2008-7



全共北海道大会・実行委員会本格始動
ホクレンと共有で家畜市場施設を新設
 第62回通常総会は、5月28日(水)札幌市(かでる2.7)において開催し、平成19年度事業報告、20年度事業計画など提出議案について原案どおり可決承認されました。
 辞任届の出されていた桑元忠彦専務理事の後任には、農業に係る業務を長年に亘り担当し、農業に精通した佐藤 泉氏が推薦会議で選考され総会において承認されました。
 開会に当たり、北 良治組合長は、ご臨席の来賓各位や組合員に謝辞を述べるとともに「昨年の春先は天候不順でしたが、その後、天候に恵まれ農畜産物全般で作柄も概ね良好でした。酪農を取り巻く環境は、牛乳・乳製品の消費低迷が続き、世界的な原油の高騰とバイオエタノールの需要拡大から穀物相場の高騰や酪農生産資材、配合飼料の価格も上昇し、酪農家にとって、大変厳しい状況が続いている。
祝辞を頂いた
北海道農政部部長
細越良一様
  
総会議長をして
いただいた
恵庭市 市川勝利様
  
退任の挨拶をする
桑元忠彦専務理事

  
就任の挨拶をする
佐藤 泉新専務理事

  
 国際的にはWTO農業交渉やオーストラリアとのEPA交渉が進む中で、各国の利害の相違から先行きの見えない状況が続いています。
 昨年12月18日には第13回全共開催に向け、北海道実行委員会設立総会が開催され、高橋はるみ北海道知事に会長に就任いただきました。役員体制は開催地である安平町を含め8団体で構成し、当組合が事務局となり今後計画を進める事となっております。
 平成19年度の事業は、登録・経済事業を柱として指導調査、改良普及の各事業を概ね計画通り実施いたしました。
 本年度事業につきましても、乳牛改良専門農協として、乳牛の能力や体型の向上のため、登録事業や体型審査事業はもとより牛群検定事業や後代検定事業の推進に努め、乳用素牛の供給を基本とした市場流通事業、酪農後継者育成事業等、組合組織の経営安定と運営の合理化を図ることとしております。
 その中で、平成22年(2010年)の第13回全共に向け、関係機関・団体との密接なる連携を図り、具体的な体制づくりに取り組む。一方、全共の会場となる安平町早来の市場施設は、昨年までは環境整備と牛舎の新設等を計画しておりましたが、ホクレンが南北海道家畜市場施設の取扱頭数の増加に伴い、移転も踏まえた解決策を模索していた経過があり、双方で昨年度協議を重ねた結果、当組合の土地にホクレンとの共有で市場施設を新たに建築する計画としております。
 いずれにしても、厳しい酪農情勢の中で、事業の効率化と経費の節減に努め経営の健全化に取組んで参る所存であります」と述べました。
 続いて、細越良一北海道農政部部長より「最近の飼料価格の高騰もあり、酪農あるいは乳業を取り巻く情勢は大変厳しく、大幅な生産コストの上昇を招いており、これまでに経験したことの無い大変厳しい状況に立ち至っている。
 一方で世界的に乳製品の逼迫化が強まる中、全国の生乳生産量の約半分を生産している北海道へは、強まる期待、或いは北海道の役割、こういった物が確実に高まって来ています。
 道としては、こうした牛乳・乳製品の安定供給の要請に応え、今後とも本道酪農の安定を図るために関係団体と力を合わせ、酪農経営の基盤である自給資料の率を高めて行き、乳牛改良あるいは飼養技術の改善による生産性の一層の向上と生産コストが小売価格に適正に反映出来る環境・仕組み作りに取り組みたいと考えている。
 ホルスタイン農協は、長年に亘り血統登録や体型審査、共進会の開催などを通じて乳牛の資質の向上に取り組まれてきたところですが、効率的な生乳生産を継続して行くためには、特に長命・連産性に優れた乳牛の作出が重要です。
 こうした面から、ホルスタイン農協の果たす役割は今後益々高まって行くと考えています。
 また、2年後の平成22年10月には全日本ホルスタイン共進会がここ北海道で初めて開催される運びとなり、既に関連34団体により実行委員会が設立されました。
 道としてもこの北海道で初めて行われる全国共進会の成功に向け、本日ご出席をいただいている皆様と力を合わせて頑張ってまいりますので、ご支援ご協力をお願い致します。」と祝辞をいただいた。
 その後、富田 勇北海道農業協同組合中央会会長の祝辞(代読:ホルスタイン農協斎藤真澄参事)と伊藤 満北海道酪農検定検査協会専務理事をご紹介申し上げ議事に入りました。
 総会議長には、恵庭市の市川勝利氏が選出され次の議案6件と報告事項1件が承認されました。
 また、総会の最後には、今総会で退任される桑元忠彦専務理事の退任の挨拶と佐藤 泉新専務理事からは就任の挨拶がなされました。

【議案】
第1号 平成19年度事業報告書、貸借対照表、損益計算書、附属明細書、剰余金処分案の承認について
第2号 平成20年度事業計画及び収支計画の設定について
第3号 平成20年度賦課金の賦課及び徴収方法について
第4号 理事及び監事の報酬について
第5号 役員の補欠選任について
第6号 役員退任慰労金の支出について
(報告事項)役員選任推薦委員の補欠選任について

【事業報告】
 当組合の主要事業である登録事業は、乳牛改良の基盤である「改良集団」の拡大に努めてきたが、平成18・19年度の減産型計画生産による経産牛の減少と黒毛和種の授精割合が高まり、昨年春先の血統登録件数の減少が目立ち、その後、やや回復はみられたものの当初計画までには回復せず、血統登録件数は147,597件で計画対比90.0%となり、牛群審査・検定成績等を含めた総件数は251,948件で計画対比96.7%となった。
 経済事業の家畜市場は、米国産牛肉の輸入量が少なかったことから、上半期においてはホル素牛や経産廃用牛の需要が高まったものの、下期は初生犢の価格が暴落し回復に至っていない。
 斡旋の乳牛取扱頭数は、計画を満たしたものの、肉用牛の取扱頭数は大幅に減少した。しかし、市場並びに斡旋の取扱金額については予想以上の個体価格で取引されたため計画を上回る結果となった。
 決算後の当期剰余金は、ほぼ前年並みの1,014万円となった。

