月以上のものを除く)にあっては、従来の検査を行なうこと。
アカバネ病 ・搬入日前3週間以上6ヵ月以内に獣医師による予防接種を受けていること。
牛呼吸器病
<牛伝染性鼻気管炎(IBR)、
 牛ウイルス性下痢-粘膜病
 (BVD・MD)1型 2型、
 牛パラインフルエンザ(PI)、
 牛RSウイルス感染症(RS)、
牛アデノウイルス感染症(AD)>
・搬入日前3週間以上6ヵ月以内に獣医師による予防接種(6種混合不活化ワクチン)を受けていること。
健康である旨の証明 ・搬入日前1週間以内に獣医師による臨床検査を受けていること。
注1: 監視伝染病等の発生農場からの出品については、他の出品家畜への感染の可能性も否定できないことから、原則として出品を認めない。但し、清浄化の判断ができる場合はこの限りではない。
注2: 真菌症等の皮膚病及びイボ等体表(乳房も含む)に異常があるものは、他の牛への感染の恐れがあるため、羅患牛は出品を認めない。
注3: 「カテゴリーⅠ」とは、清浄確認が行われており、牛のヨーネ病防疫対策要領第3「発生予防対策」の規定により予防対策を講じ、かつ、第6の1「サーべイランスの実施及び証明書の交付」に定めるサーベイランスで陰性が確認された状態をいう。
「カテゴリーⅡ」とは、本病の発生があり、第4「発生確認時の防疫措置」に規定する措置又は第5「まん延防止対策」に規定する対策を講じている状態をいう。
   
平成20年度ホルスタインショウの家畜衛生条件(ヨーネ病検査)



平成20年4月28日(月)午後2時
北海道ホルスタイン農業協同組合
【報告事項】
1. 前回理事会(3/25)後の主な処理事項について
  27 北海道ホルスタイン改良協議会 三役会  
28 北海道国際農業交流会 理事会
11 第3回役員選任推薦会議
14 日ホ北海道支局
公認会計士による会計検査
17 ~18 決算監査
18 JHBS決算監査
【協議事項】
1. 組合員の加入について
・加入              2名
・譲渡加入           1名
・加入後の組合員数   1,076名
2. 第62回通常総会提出議案について
3. 日本ホルスタイン登録協会 理事・社員の選任について
4. 宇都宮仙太郎翁顕彰会の任期満了に伴う推薦について
5. 世界ホルスタインフリージアン会議の概要について
6. 家畜市場施設の新設について
7. 総会出席組合員酪農支援品について



財団法人 宇都宮仙太郎翁顕彰会
理事・監事・評議員合同会議を開催
 財団法人 宇都宮仙太郎翁顕彰会は平成20年5月7日札幌市中央区の共済サロンにおいて理事・監事・評議員合同会議を開催し、平成19年度事業報告、収支決算書、財産目録、貸借対照表の内容について承認すると共に、平成20年度事業計画(案)についても承認した。
 なお、平成19年度の事業報告では、第40回宇都宮賞表彰者を平成20年1月15日開催の理事・監事・評議委員会で決定し、翁の命日に当る3月1日札幌パークホテルにおいて、顕彰会寄付者である酪農家をはじめ、道庁・酪農団体・会社等関係者110名以上のご出席をいただき、酪農指導の部、札幌市の久保嘉治氏、酪農経営の部、弟子屈町の江上健一氏と別海町の佐々木義隆氏を表彰した旨が報告されました。
 平成20年度の事業計画では、酪農を取り巻く情勢が厳しく国際化の進展に合せて経営体質の強化が強く求められていることから、酪農経営、酪農指導そして乳牛改良の優良事例の功労者を表彰し、以って北海道酪農の振興発展に寄与することを事業方針とし、第41回の宇都宮賞の表彰を行うとともに、関係機関・団体と密接な連携を図り、北海道酪農業の振興発展に努め、本会事業の趣旨の徹底と普及を図ることを決めた。
 また、任期満了に伴う役員改選が行われ、正副理事長は次の通り再任されました。
理 事 長 黒 澤 信次郎 (再)
副理事長 北   良  治 (再)
町 村 末 吉 (再)



