2008-9


  開催迫る!! 2008 北海道 ホルスタイン ナショナル ショウ
期日: 平成20年9月27日(土)~28日(日)
場所: 北海道ホルスタイン共進会場 安平町早来
 
オフィシャル・ジャッジ 山 田 光 男 氏
(別海町・酪農家)
アソシエート・ジャッジ 高 橋 忠 司 氏
(帯広市・オールジャパン ブリーダーズ サービス㈱)
  
 2008北海道ホルスタインナショナルショウの前哨戦である、各地区共進会が7月30日(水)の道南地区を皮切りに8月31日(日)まで全道12地区で開催されました。
 地区共進会で勝抜いた出品者の皆様は、ナショナルショウ出品に向けての調教や準備を着々と進めているものと推察いたします。人・牛ともにベストコンディションで開催当日を迎えていただくよう祈念いたします。
 今年の開催も出品牛にとって気候条件の良い9月第4週の土曜日・日曜日に行います。
 また、後代検定娘牛については、昨年・一昨年と同様に第7部に後代検定娘牛2歳(初産)クラスを設けており、後代検定に対する理解を深めてもらい普及推進を図る内容としております。

2007北海道ホルスタインナショナルショウ 第1部審査風景
 後継者育成を目的として、高校生以下のリードマンに記念品を贈呈する他、小学生高学年以上高校生以下の青少年を対象としたヤングブリーダーカップを第1部と第2部に併催します。自家所有出品牛を地元(管内)共進会と本ショウで同一人がリードすることが基本となりますが、優秀なジュニアリードマンにはカップが贈呈されます。
 付帯行事としては、「ゴールデン ナショナル セール」、「酪農資材展示」、「リードマンコンテスト」、「ジュニア酪農教室」などを開催します。

 「ジュニア酪農教室」は、毎年海外の講師により、青少年のショウリングにおける牛の誘導技術の研鑽と、出品マナーの向上のための講習を行っており、一昨年からは府県のホルスタインクラブも参加するなど、北海道だけに留まらず多くの方々に好評を得ています。

 開催日が月末となり、何かとお忙しい時期とは思われますが、多くの方々にご来場いただきご観覧下さるようお待ちいたしております。




※無料バスの運行予定時刻
  
(1) 9月27日(土)
JR千歳駅東口前発(会場行) 8:00
9:00
会場発(JR千歳駅行) 16:30
17:30
(2) 9月28日(日)
JR千歳駅東口前発(会場行) 8:00
9:00
会場発(JR千歳駅行) 12:30
13:30

  
ナショナルショウ日程
   9月27日(土) 8時30分開始
日        程
開会宣言
第1部 未経産カーフクラス
第2部 未経産ジュニアクラス
ヤングブリーダーカップチャンピオン決定
第3部 未経産ジュニアミドルクラス
主催者・来賓挨拶
第4部 未経産ミドルクラス
第5部 未経産シニアミドルクラス
第6部 未経産シニアクラス
昼休み
第7部 後代検定娘牛2歳クラス
第8部 ジュニア2歳クラス
第9部 シニア2歳クラス
第10部 ジュニア3歳クラス
第11部 シニア3歳クラス
ゴールデンナショナルセール
ジュニア酪農教室
  
   9月28日(日)  8時30分開始
リードマンコンテスト
   ・中学生(小学生高学年含む)クラス
   ・高校生クラス
第12部 4歳クラス
第13部 5歳クラス
第14部 成年クラス
最高位決定審査
褒賞授与式
閉 会


  
 リードマンコンテストに出場申込みをされた青少年の方々はリードの練習に励んでいることと思います。
 このコンテストは青少年のショウリングにおける牛の誘導技術の研鑽と出品マナーの向上を図るため開催いたします。
    