【20年度事業計画】
 酪農を取り巻く環境は、飲用牛乳の消費が低迷する中、乳製品の国際的な逼迫による国産需要の増大、特に国産チーズの増産等により、過去2ヵ年の減産型計画生産は見送られたが、世界的な原油価格の高騰やバイオエタノールの需要拡大から穀物相場が高騰し、生産資材や配合飼料価格の上昇をもたらしている。
 本道酪農の永続的な発展を図るためには、自給飼料を中心とした生産コストの低減と生産性の向上、乳牛改良による基盤強化が一層重要になる。
 乳牛改良専門農協の役割として、改良の基礎である登録事業や体型審査事業はもとより牛群検定事業や後代検定事業の推進に努める。
 また、乳用雄子牛及び乳用種から生産された交雑種の適正な流通と登録の信憑性の保持と改良集団の拡大を図るため血縁を明白にし、出生確認書として発行するとともに、情報公開とデータの早期提供を図る。

重点事項としては、
1. 組合員協議会、海外及び女性研修会を通じ組合事業への理解を深め、組合組織の充実強化と時代に対応できる事業展開を進める。
2. 2008北海道ホルスタインナショナルショウを開催するとともに、酪農後継者の育成や後代検定娘牛部門の出品・PRを進める。
3. 乳牛改良集団の拡大のため、道内関係団体との協力体制を強化し、自動登録未実施地区の解消と乳用種雄子牛及び交雑種子牛の「出生確認書」の発行に対し理解を得るための説明を行うとともに、モデル地区の実施に取組む。
4. 登録情報を活用した「交配相談(メイティングサービス)システム」と「近親交配回避システム」の改善と道内酪農家・団体への利用拡大を促進する。
5. 平成22年(2010)第13回全日本ホルスタイン共進会北海道大会開催に向けた北海道実行委員会の事務局として関係機関・団体と密接な連携を取り、開催に向けた具体的な実施計画に取組む。
6. 当組合が所有する土地にホクレン農協連と共有する家畜市場施設の新たな建築に向け、設計、測量、地耐力調査、建築確認申請等を経て、平成21年3月から造成工事を進め、同年12月完成に向けて、2ヵ年事業として取組む。



【優秀牛群等の表彰】
 通常総会に先立ち、平成19年度優秀牛群などの表彰を行い、各部門を代表して次の方々に表彰盾を授与し、その功績を称えました。
 総合優秀牛群    帯広市   杉浦 尚様

 体型優秀牛群    恵庭市   ㈲福屋牧場

 能力優秀牛群    富良野市 奥   孝様

 審査成績優秀牛  豊富町   栗城一憲様

 検定成績優秀牛  清水町   高橋徳男様
総合優秀牛群部門を代表して
表彰盾を授与される帯広市の杉浦 尚様
  
ア.総合優秀牛群
所 有 者 審 査 得点別頭数 平  均 検     定
EX VG GP G 頭 数 平     均
頭数 初産 90
以上
85~
89
80~
84
75~
79
得点 体 型
偏差値
乳 量 乳 量
偏差値
乳脂
肪量
乳 脂
肪 量
偏差値
乳蛋白
質 量
乳 蛋
白 質
偏差値
無脂固
形分量
無 脂
固形分
偏差値
芽室町 鈴木 進 23 11 10   85.4 149.5 35 11,966 168.6 459 166.6 401 179.3 1,063 173.1
豊富町 栗城一憲 37 10 23 11   86.4 156.8 46 10,797 148.7 437 158.1 347 149.9 950 150.8
帯広市 杉浦 尚 47 18 24 19   85.3 147.4 52 12,792 183.3 443 159.7 415 187.3 1,123 185.6
紋別市 永峰勝利 77 30 41 33   85.2 148.1 101 10,532 146.5 394 141.1 343 150.9 925 147.9
注)①初産頭数は審査頭数の内数
   ②検定の選定基準は乳量偏差値および乳脂肪量偏差値の合算値より


イ.体型優秀牛群
区 分 所  有  者 審   査 得 点 別 頭 数 平    均
EX VG GP G
頭 数 初 産 90以上 85~89 80~84 75~79 得 点 体型偏差値
10~24頭 旭川市 加藤孝志 24 13    86.0 156.5
本別町 唯野真平 24 12    86.8 153.4
25~39頭 清水町 浅野典英 31 18    86.6 165.5
佐呂間町 田中忠正 28 23    86.9 159.0
豊富町 佐藤道寛 32 14    86.7 158.6
北見市 吉野英之 34 11 21 10    68.1 155.2
40~59頭 湧別町 久保隆幸 41 11 28 12    85.9 151.2
大樹町 木村博文 41 10 26 12    85.9 149.7
別海町 山田光男 41 10 28 12    85.7 149.5
60頭以上 恵庭市 ㈲福屋牧場 73 29 37 32    85.4 147.1
注)初産頭数は審査頭数の内数

ウ.能力優秀牛群
区 分 所 有 者 頭数 平    均
乳量 乳 量
偏差値
乳脂
肪量
乳脂
肪率
乳脂肪
偏差値
乳蛋白
質 量
乳蛋白
質 率
乳蛋白質
偏差値
無脂固
形分量
無脂固
形分率
無脂固形
分偏差値
10~24頭 遠軽町 新野尾伸一 24 11,410 163.0 558 4.9 218.5 376 3.3 171.3 996 8.7 164.2
25~39頭 湧別町 大口真一郎 30 12,630 181.6 515 4.1 194.9 408 3.2 185.9 1,104 8.7 183.2
天塩町 石崎 直 31 11,501 172.9 504 4.4 202.3 387 3.4 183.9 1,022 8.9 176.3
雄武町 佐藤 久 31 11,884 174.5 491 4.1 189.2 390 3.3 181.0 1,050 8.8 177.2
40~59頭 安平町 小華和秀則 52 14,390 214.2 502 3.5 188.5 462 3.2 216.8 1,259 8.8 215.8
天塩町 遠藤潤一 51 12,596 180.6 519 4.1 196.5 425 3.4 195.1 1,116 8.9 185.3
幕別町 妹尾靖広 58 11,539 175.2 486 4.2 195.6 376 3.3 179.6 1,024 8.9 178.3
上湧別町 志鎌輝嘉 47 12,908 190.8 465 3.6 174.4 432 3.3 202.9 1,150 8.9 195.7
60頭以上 富良野市 奥  孝 60 12,442 184.4 456 3.7 172.2 394 3.2 182.5 1,087 8.7 184.5
富良野市 ㈲三好牧場 109 12,387 175.7 481 3.9 177.9 402 3.2 180.0 1,090 8.8 178.2
注)選定基準は乳量偏差値および乳脂肪量偏差値の合算値より