    
 旭川市 加 藤 智 宏 氏出品の
グリーンハイツ マーク ダーハム ET号に栄冠
 去る5月24日から25日にかけて安平町早来の北海道ホルスタイン共進会場において北海道ホルスタイン改良協議会(角倉光記会長)主催の2008年北海道ブラック アンド ホワイト ショウが行われました。
 ショウは、道内はもとより、府県からの参加2頭を含め、219頭の出品があり、また、参観者も韓国からの66名をはじめ、道内各地から多くの方々がお見えに成りました。
 審査は24日(土)11時30分に角倉光記会長の挨拶があり、その後、審査員の串田雅樹氏、デーリィ・プリンセスの岡本恵美さん・門野奈緒美さんを紹介し、開始されました。
 今年のブラック アンド ホワイト ショウでは、第7部に酪農後継者育成を目的に20歳以下の青少年を対象としたジュニアカップとリードマンシップコンテストが併催で新設され、
チャンピオン牛と喜びの加藤智宏様・ご家族   
参加するリードマンの方々は、毛刈りや調教に余念がなく、審査では入場や審査中のリードも素晴らしく、参観者も感心しておりました。
 2日間の審査でグランドチャンピオンの座を射止めたのは、旭川市の加藤智宏氏出品のグリーンハイツ マーク ダーハム ET号で、リザーブ グランド チャンピオンは、北広島市の岩田政彦氏出品のノースドリーム ダイアモンド リステル フロアー号が選出されました。チャンピオン決定と同時に会場全体から拍手が沸き起こり、褒賞授与では、参観者の方々も会場に入り、受賞した方々を祝福しておりました。

 なお、発刊時期の関係から本号はグランドチャンピオン及び各部のチャンピオンのみ掲載し、詳細は7月号とさせていただきます。
グランドチャンピオン他各部チャンピオン
区    分 出品番号 名         号 出   品   者
グランド・チャンピオン 1312 グリーンハイツ マーク ダーハム ET 旭 川 市 加藤智宏
リザーブ・グランド・チャンピオン 1106 ノースドリーム ダイアモンド リステル フロアー 北広島市 岩田政彦
ジュニア チャンピオン 510 セジス ビユーテイ エルトン ダンデイー マウイ 清水町 高橋喜一
リザーブ 517 SH ミス デイープ インパクト ET 鹿追町 田原直治
インター
ミディエイト
チャンピオン 1106 ノースドリーム ダイアモンド リステル フロアー 北広島市 岩田政彦
リザーブ 1112 ハイロード クストー エクスプレス ET 上士幌町 小椋淳一
シニア チャンピオン 1312 グリーンハイツ マーク ダーハム ET 旭川市 加藤智宏
リザーブ 1313 リツプランド エス アーロン ローダ 遠軽町 山口由幹



  ~黎明~  第1回全日本ホルスタイン種牛共進会

 第13回全日本ホルスタイン共進会北海道大会が、平成22年10月8日(金)~11日(月)安平町において開催されます。昨年末には、北海道内外の関係団体が参集し実行委員会が設立され、着々とその準備が進められています。
 第1回の全日本ホルスタイン種牛共進会(以降:全共)が1951年(昭和26年)に開催され半世紀余りの時が流れています。
 その間には、牛・人・社会…どんな歴史があったのでしょうか。いよいよ2年後に迫った全共北海道大会に思いを馳せ『全共!?黎明~変革~現在~未来』この一端でも伺い知れればと思いつつ、第1回大会からの全共の歴史を振り返ってみます。
 第1回全共は、戦争後の復興著しい1951年(昭和26年)3月24~27日の4日間、神奈川県平塚市平塚競輪場を舞台に、