2007北海道ホルスタインナショナルショウ リードマンコンテスト
    
 審査員には、ゴールデン ナショナル セールのスタッフとして来日するキャッシー・ヨーマンさん(アメリカ・オクラホマ州)を予定しております。
 キャッシーさんは昨年このコンテストの審査員を務めていただいたロバート・ヨーマン氏の奥さんでサンディデール・ファームの共同所有者です。
 ご夫妻はトップレベルのショウカウを所有し、多くのショウに出品しており、ワールド・デーリィ・エクスポでは1999年のジャージーのグランドチャンピオン、2000年の赤白ホルスタインのリザーブグランドチャンピオンを獲得するなど、数多くの活躍牛を出しております。
 キャッシーさんはアメリカ国内での審査はもとよりスイス・エクスポ、オーストラリアのインターナショナル・デーリィ・ウィーク、カナダでも審査をしております。又、ショウマンシップ・コンテストもカリフォルニア・ステート・ホルスタイン・ショウを始め、数多く審査しております。
 基本的な採点カードを掲載いたしますので参考にしてトレーニングを重ねてご参加願います。又、審査員からリードしている牛の情報(名号、生年月日、父牛名、母牛名、授精月日、更に経産牛では分娩年月日、産次)について質問されることがあります。
 尚、キャッシーさんには土曜日の夕方開催する「ジュニア酪農教室」においてリードの仕方等について講習をしていただく予定になっておりますのでリードマンコンテスト出場者の方もご参加下さい。
    
リードマンコンテスト採点カード

1.リードマンの外観 10点     
2.リード技術 60点
 ①
誘導技術       25点
 ②
適切な姿勢をとらせる技術    15点
 ③
最良な長所を見せる技術    10点
 ④
構え方、機敏さ、態度    10点
       
     
     
  僅かな減点
  やや重い減点
上下白の衣装を着ていない 牛を上手く扱えない
牧場名やロゴの入った衣装を着ている 手綱をコイル状にぎっちりと巻いている
不適切な靴を履いている あまりにゆっくり誘導している
不適切、あるいは不完全な衣装を着ている もくしの手綱をあまりに長くして持っている
四肢の立たせ方が不正確
もくしのサイズが牛に合っていない 過剰なアピール
もくしが適切に調整されていない その牛の体型欠点を認識出来ていない
手綱をコイル状に巻いている その牛を最良の状態で見せられない
牛が頭を下げた姿勢にしている 生年月日、分娩月日、授精月日、分娩予定月日が分からない
牛の前肢の蹄を踏んで姿勢を直そうとしている
前の牛とのスペースを空けすぎている 周りを見ずに、一心に審査員を見すぎる
審査員が牛の周りを移動しながら見ているとき後肢の踏み込みを上手に替えられない
審査員や補助員の指示に素早く反応できない
     
     
  非常に重大な減点   失 格
手綱をチェーンから外したり、コイル状に巻いたり縛ったりしている 倫理規定違反
スポーツマン精神違反
不必要にも係わらず、牛を殴る
(後肢の)蹄を踏んで、後肢の位置を直そうとする
ラインに沿って牛を引いているときに、前の牛との間隔が詰まったり、重なり合ったりする
スポーツマンらしくない行動
      
〈アメリカ PDCA (乳用牛品種協会) のショウマンシップ採点カード参照〉
     

 
  
平成20年度 地区登録委員研修協議会を開催
  
標記研修協議会は、登録業務の普及推進と的確な事務処理を図り登録委員との密接な連携を保つことを目的に、毎年開催しております。
 今年度は、7月4日に当農協で開催した道央・道南地区を皮切りに、17日までに全道9会場において、150余名の登録委員ならびに登録事務担当者の参集を得て開催致しました。
 研修協議会では、平成12年度に個体識別モデル事業で自動登録が開始されてから8年が経過し、登録担当者も此の間に異動等で入れ替わっていることから、自動登録システムの再確認を中心に、登録業務の取扱い変更点や協議事項ならびに乳用牛管理システム等について説明を行いました。
 説明後には活発な質疑応答と数多くのご意見を頂き、登録事業への関心の高さが窺われました。
 