 
平成20年度定期総会

 北海道ホルスタイン協会の平成20年度定期総会は、組合の通常総会終了後開催され、提出議案は原案どおり可決承認されました。

第1号 平成19年度事業報告書・収支計算書・財産目録・貸借対照表の承認について
第2号 平成20年度事業計画及び収支予算の設定について
第3号 平成20年度会費の賦課及び徴収方法について
第4号 役員の補欠選任について



第37回定時株主総会を開催
 ㈱JHBS(北 良治代表取締役社長)では、去る6月3日北海道ホルスタイン農協会議室において、本年度の定時株主総会を開催し、決算・予算・規程の改定が承認されました。また、今総会を以て辞任願が提出されていた桑元忠彦取締役の後任には、ホルスタイン農協の佐藤 泉専務理事が選任されました。
 なお、任期満了による監査役の改選は、全員が再選されました。
 開会にあたり北 良治代表取締役社長は、「牛乳消費の低迷が依然として続いている中で、世界的な牛乳価格の高騰と需要量の増加に対応し、生乳の減産計画から転じて増産体制へと移行している。
 原油価格上昇による生産資材の高騰、バイオ燃料の需要拡大による穀物の需給ひっ迫、飼料価格の高騰など、今までに無く酪農経営を圧迫しており、飲用乳価の引き上げを始めとする乳価関連対策が施策されていますが、今なお厳しい状況にある。
 国際的には、WTO農業交渉やオーストラリアとのEPA(経済連携協定)交渉が進む中、各国の思惑の相違により今なお先行きの見えない状況がつづいており、国際化に対応し、将来を見据えた、諸対策が必要と考えている。
 マックスバリュ北海道に賃貸している商業施設は建設後11年を経過し、建物と設備の補修・修理を随時取り進めている所ですが、今後も計画的に整備したい。」と挨拶し議事に入りました。
 平成19年度事業は、1億619円の収益に対し、費用は、9538万円で、当期利益は1081万円、株主配当は5%(1株当たり25円)となりました。
 また、平成20年度事業計画は、1億689万円の収益に対し、費用は1億54万円で利益は635万円が承認されました。
  
JHBS取締役・監査役名簿
役  職 氏  名 株 主 名
社長 北  良治 道ホル農協
副社長 小出 秀晃
取締役 橋本 善吉
岩本 勝男
榎田  浩 ㈱コーラク
工藤 定幸 岩中酪農協
佐藤 泉(新) 道ホル農協
代表監査役 角倉 了一(再)
監査役 水本 隆夫(再)
9 名  

  
株 主 名 簿

株    主 株式数 比率
道ホルスタイン農協 99,200 59.0
㈱コーラク 32,000 19.1
南信酪農協 9,600 5.7
浜名酪農協 9,600 5.7
(社)道ホルスタイン協会 5,760 3.4
空知地区酪農協 3,200 1.9
ラクレン農協連 640 0.4
岩手中央酪農協 6,000 3.6
沖縄県酪農農協 2,000 1.2
9 株 主 168,000 100




 旭川市 加 藤 智 宏 氏出品の
グリーンハイツ マーク ダーハム ET号に栄冠
   リザーブには北広島市 岩田政彦氏出品の

ノースドリーム ダイアモンド リステル フロアー号に

出品頭数:219頭 (うち府県2頭)
審 査 員:串田雅樹氏(清水町の酪農家・当組合共進会認定審査員)
  
 北海道ホルスタイン改良協議会(角倉光記会長)は、5月24日(土)、25日(日)の両日、北海道ホルスタイン共進会場(安平町)において2008年北海道B&Wショウを開催した。
 酪農家の春の祭典として、383頭(府県2頭)の申込があり、当日申し込み6頭を含め219頭が出場して栄冠を競い、グランド チャンピオンにはグリーンハイツ マーク ダーハム ET号(旭川市加藤智宏氏出品の5歳・成牛クラス)が栄誉を獲得した。
 審査員は清水町の酪農家、串田雅樹氏が務め、的確な審査は好評であった。
 串田氏は、昭和38年10月に北海道清水町で生まれ、酪農学園大学短期大学を卒業後の
昭和58年から2年間に亘りアメリカ・ウイスコン州パインハースト牧場で最新の酪農技術を体験、帰国後の昭和60年から経営に携わり現在に至っています。
 串田牧場は北海道でも屈指の酪農地帯十勝管内清水町にあり、早くから「ダンケー」の冠名で知られ、能力・体型共に優れた牛群を飼養しています。
 平成19年度の牛群検定成績・経産牛一頭当たり平均乳量9,558㎏、体型審査成績は、審査頭数31頭中、VG15頭、GP16頭で平均得点83.8点、平均体型偏差値128.4を記録している。
 共進会の審査は、道内を始め、道外においても数多く手がけ、平成14年には当組合の「共進会認定審査員」にも認定されております。
 また、地域の指導者としても尽力し、平成9年から16年まで十勝乳牛改良同志会連合会の理事、さらに、平成17年からは十勝ホルスタイン協議会の副会長として活躍しています。
 今年のショウは、本州をはじめ全道各地から多くの方々が参観されたほか、隣国の韓国からは、種畜改良協会・ソウル牛乳農業協同組合の2ツアー66名の方が視察にお見えになりました。 角倉光記会長は、24日(土)11時30分、「この様な酪農不況と言われ、厳しい中においても219頭も出品され、皆さんの牛に対する情熱をひしひしと感じているところです。
 今年度のB&Wショウは、ジュニアホルスタインクラブから要請のありました後継者育成のためのジュニアカップ、リードマシップコンテストを新たに取り入れており、次の世代を担う若い人たちが正しいショウマナーやショウの知識を得ていただけるよう皆さんのご指導ご支援をお願いします。
 このショウの開会に当たり、関係団体・関係企業の皆様には多大なるご支援ご協力をいただきました事をこの場をお借りしてお礼申し上げます。」と挨拶がありました。
審査講評を行う
串田雅樹審査員
  