 共進会場の昭和天皇陛下
 後方 塩野谷会長・佐々木委員長
 
天皇陛下のご行幸と吉田茂首相・政府首脳の来臨を得て、30都道府県157頭の出品の中、日本ホルスタイン登録協会会長の塩野谷平蔵氏が厳正公平なる審査を行うと開会挨拶し、
審査委員長佐々木清綱氏は日本型ホルスタイン標準による審査を行うことを宣言し『わが国空前の乳牛の祭典』『世紀の祭典』が開会されました。
 全国規模の共進会は、大正9年:畜産博覧会、大正11年:平和博覧会に次ぐ30年ぶり3度目の開催になりますが、前2回の共進会においては、乳牛といえどもホルスタインと共にエアシャー・和牛などが混在した共進会であり、ホルスタイン種としての共進会はこれが初めての開催でした。
 第1回全共では、年齢(月齢)による括りはなく、ホルスタイン種雌牛の未経産の部・経産の部・雄牛の部・ホルスタイン種系雌牛の経産の部、計4区分のクラスが設けられています。
 ホルスタイン種系雌牛(経産)の第4部は、当時、本州各府県の酪農地帯において乳牛の役用化が進められており、搾乳しながら田畑を耕し車を曳くホルスタイン種系の役乳両用牛が多数出品されていたようです。また、種系ということから、エアシャー種の特徴を有する出品牛も有ったようです。
 会期の4日間は、1日目から3日までを審査にあて、最終日の4日目に表彰式が行われました。
 審査の進行は、測尺審査が行われた後、4つのクラスを年齢(未経産・経産)と性別からA班(1部・3部)とB班(2部・4部)に分け、各班は3~4名の審査委員団で編成され2班並行して①個体審査、②比較審査、③最終比較審査が実施されました。
運営組織
総裁 農林大臣 廣川廣禪
会長 日ホ会長 塩野谷平蔵
審査部
審査委員長 佐々木清綱
審査顧問 釘本昌二
A組(第1部・第3部)
 審査委員 主任  舛田精一
   同      藤本虎之助
   同      加藤純之輔
B組(第2部・第4部)
 審査委員 主任 三田村健太郎
   同      中村敬止
   同      星 松郎
   同      小林龍雄
審査区分と出品頭数
出品牛の年齢(月齢) 出品頭数 北海道出品頭数
第1部 ホルスタイン種雌牛(未経産) 12ヵ月~29ヵ月 60 10
第2部 ホルスタイン種雌牛(経 産) 29ヵ月 ~ 17才 57
第3部 ホルスタイン種雄牛 12ヵ月~29ヵ月 23 10
第4部 ホルスタイン種系雌牛(経産) 41ヵ月 ~ 9才 17 -

測尺審査では、体高・十字部高・体長・胸深・胸巾・尻長・腰角巾・カン巾・坐骨巾・胸囲・管囲など11箇所の部位が計測されました。当時の審査では、体高を100とし各部位の測尺値から率を求め、その率を評価に用いており、審査講評では「特に体の伸びが良く体長率は123.9であり~(体高132.8㎝・体長164.5㎝)」の表現がありました。 個体審査は、1頭毎にあらゆる角度、あらゆる点について目視確認され、次の比較審査では牛を直立させて(現在のような歩行審査は行われていない)優劣の比較が行われます。上位牛はそのままの位置に残され、下位牛が段々と下がり、ピラミッド型を構成して行きます。結局は1番動かなかった牛がこの段階でトップとなる訳である。
 そして、第2部経産牛クラスの最終比較審査はショウリングを競輪場の周回コースに移し、内周の半分ほどにズラリと牛が並べられ、最終的な決定を行い最上位から最下位までの序列が決定された。
 優位擬賞を示すリボンは〔青〕〔黄〕〔白〕の3色が用意され、〔青〕のリボンが右側頭絡に付けられて2等賞以上が確定し、〔黄〕リボンが左側頭絡に付けられ1等賞、最後に〔白〕リボンが左側頭絡に付けられ名誉賞擬賞牛となる。測尺審査から始まり序列の決定までに反復した厳密な審査が行われており、出品者・出品牛の緊張度・疲労度はいかほどのものだったのであろうか。
 第1部~第3部の上位入賞牛は北海道からの出品牛が多数を占め(第4部には北海道は出品していない)、最高位賞にあたる第2部名誉賞には、ホルスタイン農協初代組合長である宇都宮 勤氏出品のマラソン ベッス バーク ロメオ ジェマイマ号が選ばれた。

慎重な個体審査
 
反復して行われた比較審査
 
 競輪場内周に並べられた最終比較審査 第1部(未経産)比較審査
手前 1等1席
 北海道:新田牧場出品
 
第2部(経産)比較審査
手前 名誉賞
 北海道:宇都宮勤氏出品
 
 
 当時の記録を調査している中で、以下の興味深い記事がありましたので紹介いたします。 
 今回は牛も人も完全に北海道にノックアウトされた。宇都宮氏のあの熱意は畜産人として教えられる処が多かった、さすがに牛と共に歩んで来た人であり、あれでこそ今日の牛が出来たと感心した。それはそれとして北海道の宇都宮氏にしても町村氏にしても、三沢氏にしても何んと体格の良いことか、内地の人々が小さく出来ているのに堂々たる体格で牛を扱って居られるのを見て乳牛人なるかなと意を強くした。日本人の体格を作り、寿命を延し、国家の再建を行う者は酪農人であることを再認識した。酪農家よ以って冥すべし。
[岡山畜産便り昭和26年5月号:杜稜 胖  より抜粋]
   