1. 登録業務(協議事項)
(1) 遺伝子型検査済み「シール」の送付中止
 平成20年4月から、登録協会のホームページで遺伝子型検査情報が開示されたことから、現地において遺伝子型検査の確認が出来るようになりました。
 このことから、従来は血統登録後に遺伝子型検査(親子判定)を行った場合、遺伝子型検査の試料番号等を印字したシールを当会が送付し、血統登録証明書に貼付けて頂き、遺伝子型検査の有無を確認出来るようにしていましたが、このシール作成を平成20年8月1日から廃止します。
(2) 「管理委託届」の簡素化
 預託中の乳牛が授精・分娩をした場合、生まれた子牛の血統登録を申請する際には「管理委託届」の添付が必要ですが、現行の1頭毎の届けに加え、連記式の届けを新たに設けます。
(3) 種雄牛リスト
 過去3ヵ年に血統登録された雌牛の父牛について「種雄牛リスト」を作成し、登録取扱団体へ送付していますが、アンケート調査の結果に基づいて、記載内容・配付方法の見直しを行います。
2. 審査業務
 牛群審査の申込方法ならびに審査情報の利活用を説明するとともに、後代検定娘牛の保留ならびに体型調査の協力を依頼しました。
3. 北海道における近交係数の上昇傾向と登録情報の活用
 北海道の近交係数は、1990年代において0.27%/年のペースで上昇していましたが、2000年に入ってからは0.15%/年に低下し、上昇傾向に鈍化が見られるようになりました。
 このことは、本会が提供している近交回避情報・交配相談情報等が有効に活用された成果であり、更なる活用について説明を行いました。
4. 乳用牛管理システム
 登録の信憑性保持と改良集団の拡大を図る為に、乳用牛から生産された全ての牛について血縁を明らかにし管理するシステムが構築されたことにより、蓄積された有益情報を還元出来るようになりました。当面は自動登録農家からの申込みに応じて、雄子牛・交雑種について「出生確認書」の発行を行ないます。
 今後は、関係団体・機関に「出生確認書」の説明と協力を求めるとともに、モデル地区の協力を得てシステムの改善を図り、平成21年4月の運用開始を予定しています。
5. 2008 北海道 ホルスタイン ナショナル ショウ
   今年度のナショナルショウは開催要領に大きな変更点はありませんが、家畜衛生条件でヨーネ病検査が厳格(BWショウと同条件)になったことを中心に説明しました。
  
 登録委員・登録業務担当者ならびに地区連合会の皆様には、ご多用中のところを多数ご出席頂き厚くお礼申し上げますとともに、今後とも登録事業の普及推進にご協力下さいますようお願い致します。
  


 恒例の「組合員海外酪農視察研修」を、デーリィマン社との共同企画で実施いたします。期間は、カナダで開催の「ローヤル・アグリカルチュラル・ウインター・フェアー2008」をメインの研修として、11月11日から17日までの7日間です。
 カナダ第一の商業都市トロント都心のナショナル・トレードセンターで開催されるカナダ農業祭は酪農国カナダが国を挙げて開催するもので、そのメインプログラムであるホルスタイン共進会は、400頭以上が出品される北米の代表的なホルスタインショウです。カナダ随一の乳牛セール(セール・オブ・スターズ)も同時に開催されます。
 ホルスタイン以外の乳用牛ショウやショウマンシップショウはもちろん人気のホースショウや他の動物や農作物の品評会なども行われており、全てを見るには、とても1日や2日では不可能と思える規模で行われています。
 昨年より、成田からトロントへは直行便を利用しており、バンクーバーで乗継がないため、トロントへは丁度夕食時間に到着できる予定です。
 研修日程は別記の通りですが、この際日常の農作業や家事を忘れて丸2日間共進会を楽しみ、夜は牛キチの皆で遅くまで語り合うのはいかがでしょうか。
 参加される組合員やそのご家族の方には規程により組合負担金としての助成金制度がありますので、ご検討の上ご参加くださるようご案内いたします。
   
1. 日 程
平成20年11月11日(火)~17日(月)【5泊7日】
2. 参加費   296,000円
(宿泊は2人部屋・最少催行人員全体で15名)
※渡航手続費用、旅行傷害保険、個人的費用は各自負担となります。
※現地空港税、燃油特別付加運賃は別途(合計約56,000円:7/15現在)
※組合負担金
1) 本人を含め同一家族が初めて参加の場合 ・・・・・5万円
2) 過去に参加した人以外の同一家族の場合 ・・・・・3万円
3) 過去に参加した人以外の同一家族で酪農後継予定者の場合 ・・・・・5万円
4) 過去に研修・実習で組合負担金を受けたことのある人は対象となりません。
3. 助成対象募集人員   10名
4. 申込み締切り 10月3日(金)
※地区組合員協議会長または総務課(011-726-3111)へお申込みください。


カナダ酪農視察研修旅行 (新千歳発着) 

目次

月/日
(曜日)