開会挨拶をする
角倉光記会長


 その後、串田雅樹審査員ならびにデーリィ・プリンセスを務めた岡本恵美さん(中標津町)と門野奈緒美さん(千歳市)が紹介され審査が開始される中、ご臨席いただいた、橋本聖子参議院議員より、「飼料価格の高騰・担い手・食料自給率の問題など、国として問題が無いようしっかりと措置をさせていただかなければいけないと思っている。……」と祝辞が有り、また、喜多龍一道議会議員からも祝辞をいただきました。 串田審査員は、第1部講評に先立ち、「昨年度の投票により審査員にご指名いただき非常に名誉なことと思っております。同時に、このビックショウの審査を行う事の責任の重さを痛感している……」と挨拶し、講評を開始した。
 来賓の挨拶と紹介は、第3部育成シニアクラスの出場牛が入場する中で行なわれ、北海道ホルスタイン農協角倉了一副組合長は、「このショウは、酪農家自らの手で運営される一大ショウとして確固たる地位を持ち、乳牛改良に多大なる貢献をされている。
デーリィ・プリンセス
岡本恵美さん(右側)
門野奈緒美さん(左側)
  
 今年は、特に新しい試みとして後継者育成のためジュニアカップのクラスを新設されるなどショウとして充実され、期待するところであります。
 また、毎年、韓国の視察団を迎えるなど名実共に春の一大ショウとして確固たる地位を占めつつあり、会員の皆様をはじめ、関係各位の乳牛改良に対する深いご理解と、平素のご努力の賜物……」とご祝辞があり、また、(独)家畜改良センター新冠牧場の櫻井 保場長からは、「国際的な穀物価格の高騰により、我国の酪農畜産は、平成の畜産危機と言われる厳しい状況です。……
 国際的な乳製品価格の上昇の追い風もあり、国内の生乳の生産調整も増産型へと切り替わり、北海道においても、対前年比103.6%と増産に取り組まれている。
 生乳の販売価格も皆様のご努力により30年ぶりの大幅な改定と聞いており、増産への追い風と期待されるところです。
来賓挨拶をする
ホルスタイン農協の
角倉了一副組合長
来賓挨拶をする
(独)家畜改良センター
新冠牧場の
櫻井 保場長
  
 牛乳や乳製品の小売価格も順調に転嫁されていると見受けられますが、消費者の方の理解と、納得を得て進めていく事が必要だと思います。
 家畜の改良は、能力が高く、長持ちする牛作りが基本となると思います。牛群検定、後代検定、登録や審査などに取り組んでもらうようお願い致します。
 また地域の酪農家の皆様が元気を出して酪農経営に取り組み、酪農の楽しさを十分に味わっていただく事が必要で、日頃から手塩に掛けて育てた乳牛を持って共進会にどんどん参加していただきたい。
 本日のショウは誠にタイミングの良い素晴らしい催しではないか。」と、ご祝辞のあと来賓各位が紹介されました。
 その後、一日目の最後の部であり、今年度新たに設けられた第7部ジュニアカップが、中学3年生から20歳までの15名が参加して行われた。
 串田審査員は、第7部の講評を始める前に「次代を担うリードマンの方が揃っている。これらの方々の頑張りに拍手をお願い致します。」と会場の方々と共に温かい拍手をおくった。
 講評では、「上位から下位の牛まで入念に手入れされ、リードも素晴らしい……」と評価し、その中で、1位には芽室町高尾伸幸君(高校3年)がリードした、オグラフアーム チヤンプ ローラ号を、2位には北見市菊地章太君(19歳)がリードした、ヨシノフアーム RJ シヤングリラ号が選ばれ、㈱ジャパン・ホルスタイン・ブリーデング・サービスよりジュニアカップ、リザーブジュニアカップがそれぞれ贈呈されました。 
ジュニアカップ1位の高尾伸幸君(中央右側)、
2位の菊地章太君(中央左側)と関係者の皆様

  
また、引続き行われた、リードマンシップコンテストでは「皆さん真剣に取り組み、気配りをされておられ、心が痛くなる辛い選出をさせていただいた」とリードマンの方々を称え、上位5名を選び、その中で「より牛との距離、周りの状況判断、牛の状況等非常に自然体でいながらより気を配ってくれた」と評した帯広市高橋香菜さん(高校3年)をベストリードマンとした。
 第7部終了後には未経産牛によるジュニア ゲッツ オブ サイヤーが行われ、十勝管内からレデイスマナー ブラツク ボツクスの娘牛1組の出品がされ、1日目のショウが終了した。
 初日は未経産7クラスとジュニア ゲッツ オブサイヤーのクラスが行われ、順位が確定した。各クラスのトップは7クラス中5クラスが十勝管内からの出品で十勝の強さを印象付けた初日であった。
 2日目は、早朝の8時30分、第8部の経産牛の部、ジュニア2歳クラスから審査を開始しました。
 途中、14部のベストスリーフィーメイル(経産牛3頭1組)では佐呂間町惣田譲治氏出品の組が1位となり、第15部のカウンティーハード(支庁対抗5頭1組)は、6支庁から出品され、十勝支庁の組が1位となった。
 その後、チャンピオン戦が行われる中、今回のB&Wショウで、自家生産牛の入賞得点が一番多かった出品者に贈られるプレミア・ブリーダーに恵庭市㈲福屋牧場が、全出場牛で入賞得点が一番多かった出品者に贈られるプレミア・エキジビターに上士幌町小椋淳一氏が決定し、それぞれバナーが贈呈された。
 串田雅樹審査員は各チャンピオンの選定に先立ち、関係者・スタッフそして出品者の皆様のご協力に謝辞を述べるとともに、「リングの中にいるチャンピオン戦の牛も当然ながら、今回出品していただきました牛達の素晴らしさ、皆様の改良に対する熱い思いが本当に伝わって来て私も一酪農家として素晴らしい刺激を受けている所です」と挨拶し、ジュニアチャンピオンに、清水町高橋喜一氏出品の第5部セジス ビユーテイ エルトン ダンデイー マウイ号を、リザーブチャンピオンに鹿追町田原直治氏出品の第5部SH ミス デイープ インパクト ET号が選出された。
  ベストリードマンとなった高橋香菜さんと
 角倉光記会長
  
プレミア・ブリーダーを獲得した
福屋牧場主の福屋脩三氏(左側)、
プレミア・エキジビターを獲得した
上士幌町小椋淳一氏(中央)