 4日間の会期最終日には主催者・出品者・関係者による表彰式が開かれ、審査委員長の審査報告があり、名誉賞・1等賞・2等賞・3等賞以下への褒賞授与(3等賞以下は代表者一括授与)が行われ、その後受賞者を代表し北海道の三沢正男氏が答辞を述べ、式次第が取り進められた。式に要した時間は、2時間を超える盛大なものであった。
 表彰式が開かれている間も、優秀な成績を収めた北海道の牛を見ようとする大勢の観衆が北海道の牛舎前を埋め尽くしたとの記録があり、4日間の会期に連日3万人以上、延べ10万人以上の観衆を集め、大々盛況のうちに『わが国空前の乳牛の祭典』『世紀の祭典』の幕が閉じられた。
盛大な表彰式
答辞を述べる、北海道:大平牧場 三沢正男氏
 
北海道牛舎 好成績を収めた北海道の牛を見ようとする大観衆
  
第2部名誉賞 マラソン ベッス バーク ロメオ ジェマイマ 第3部名誉賞 グレート アールチェ キング
  昭和21年12月15日生   昭和24年1月11日生
出品者: 北海道札幌郡厚別町 宇都宮 勤 出品者: 北海道札幌郡江別町 町村敬貴

《トピックス》

〈会場の立地条件と選定条件〉
 共進会場の立地条件はその用地が広大な事・諸設備が整っている事は当然ながら、当時の家畜の輸送手段のほとんどが鉄路・列車であった。従って、「会場は、大量の貨車が発着出来るホームと引き込み線を持つ鉄道本線の大きな駅から近距離にある事が選定条件である」と結論付けている。平塚駅に到着した出品牛たちは、貨車からホームに下ろされ、いよいよ始まる緊張感と期待感に包まれた主人とともに、数百メートル離れている自分に充てられた牛舎を目指し歩んで行ったのであろうし、帰路には栄光の想い出に包まれた主人とともに会場から駅までを誇らしげに歩んで向かったのであろう。
〈長~い旅〉
 住み慣れた牧場から最寄りの駅に行き、おそらくは居心地が良くないであろう貨車に乗り、列車の旅…北海道・東北・九州…遠方からの出品は大変な時間と手間がかかったであろう。全てが終わり列車で帰るにも、1日に割り当てられた貨車は20両程度が限界であり、退場の順番はより遠い所から来た道府県を優先し貨車を配車する取り決めにより、北海道は閉会の次の日に帰路についた。より近い県で、最後の牛が会場を後にしたのは、共進会が終了してから3日を経過していた。トラックでの帰郷は、東京都と開催県の神奈川県であった。北海道の出品牛は、そのほとんどが開会の1週間前に搬入され会期が終了し搬出される時点で、牧場を出発して20日間ほどが経過していた。全共への旅は1ヵ月に届く程の日数を要した長旅であった。
食事の支度~何回繰り返したのか?
〈床やのアルバイト〉
 3月20日の朝である。防疫員の主任獣医前薫彦君が出品牛を巡回しての帰りに「床や二人で牛の全身の毛を刈り込んでいるぞ」という。よく見るとそれは東北地方の或る県の牛で牛の枠場でぼうぼうたる全身を整髪中で白衣を着た二人の床やが一生懸命にバリカンを動かしている。いよいよ始まる審査へ備えてのおめかしである。なるほどこの日は火曜日、平塚市の理髪店は公休という次第で、さては床やのアルバイトとうなずけた。その出品人もウマイ所に気が付いたというわけである。しかし、刈込の価格は聞きもしないが、人間の頭の割合からすると恐らく千円を下るまい、いくらアルバイトとはいいながらあの広大面積では…。
ホルスタイン登録協会会報
1951-4月号より抜粋
〈雄牛の買上・売約〉
 審査が終了した後、北海道の牛舎界隈では、出品された雄牛に対して農林省はじめ各県や道外の酪農協などからの売買取引があり、入賞の等級の紙とともに売約済みの張り紙が掲げられており、中には売買金額も掲げられていた。価格は60万円から100万円程で取引されていた模様で、この他にも45万円、35万円の金額を付けている雄牛もいたとの事であった。
 当時の物価は、米10㎏で450円位、たばこ(ゴールデンバット)が30円、森永のキャラメルが20円、銀行員の初任給が3,000円位
 登録料金は、生後6ヵ月以内600円、一年以内1,000円、一年以後1,500円(当時は「以上」ではなく「以後」と表記)