地名/滞在先 現地時刻 交通機関 行    程
1 2008
11
11
(火)
新千歳集合
新千歳発
羽田着


成田発
12:00
13
:30
15:05

19:25
 
NH064

(01:35)

AC002

新千歳空港1階到着ロビー全日空団体受付カウンター集合
空路:国内線にて羽田へ

着後:リムジンバスにて成田空港へ

空路、国際線にてトロントへ
日付変更線

機内食
トロント

ナイアガラ
17:10

(11:45)
専用バス
着後:専用バスにてナイアガラ・フォールズへ

ホテルへ         (ナイアガラ・フォールズ泊)


2 1112
(水)
ナイアガラ

トロント
  専用バス

朝:ナイアガラの滝研修
終日:牧場視察(4箇所)
            (トロント泊)



3 1113
)
トロント 06:30

18:00
専用バス :専用バスにて会場へ
終日:ロイヤル・ウインター・フェア視察
07:00 未経産クラス

18:00 セール・オブ・スターズ   
             (トロント泊)


×
4 11月14日
)
トロント 07:00 専用バス 終日:ロイヤル・ウインター・フェア視察
07:30 経産クラス
             (トロント泊)



×
5 11月15日
 ()
トロント発

バンクーバー着
09:00

11:12
AC1175
(05
:12)

専用バス

空路:バンクーバーへ
着後:バンクーバー市内研修
(クイーンエリザベス公園、チャイナタウン、ギャスタウン、スタンレー公園など)
             (バンクーバー泊)



6 11月16日
 (日)
バンクーバー発
12:00
専用バス
AC003
(10
:35)
専用バスにて空港へ。
空路:帰国の途へ。
             (機内泊)
      




7 11月17日
)
成田着
成田発
新千歳着
15:25
18:10

19:45

NH1717
(01
:35)

空路:千歳へ。
着後:解散


×

※利用予定航空会社 NH=全日空 AC=エアーカナダ
利用予定交通機関、施設により予定時間は変更になる場合がございますのでご了承下さい。







   
     ~進化~ 第2回全日本ホルスタイン共進会

 先月号のシリーズ 3では、1956年(昭和31年)に開催された第2回全日本ホルスタイン共進会(以降全共)の様子とともに当時のトピックスを紹介しました。
 今月号では、この共進会の上位入賞牛を紹介いたします。
 第2回全共は、1956年3月23日~27日の5日間、静岡県静岡市にある駿府公園において開催されています。 出品頭数は200頭で、北海道からは21頭(10戸)の出品でした。この共進会では、ホルスタイン種牛と種系牛のそれぞれに未経産牛2クラスと経産牛1クラスの計6クラス、種雄牛・父系統群・乳器特別の3クラス、全9クラスに出品牛が区分され審査が行われました。
 この全共の審査報告には『~審査の重点は、雄牛においては特に四肢の強健性に置かれたこと。また、成雌牛においては体高140㎝を標準としていましたが、今回は136㎝を標準とし、これだけあれば、大きさにおいては特別に考慮を払わず、それよりも特に乳器の発達に重点を置くことと致しました。

第2回全共  出品頭数    200頭
ホルスタイン種 未経産牛 第1部 44頭 12月~17月
第2部 39頭 18月~29月
経 産 牛 第3部 62頭   
種 雄 牛 第4部 12頭 12月~29月
父系統群 第8部 9組 娘牛3頭1組
ホルスタイン種系 未経産牛 第5部 8頭 12月~17月
第6部 5頭 18月~29月
経 産 牛 第7部 21頭   
乳器特別審査の部              第3・7部出品牛   32頭
 
  また、乾乳中のものでも決して軽視せず、審査を致しましたが、同等のものにおいては泌乳中のものを優先~』と記録がありました。
  
 それでは、第2回全共各クラスの総評とともに上位入賞牛を短評と合わせ紹介いたします。
   

---〈第1部ホルスタイン種未経産牛 〉---

生後12ヵ月以上18ヵ月未満
 何れも上下差が少なく、前回に比較して、美点としては品位に富み資質良好でかつ乳房等は特によろしかったのでありますが、欠点としては腹のゆとりがないものがかなり多く、背線並びに四肢、特に後肢が弱く、従って歩様の悪いものが相当見受けられた。