    
 インターミディエイトチャンピオンには、北広島市岩田政彦氏の第11部ノースドリーム ダイアモンド リステル フロアー号が、リザーブ・インターミディエイトチャンピオンには、上士幌町小椋淳一氏出品の第11部ハイロード クストー エクスプレス ET号が選出された。
 シニアチャンピオンには前出の旭川市加藤智宏氏出品牛が、リザーブ・シニアチャンピオンには、遠軽町山口由幹氏出品の第13部2位のリツプランド エス アーロン ローダ号が選出された。
 ファンファーレが高らかに鳴り、いよいよ、グランドチャンピオン選出の時となり、第13部を制し、シニアチャンピオンに選出され、「ホルスタインとしての理想に近い体型で、全身の上品さ、首から顔の品位、前・中・後躯とスムーズな流れを持っている。産次数を重ねた中で前・後の付着が強く乳房底面を維持している」と評したグリーンハイツ マーク ダーハム ET号の出品者加藤智宏氏と固い握手でグランドチャンピオン牛を指示し、祝福した。
 また、リザーブ・グランドチャンピオンには、インターミディエイトチャンピオンの岩田政彦氏出品牛に決定した。
 グランドチャンピオン決定と同時に、場内からは、お祝いの掛け声と拍手が沸き起こり、参観者をはじめ、韓国から来られた視察ツアーの方々も会場に入り、チャンピオン牛を囲んで記念写真に納まるなど大いに盛り上がった表彰式でした。
 角倉光記会長は、参観者とショウの開催に支援いただいた関係者の皆様に謝辞を述べるとともに、「次回の2009年北海道B&Wショウは、全共へ向け市場施設が改修のため使用できない事から、十勝のアグリアリーナで行う事で調整中であり、審査員は、出品者による投票の結果、佐呂間町の酪農家惣田和雄氏に決定した」旨発表した。指名された惣田和雄氏は、「1年間精進して、2009年の審査をさせていただきます。」と力強く、誠意に満ちた挨拶が有り、2日間にわたるショウの幕を閉じた。
グランドチャンピオン決定の瞬間
  
角倉会長からチャンピオンカップを
授与され喜びの加藤孝志氏
  
チャンピオン・受賞者を囲んで
  
韓国からこられた視察団の皆様
  
  
   


グランドチャンピオン・各部チャンピオン
区    分 出品番号 名         号 出   品   者
グランド・チャンピオン 1312 グリーンハイツ マーク ダーハム ET 旭 川 市 加藤智宏
リザーブ・グランド・チャンピオン 1106 ノースドリーム ダイアモンド リステル フロアー 北広島市 岩田政彦
ジュニア チャンピオン 510 セジス ビユーテイ エルトン ダンデイー マウイ 清水町 高橋喜一
リザーブ 517 SH ミス デイープ インパクト ET 鹿追町 田原直治
インター
ミディエイト
チャンピオン 1106 ノースドリーム ダイアモンド リステル フロアー 北広島市 岩田政彦
リザーブ 1112 ハイロード クストー エクスプレス ET 上士幌町 小椋淳一
シニア チャンピオン 1312 グリーンハイツ マーク ダーハム ET 旭川市 加藤智宏
リザーブ 1313 リツプランド エス アーロン ローダ 遠軽町 山口由幹
   
※入賞牛の写真提供 ㈱ホルスタインマガジン社
  
グランド・チャンピオン
シニア・チャンピオン
第13部(5歳・成牛クラス) 1位
  リザーブ・グランド・チャンピオン
インターミディエイト・チャンピオン
第11部(シニア3歳クラス) 1位
グリーンハイツ マーク ダーハム ET ノースドリーム ダイアモンド リステル フロアー
13.3.27生 16.10.22生
5歳10月(4) 2回 365日 14,750㎏ F538 3.6% 6歳0月92点
父:レーガンクレスト エルトン ダーハム ET
母:グリーンハイツ マーク メイソン ET

出品者:旭川市 加 藤 智 宏
繁殖者:旭川市 加 藤 孝 志

  
2歳1月(1) 2回 224日 6,044㎏ F220 3.6% 2歳3月 84点
父:リステル ラデユツク ET
母:ノースドリーム ダイアモンド シヨアマー フラワー
出品者:北広島市 岩 田 政 彦
繁殖者:北広島市 岩 田 正 幸

  
ジュニア・チャンピオン
第5部(未経産シニアミドルクラス)1位
リザーブ・ジュニア・チャンピオン
第5部(未経産シニアミドルクラス)2位
   
セジス ビユーテイ エルトン SH ミス デイープ インパクト ET
ダンデイー マウイ チャンピオンカップ(右)、
リザーブチャンピオンカップ(左)
  
18.10.23生 18.10.1生
父:レーガンクレスト ダンデイー ET
父:レーガンクレストミスター 
ダーハム サム ET
出品者:清水町 高 橋 喜 一 出品者:鹿追町 田 原 直 治
繁殖者:清水町 高 橋 徳 男 繁殖者:アメリカ
マーク バツズ アンド ジエフ バトラー
     
リザーブ・ リザーブ・シニア・チャンピオン
インターミディエイト・チャンピオン
第11部(シニア3歳クラス)2位 第13部(5歳・成牛クラス)2位
   
ハイロード クストー エクスプレス ET リツプランド エス アーロン ローダ
16.9.3生 ソウル牛乳農業協同組合からシニアチャンピオン(右)、インターミディエイトチャンピオン(左)に贈られた陶磁器   12.5.26生
父:シルキー クストー ET
出品者:上士幌町 小 椋 淳 一
繁殖者:上士幌町 小 椋 茂 敏
  
父:デイクシーリー アーロン ET
出品者:遠軽町 山 口 由 幹
繁殖者:遠軽町 山 口 哲 朗

 
  
第1部(育成ジュニアクラス)1位 第2部(育成シニアクラス)1位 第3部(未経産ジュニアクラス)1位
TMF ロイ マチダム ベンジー マチムラ ヒカリ  サイテーシヨン
チヤンプス ロミー  リートン ドレーク ツツキー
19.9.15生 19.7.1生 19.3.9生
父:ロイレーン ジヨーダン ET 父:カルブレツトアイ H H 父:フアーオーラ 
チヤンピオン ET デビージヨー ドレーク ET
出品者:広尾町 佐 藤 孝 一
繁殖者:清水町 有限会社 田中牧場
出品者:江別市 株式会社 町村農場
繁殖者:  同   上
出品者:陸別町 新 藤 国 夫
繁殖者:  同   上
第4部(未経産ミドルクラス)1位 第6部(未経産シニアクラス)1位 第7部(ジュニアカップ)1位
センターリバー GW TMF センター ミラン オグラフアーム チヤンプ ローラ
アンナ エコー ET ダーハム マリリン ET
19.1.14生 18.6.27生 19.7.10生
父:ブレイデール ゴールドウイン
父:レーガンクレスト エルトン 
父:カルブレツトアイ H H 
ダーハム ET チヤンピオン ET
出品者:中標津町 中 川   将
繁殖者:清水町 有限会社 田中牧場
出品者:清水町 有限会社 田中牧場
繁殖者:  同   上
出品者:芽室町 高 尾 伸 幸
繁殖者:芽室町 小 倉   正
第8部(ジュニア2歳クラス)1位 第9部(シニア2歳クラス)1位 第10部(ジュニア3歳クラス)1位
プライド エス ビー ゴールデン グリーンATV  プラムオーチヤード 
ダンデイ エリザベート DS モナリザ ET
18.1.13生 17.11.5生 16.12.26生
父:ブレイデール ゴールドウイン
出品者:上士幌町 高 木 雄 大
繁殖者:上士幌町 高 木   聡
父:レーガンクレスト ダンデイー ET
出品者:雄武町 菅 野 義 春
繁殖者:  同   上
父:リステル ラデユツク ET
出品者:日高町 梅 村 義 郎
繁殖者:日高町 クラブ オンザロック
第12部(4歳クラス)1位
ブライトランド  
エルヒーローズ シエリー
16.1.21生
父:コムスター エルヒーローズ ET
出品者:弟子屈町 坪 井 泰 憲
繁殖者:  同   上