〈開催の時期〉
 第1回全共は、当初は昭和25年11月の秋に開催される予定であったが、この昭和25年は初秋より猛威をふるった流感のため開催が延期され、翌26年3月となった。以後、第4回大会の1966年までが3月に開催され、第5回大会1970年から10月(11月)の開催へと変わり現在に至っています。

第1便は鳩便で東京へ
 
 
 さて、第1回全共の様子が多少なりとも想像いただけたでしょうか? 次号の通信では、引き続き第1回全共の記録から上位入賞牛の紹介をいたします。

各県各々自慢のデザインの牛衣を纏い~
   昭和26年   
        
[時世] 日本と米国など48ヵ国との間で講和条約、日米間で安全保障条約が結ばれ日本は独立を回復。朝鮮戦争特需
[流行] パチンコ、板チョコ、VANジャケット
[うた]  高原の駅よさようなら、上海帰りのリル、雪山讃歌
  
    
参考資料 日本ホルスタイン登録協会会報1951-4月号
岡山畜産便り昭和26年5月号復刻版
デーリィマン3号
写   真 日本ホルスタイン登録協会会報1951-4月号
デーリィマン3号


   
能力検定優秀牛の掲載基準値改定について
  

 能力検定優秀牛の掲載基準改定につきましては、昨年12月に当通信でお知らせしておりますが、今月掲載の平成20年4月証明分から新基準値により掲載いたしますのでお知らせいたします。
 新基準値では、乳量(M)あるいは乳脂量(F)の偏差値が従来の180以上から190以上と10ポイント高くなり、平成19年度の証明件数85,449件で試算すると、従来の基準値では9,491件、証明件数の11.1%と成りますが、新基準値では5,922件と、約3,500件減少し、証明件数の6.9%が該当となります。
 新基準値に移行することにより、通信への掲載は、成績証明月の翌月(例:4月証明牛は、6月掲載)に全牛掲載出来る見込みとなり、体型優秀牛群・体型審査優秀牛(雌)・能力検定優秀牛の全てがタイムリーに掲載出来ることとなります。
掲 載 基 準 値
  乳量(M)・乳脂量(F)偏差値
旧基準値 180 以上
新基準値 190 以上



ひとこと
 昨年の4月からホルスタイン農協に勤め、いつかは来るものと思っていた「ひとこと」の順番が、とうとう来ました。
 何を書こうか迷ったのですが、先日スーパーへ行った時の話しです。
 私は今年26歳になるのですが、生まれて初めてバターが品切れになっているのを目の当たりにしました。最初は、「なんで無いのかな」と思いましたが違う店に行けばあるだろうと次の店に行きました。しかし、次の店にも無いのです。その時は、どうしてもバターを買わなければならないというわけでもないのですが、ついつい熱くなってしまいその後3店まわり、ようやく見つけました。見つかったその店でも「お一人様一個限り」となっています。しかも何か高い。本当にビックリしました。
 家に帰りニュースを見るとちょうど「バター品薄」という見出しのニュースをやってるではありませんか。そのニュースを見ると、バターだけではなく乳製品全体が品薄状態であり値上げされるというのです。
 私はだんだん怒りが込み上げてきました。何故かというと私は、昨年4月ホルスタイン農協に勤める前に別の農協に勤めてました。その時に、「生産調整」という問題にかなり頭を悩ませたからです。どう悩んだかっていうと愚痴っぽくなるので止めますが、酪農家の皆様には多数の意見を頂きました。
 その意見と言ったら生易しいものではなかったのですが、この地域では牛を売った人や、早めに乾乳にした人など色々な対策で生産調整をしました。
 国の政策なので仕方がないと思ってもなかなか割り切れるものではありませんでした。それが今年に入って、乳製品が不足してるというのはなんてふざけたことだろうかと怒りが込み上げてきた次第です。
 毎晩遅くまで会議をしたあの日々はいったいなんだったのだろうと思いました。農協職員の私がこう思うのだから、酪農家の方はもっと怒っているに違いない。
 そんな思いをしてから、共進会があり、当時の酪農家の方々にこの話しをしてみました。すると「いまさら言っても仕方ないよ。今度は、餌が上がって大変だ。こんな時だから皆でわいわい共進会を楽しまなきゃ。」と笑いながら言っていました。「確かにその通り」と私は言い、その日一日を一緒に楽しく過ごしました。酪農家にとって、共進会だけが楽しみではありませんが、すごい前向だなっていうのを感じました。最近、何かと暗い話題の多い農業ですが、楽しみを見つけて前向きにやっている方々を見て、私も頑張ろうと思いました。
 Y,W

 
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