〔名誉賞〕
 品位並びに釣合がよく、かつ乳徴がよかったのであるが、肩が少し厚く、被毛があらく、尾根部がやや太い欠点をもっている。
レイヴン ベッスバーク ジェマイマ コバー  1歳3ヵ月
北海道:宇都宮 勤氏出品
   

〔1等賞1席〕
 体積が豊かで発育が良く、かつ乳徴がよかったのですが、欠点として腰並びに後肢がやや弱く、肩が厚く、尾根が太い。
レーモンデール ロベル   1歳5ヵ月
北海道:町村敬貴氏出品
  

---〈第2部ホルスタイン種未経産牛 〉---

生後18ヵ月以上30ヵ月未満
 共通的な概評は、一般に体格は良好であるが、特に共進会に出品する目的で過肥の傾向が見受けられ、その大半が肩厚く、またこのため乳房の異常発達を来しているもの、更に乳房の付着、形、乳頭の配置、大きさ等不良のものが散見したのでありますが、乳器の改良は最も留意すべき要点と存じます。資質は概して良好で前回に比較して改良の跡顕著なるものがありますが、背線がゆるく、特に肢蹄の弱いものが、かなり見受けられ遺憾であり、将来、乳牛の造成の根幹となる若牛育成技術に一段の関心を深められるよう切望します。

〔1等賞1席〕
 発育均称共に良く乳牛としての資質を良く備え特に体の伸びが有り、背線は強直で四肢また強健な優良若雌牛である。しかし肩並びに胸垂がやや厚く、肢間がやや狭い難点がある。
ヘンドリカ セジス メリー   2歳0ヵ月
北海道:長浜 久氏出品
  
〔1等賞2席〕
 体型資質等は前者をしのぐが、体長はやや前者より劣っている。また肋腹の発育も良く品位に富んでいる。背線がやや悪く特に肢蹄が弱い。
フェザン ロメオ フェーン  2歳2ヵ月
岩手県:小岩井農場出品
〔1等賞3席〕
 発育良好で、体積に富み胸深も充分あり、資質また良好で特に四肢は強健であるが、肩が厚く頸への移行がやや悪く肢間やや狭い。
第7 マラソン ベッス バーク センセーション  2歳1ヵ月
北海道:大谷菊一氏出品

---〈第3部ホルスタイン種経産牛 〉---
 全般的な概評は、出品牛全体を通じて、前回に比較し各段の進歩向上が認められ、出品牛全体がきわめて接近し、優劣の差が小さくなり、審査に苦心した点もあった。即ち乳器の優秀なものが相当多く認められ、体積に富むものが非常に多いのは顕著な美点でありました。しかし、品位、資質を欠き、粗野なものも相当あり、肋張りの不足、後躯の充実を欠くもの、殊に下位のものでは斜尻のものが相当数見られました。また乳器においては付着が狭く、垂れ気味で、形質の不良な点が目立つものがあった。更に四肢が軟弱で有り、歩様の悪いものも見られました事は遺憾でした。地域的に考察しまして比較的古い乳牛地帯に優秀なものが多く、いわゆる新興地帯のものはかなり見劣りするものが見受けられた。

〔名誉賞〕
 体積雄大、深み、伸びも充分で、背線も強直、大きい体格にもかかわらず、極めて品位に富み、資質また優良であり乳牛としての特質も充分表現されている。乳房の状態はこの牛が乾乳期に近いものとして良好であるが、現状としては乳房の容積がやや不足している。また頸部が重くかつ深く胸垂がやや過大すぎ、腰角が鮮明でない。
第2 フェムコ オブ アールチェ ヒカリ  7歳11ヵ月
北海道:町村敬貴氏出品
(6-0 3 365 10,063㎏ 465㎏ 4.6%)
  
〔1等賞1席〕
 体積に富み、品位資質共に良好で、力強い乳牛らしさが表現されている、また乳器の発達も良く形状資質共に良好だが、後乳房の張り出しがやや足りない。肩がやや厚く前胸もやや大きいのは欠点。
クイーン ウオーカー ダヴイドソン  6歳3ヵ月
北海道:溝口貞夫氏出品
(3-7 3 365 9,504㎏ 416㎏ 4.4%)
  