第15部 カウンティハード

第14部 ベストスリーフィーメイル 1位(経産牛3頭1組)
佐呂間町惣 田 譲 治
     
第15部 カウンティハード 1位(5頭1組(未経産牛2頭以上含むこと))
十  勝
     
第16部 ジュニアゲッツオブサイアー 1位(国内後代検定参加同一種雄牛産子3頭1組(未経産))
種雄牛:レディスマナー ブラック ボックス
第2部 オグラフアーム ジユラー ボツクス 芽室町 小倉 正
第2部 スミツクランド シー ボツクス スコツテイ 大樹町 角倉充彦
第2部 エルムレーン フリージア ブラツク リーダー 恵庭市 有限会社 福屋牧場
                           
プレミア・ブリーダー 恵庭市 有限会社 福屋牧場
   
プレミア・エキジビター 上士幌町 小 椋 淳 一
   
リードマンシップコンテスト
ベストリードマン 帯広市 高 橋 香 菜



 
   
    ~黎明~  第1回全日本ホルスタイン種牛共進会
 先月号のホル協通信では、第1回全国ホルスタイン種牛共進会(以後全共)の始終の様子とその概要を紹介しました。今月号では、当時の審査の様子と上位入賞牛の評価について、記録に残る審査講評を窺い見ながら紹介いたします。

 第1回全共が開催された1951年(昭和26年)の日本経済は、世界大戦によって壊滅状態となり疲弊の極みにありましたが、前年に始まった朝鮮戦争の特別需要で復興の機会を与えられた年でもあり、これを契機に、日本経済は奇跡的発展をとげたのでした。酪農界においても、飛躍的な復興発展の始まったさなか、昭和天皇陛下のご行幸と吉田茂首相の来臨のもと、全国酪農家の夢の祭典である第1回全共が華々しく盛大に開催され、これ以降の全共への“しるべ”が示されたのでした。
            昭和天皇陛下の乳牛ご視察
左2人目:吉田 茂首相 
  右端:佐々木審査委員長
背番号1:北海道 北村昌次氏
  
 この全共では、日程の変更や会場の変更など紆余曲折があったなか、3月24~27日の4日間神奈川県平塚市において、30都道府県から出品者137名と157頭(北海道は19名29頭出品)を集め開催され、以後の全共は滞ることなく5年に一度継続して開催されています。これは、全国の酪農家はじめ関係した方たちの多大な努力があったからこそであり、その意義は計り知れないとても大きなものと思います。
 それでは、この共進会での上位入賞牛を、当時の審査講評(原文)とともに紹介していきます。
   

---〈第1部:ホルスタイン種未経産牛 〉---

 一般的共通な概評を申し述べますと、3、4頭を除いては発育が良好でホルスタイン種の日本的標準以上であります。然しながら上位10数頭より以下の牛におきましては品位、資質、泌乳器官等の不満足なものが多いことが共通の欠点と云えましょう。これは体格の大きなものを選択するにあまり重点を置きすぎて粗大な感じのものが出品されたものと考えます。牛の品位、資質、体型、強健性等の表現には自然環境の影響があると同時に優良遺伝因子が主役をつとめているのでありますから人工授精の普及と相まって優良遺伝因子を持った検定済種雄牛の作出とこれを広く利用する事に努力されるよう希望致します。

 〔1等主席〕発育、体型、体積、乳用牛の特質がよく表れて居り、特に体の伸びが良くその体長率は123.9を示し、胸深率も52.3で体積に富む点では上位牛中本牛以上のものはありません。又、背線も強直で全体の品位もあり実に優秀な雌牛であります。只、本牛で不満足を感じますことは顔が少しく短く感じ輪郭の鮮明さが今少し望まれるところであります。
   1部 1等主席 
     第2ミドリ レークサイド エムプレス

     1歳5月 北海道幕別町 ㈱新田牧場

 〔1等2席〕発育、体型、体積、資質等は前牛同様良好で特に乳用牛の特質については前者にやや優るように感じますが、体長率は117.9胸深率は51.7を示し、体の伸び深みがやや劣っているようであります。

 1部 1等2席
   ガヴァネス オブ アールチェ メー
   1歳6月 北海道江別町 町村善啓
   
 1部 1等3席
   セジス ヒンペル メー
   1歳5月 北海道帯広市 高倉一夫
   

---〈第2部:ホルスタイン種経産牛 〉---

 先ず地方別に出品牛に対する概評を加えるならば、北海道は頭数も一番多く殆ど大部分が上位に入賞したことは、さすが我国乳牛飼養地帯としての面目を遺憾なく発揮したものと云えましょう。又東北地方も北海道に次いで成績良好であります。関東、中部地方は乳牛に古い歴史を有する静岡県が良好でありますが、伝統を誇る千葉県が不振であったことは遺憾であります。其の他北陸地方はやや良好でありますが、関西、中国、四国、九州が比較的低調であったことは残念であります。総体して北海道、東北を除く各府県のものは比較的幅、深みが不足し体積に乏しく四肢の弱いものが多いように見受けられました。

 〔名誉賞〕乳牛としての資質申し分なく、乳徴特に良好で、活気に充ち、品位に富み、皮膚極めて良好、体格雄大、幅も深みも充分あり、身体の伸びもまた良好であります。然し尻長に於いてやや不足、尾根部が若干高いのが難点であります。
  
  2部 名誉賞
    マラソン ベッス バーク ロメオ ジェマイマ
    4歳3月 北海道厚別町 宇都宮 勤
  
2部 名誉賞旗を受ける 宇都宮 勤氏
  
  
 〔1等主席〕老齢のためやや活気が乏しいが、その一般体型は乳牛として申分がなく特に背線は真直ぐで強健、体積も相当にあり身体全体としての均整も良くとれて居ます。又泌乳器官も極めて良好でありますが、唯難点としては首の付着良好でなく前肢に於いてやや弱い感があります。
  2部 1等主席
    フェムコ アールチェ メー
    12歳2月 北海道江別町 町村敬貴
   

 〔1等2席〕乳牛としての体型を十分備え均整を得、又良好な泌乳器官を備えて居りますが、体積に於いてやや不足のきらいのあるのは残念であります。

  2部 1等2席
    第3 アリダ オームスビー
    9歳0月 岩手県 小岩井農場
  


 〔1等3席〕骨格雄大、品位も良く、泌乳器官すぐれて居りますが、後乳頭間の距離せまく、後肢の発達やや不足のきらいのあるのが、難点でしょう。
  2部 1等3席
    コロムビア マッキンレー ボシュ ジョハナ
    4歳6月 静岡県 鈴木鴻三
        

---〈第3部:ホルスタイン種牡牛 〉---

 一般的に発育は年齢に応じ良好でありますが、上位数頭以外は品位、資質に不満足なもの多く、又背線の弱いもの、肢蹄の強健性を欠き、従って歩様の不良のものが多かったことに就いては、将来種雄牛の育成に関し一層のご努力をお願いしたいと思います。
 〔名誉賞〕均整体積、品位、体型、資質共に良好で、乳用種の特質も相当に表現しているいわゆる難点のまことに少ない牛であります。只欲を云いますと胴伸びが今少し希望される所で、その体長率は121.9を示しています。又もう少し活力のある牡相が望ましく思います。然して色々の点を総合考察して本牛を名誉賞に擬した訳であります。
 
  3部  名誉賞
    第7グレート アールチェ キング
    2歳2月 北海道江別町 町村敬貴
    
3部 名誉賞旗を受ける 町村善敬氏
  
  
 〔1等主席〕品位、資質ではまことに優秀で他にこれに及ぶものがないと思います。又胴伸び良く、その体長率は125.4を示し、前牛と相当の差があります。加えて乳用牛として特質も良く表現している雄大な活力ある種雄牛であります。然しながらこの様な優れた点がある反面、又不満足なところもあります。即ち肩端の付着状態、胸前の巾及びそれに伴う歩様、並びに後肢特に飛節以下が上体に比し弱く感ずる諸点であります。又背線も真直とは申されません。この様な優れた点不満足な点を総合勘案して本牛を1等賞主席に擬した訳であります。

 3部 1等主席
   ストロング ロメオ タイヘイ
   2歳5月 北海道八雲町 大平牧場
  
 3部 1等2席
   第1 キング フォーブス ベッス バーク
   1歳2月 北海道安平村 山田一英
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 以上が、第1部~第3部ホルスタイン種牛(未経産・経産・種牡牛)の名誉賞・1等賞に輝いた牛たちでした。審査講評の中では[体長率:体の伸びが良く~] [胸深率:体積に富む~]の表現がありましたが、この[率]は体高を100として、各部位の測尺値を用い指標化し審査講評に表現されていますがイメージが出来ますでしょうか?そして、この57年前のチャンピオン牛たちのサイズはいかほどだったのでしょうか?測尺値(11部位)とその部位の率(指標)は次の表のとおりです。
1部~3部の上位入賞牛の測尺値
   体高 十字部高 体長 胸深 胸幅 尻長 腰角幅 坐骨幅 胸囲 管囲 年齢
1部 未経産 1等主席 132.8 136.1
(102.5)
164.5
(123.9)
69.4
(52.3)
54.2
(40.8)
55.0
(41.4)
52.5
(39.1)
52.0
(39.0)
37.0 192.0
(143.3)
19.0 1- 5
    2席 132.7 134.3
(101.2)
156.4
(117.9)
68.6
(51.7)
52.1
(39.8)
51.6
(39.2)
53.1
(40.0)
50.7
(38.2)
36.7 190.2
(143.3)
18.5 1- 6
      3席 131.9 132.7
(100.6)
154.9
(117.4)
67.9
(51.5)
50.7
(38.4)
50.2
(38.1)
49.3
(37.3)
50.2
(38.2)
36.8 185.5
(140.6)
17.8 1- 5
   
2部 経産 名誉賞 145.4 145.2
(99.9)
172.2
(118.4)
79.2
(54.5)
54.4
(37.4)
50.6
(38.6)
58.6
(40.3)
52.5
(36.1)
38.0 209.5
(144.1)
19.0 4- 3
      1等主席 139.6 140.2
(100.4)
167.0
(119.6)
77.6
(55.6)
51.6
(36.9)
55.8
(39.9)
58.4
(41.8)
53.6
(38.4)
40.0 202.5
(145.1)
18.5 12- 2
      2席 138.2 137.8
(99.7)
168.8
(122.1)
76.3
(55.2)
44.9
(32.5)
54.6
(39.5)
58.0
(41.9)
53.4
(38.6)
39.6 197.5
(142.9)
18.5 9- 0
      3席 140.0 139.6
(99.7)
172.2
(123.0)
75.2
(53.7)
48.4
(34.6)
57.8
(41.3)
58.6
(41.9)
52.6
(37.6)
37.4 201.0
(143.5)
17.5 4- 6
   
3部 種牡牛 名誉賞 145.6 144.7
(99.4)
177.5
(121.9)
78.4
(53.8)
58.7
(40.3)
56.9
(39.1)
56.0
(38.5)
57.3
(39.4)
41.3 219.0
(150.4)
21.5 2- 2
    1等主席 143.5 144.5
(100.7)
180.0
(125.4)
78.9
(54.9)
61.0
(42.5)
61.3
(42.7)
62.0
(43.2)
58.4
(40.7)
38.0 223.8
(155.9)
22.4 2- 5
    2席 129.1 132.3
(102.5)
160.6
(124.4)
68.3
(52.9)
52.9
(40.9)
54.4
(42.1)
46.5
(36.0)
49.5
(38.3)
32.8 188.4
(145.9)
20.6 1- 2
 注)単位はcm. ( )内は体高を100とした指数
 大量の入賞、雌雄ともに名誉賞の北海道牛舎には「りっぱな牛の乳はどんなに良いのだろう」と一升瓶をもった市民が殺到した。
             
  
 当時の記録の調査中に、興味深い記事がありましたので紹介します。
[乳牛を知ってホルを知らぬ人あり]
 昭和18年に北海道の帯広市で北海道だけの共進会が開かれたが、当時は戦争中のことでもあり、飼料事情も困難だったので、さして見るべき進歩が見られなかった。今回の共進会で見ると、進歩は著しいものがある。特に北海道の進歩は著しい。牛の仕立て方も上手になっているし、調教も和牛に劣らないところまで進んでいる。ホルスタインは日本における唯一の乳牛品種であるが、乳牛とホルスタインを混同している者が多い。いうならば北海道だが、果たして幾人がホルスタインを知っているかである。素直にいうと、乳牛は知っているが、ホルスタインを知らない人が多いのではないかと思う。北海道の出品牛をみてそういう感を深くするのである。これがホルスタインか、と思うような牛がある。こういうことは共進会の意義からも考えるべきことではないかと思う。今回の共進会で、審査の結果、北海道の出品牛が圧倒的に優位を占めることは疑いを容れないところであった。しかし、北海道の審査と今回の共進会の審査は相違があると思う。それでも一般に北海道のための共進会という悪評がある位だが、私としては、本州の牛を多少親切な目で見てやることが、北海道のためだと思っている。本州の市場を忘れて北海道の進路はないからである。
[本州には本州向きのホルスタイン]
 本州には本州の条件に適した乳牛が必要であり、北海道には北海道向きのホルスタインがある。北海道がもし自分の方だけを強調し過ぎると、北海道自らが自分の首を締める結果になる、と私は思うのである。北海道には本州の需要を迎えるため、寛容が必要である。
[審査団顧問:釘本昌二 デーリイマン1951-3号より抜粋]
  
 当時の本州と北海道の関係…、様々な背景があっての評論とは思いますが、ん~?
   
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 1951年(昭和26年)、終戦前の一時期は27万頭を数えた乳牛頭数は、戦争により激減しましたがこの年は22万頭を数えました。
 日本経済の復興ともに、新たな発展を遂げようとする酪農界の黎明とともに第1回全共が開催されたのでした。

資料・写真 日本ホルスタイン登録協会会報1951-4月号
デーリイマン1951-3号     



  2008年 北海道内地区共進会日程(乳用牛) 
地  区 共  進  会  名 開 催 日 開  催  場  所
石 狩 第44回道央酪農祭 ホルスタイン共進会 8月29日(金) 北海道ホルスタイン共進会場
空 知 第60回空知管内畜産共進会 8月27日(水) 長沼町農村広場
上 川 第51回上川管内総合家畜共進会 8月23日(土) ホクレン北海道中央地域家畜市場
後 志 第57回後志乳用牛共進会 8月21日(木) ニセコ町家畜共進会場
道 南 第55回道南畜産共進会 7月30日(水) 八雲町家畜共進会場
胆 振 2008年胆振畜産共進会 8月10日(日) 北海道ホルスタイン共進会場
日 高 第56回全日高家畜共進会 8月12日(火) 新冠町家畜共進会場
十 勝 第40回十勝総合畜産共進会 8月31日(日) 十勝農協連家畜共進会場
釧 路 平成20年度釧路ホルスタイン共進会 8月30日(土) 釧路農協連共進会場
根 室 平成20年根室ホルスタイン共進会 8月24日(日) ホクレン根室地区家畜市場
網 走 第59回北見管内総合家畜共進会 8月30日(土) 北見管内畜産総合施設(訓子府町)
宗谷・留萌 平成20年度道北ホルスタイン共進会 8月31日(日) ホクレン豊富地域家畜市場
          
北 海 道 2008北海道ホルスタイン ナショナル ショウ 9月27日(土) 北海道ホルスタイン共進会場
~28日(日)
 注)各地区の審査員につきましては判明しだい当農協ホームページに掲載いたします。



ひとこと
 今年4月より特定健診・保健指導、通称「メタボ健診」が始まり、世の中は運動を強いる時代へと変わりつつあります。それに乗じてか、フィットネスでは様々なキャンペーンで集客を行い、ゲームも昔は指の運動だけだったものが、今では板に乗って健康管理。そして元軍人の方は日本でもキャンプを行う始末。何か日本のマスメディアに運動することを脅迫されているようにさえ感じる今日この頃ですが、それをネタに一筆書いている私もやはり情報操作している立場なのかもしれません。しかし、こういった時代の潮流を一つのきっかけと感じ、運動やトレーニング、はたまた筋肉や体の仕組みについて学んでみることも良いのではないでしょうか。というわけで、今回はフィットネスインストラクターとしてアルバイトしていた時の知識と経験から、日常でのよくある悩みを専門的な角度から切り込んでみたいと思います。
 腰痛の原因について。腰痛には直接神経にくる痛みと、関節や筋肉由来の痛みがあります。後者は、筋肉を長時間にわたって固定することによる血流の悪化や、運動後の筋肉痛、腹筋と背筋の筋力バランスの悪さなどが原因となるものです。長時間同じ姿勢でいる、というのは想像以上に筋肉に負荷をかけ続けている状態となります。皆さんもこぶしを強く握り続けていると、だんだんと痺れてくる感覚があると思います。それと同じ状態が背筋にも起こっています。筋肉が硬直することにより、周囲の血流は妨げられ、低酸素状態になります。結果、筋肉内に乳酸が蓄積されてしまい、回りまわってそれが痛みの原因となってしまうのです。運動後の筋肉痛も同じような状態です。ただし、しっかりとトレーニングした後の筋肉痛には「超回復」という作用があるので、一概に同じとはいえませんが。また、筋力バランスは非常に重要な要因です。人間の筋肉には表と裏が存在し、それぞれを伸縮させることで体を動かすだけでなく、姿勢の保持なども行っています。腹筋と背筋はその関係にあり、互いの力で背骨を支えています。したがって、どちらかが弱まればまっすぐ支えられていた骨も曲がってしまい、血流の悪化を招き…ということが連鎖して起こってしまいます。
 今回話題に出したことは昔からの定説というわけではなく、長い運動の歴史の中で現在はそう考えられている、というだけのことです。人間の体も日々進化し、それを維持・改善する方法も日々進化しています。今日まで正しかったことが明日には間違っている方法になる、というのは日常茶飯事です。それに伴う情報もあらゆる方法で調べることが可能です。情報だけを鵜呑みにするのではなく、自分で納得し、実践できることがフィジカルとメンタルのどちらも健康にしてくれるのではないでしょうか。
S,O

 
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