〔1等賞2席〕
 体積に富み、体各部の均称はよい、ことに頸部から肩への移行がよく、胴伸びもあり、乳房の形質も良好である。しかし、肋張りが幾分乏しく部浅く後躯の充実を少し欠き、前肢間が狭踏みであり、また背線も若干ゆるい。
アリダ スター  5歳0ヵ月
岩手県:小岩井農場出品
(2-7 3 365 6,843㎏ 218㎏ 3.2%)

---〈第4部ホルスタイン種雄牛 〉---

生後12ヵ月以上30ヵ月未満

 いずれも前回に比較して向上の跡顕著な点を認められます。すなわち品位に富み、資質良好で体積豊かなもの、また種牡牛としての特徴をよくそなえたものも相当ありました。しかし中には背線のゆるいもの、肋張りの不十分のもの、体幅の不足、特に四肢弱く歩様の悪いもの等もありました。
 
〔名誉賞〕
 品位に富み、均称がよく体積があり、種牡牛としての特性を充分そろえているが、中躯の伸びがやや不足し後躯と被毛の触感にやや難点がある。
コバー パラマウント ヘーズルウード 1歳3ヵ月
北海道:宇都宮 勤氏出品

〔1等賞〕
 中躯の伸びが良く、深みも有り、かつ皮膚は弾力性に富んでいるが、尻幅並びに四肢等がやや不十分。
第16 エムパイア ウオーカー ロベル 1歳3ヵ月
北海道:町村敬貴氏出品

---〈第5部ホルスタイン種系未経産牛 〉---
生後12ヵ月以上18ヵ月未満
 ホルスタイン種系の未経産牛の出品は今回が初めてであり、出品頭数は僅かに8頭で、極めて淋しく、第1部の出品牛に比べますと尚未だ相当の隔たりがあった。総体的に、概して資質が良く、乳器も良好であったが、品位に乏しくやや小柄で体積が欠けていた。(1等賞該当無し)
 
〔2等賞1席〕
 釣合が良く中躯の伸び並びに乳房がよいが、腰が弱く、肩が厚く皮膚も少し厚い。
オオサト コクリュウ フエムコ スプリング 1歳2ヵ月
埼玉県:横倉守男氏出品
  
〔2等賞2席〕
 品位が有り背線が良く皮膚また良好であるが、尻が短く体積が不足し後肢がよくない。
オカザキ プライド ガヴアネス 1歳2ヵ月
愛知県:鈴木登志松氏出品
 ホルスタイン種系は我国の乳牛大多数を占めており、その改良は本邦酪農界の進展に与える所が大なるものがありますから、今後益々各位のご努力をお願い致します。
  

---〈第6部ホルスタイン種系未経産牛 〉---

生後18ヵ月以上30ヵ月未満
 出品頭数は僅か5頭にすぎず、しかも1、2頭を除いては何れも品位体型に精彩を欠いたのは遺憾であった。総体的に見て経産牛に比し、甚だしく資質の劣るのを感じた。酪農振興の基盤を占めるホルスタイン種系の改良は、前述の通りもっとも重要なものと思われますので人工授精の普及に伴い益々能力の向上と体型資質の改良に専念されるよう祈ります。
 
〔1等賞〕
 発育良好であり、均称もよく、四肢強健、乳房の附着も良く伸びも充分あるが、いささか背線が悪く、肩が厚い。
チタ モナーク モードリン 2歳2ヵ月
愛知県:小栗源太郎氏出品

〔2等賞〕
 資質良好で、品位もあるが、体長がやや不足で肩も厚く乳房の附着が良好でなく特に乳頭の形、附着に難点がある。
イワテ ガヴアナー ロック 2歳2ヵ月
岩手県:佐々木栄三郎氏出品

---〈第7部ホルスタイン種系経産牛 〉---
 前回に比して、今回の出品牛が相対的に体格資質ともによく向上のあとが認められるが、乳器については時に優秀なもの一、二を除き、一般に乳房の附着が狭く、形質また粗大で、垂れ乳房となり、乳頭の配置が不良で、大きさ整一を欠くもの等多く、将来の改善を望む所で有ります。

〔名誉賞〕
 体格雄大、均称、資質共に良く、優美な雌牛であり、特に乳房の質、乳脈、乳腺の発達は著しくすぐれている。しかし、尻長が短く、下がやや浅いのは、次点である。
イシカワ カスガ ロメオ ユーフツ 7歳3ヵ月
石川県:笠森与作氏出品
(5-9 3 305 9,703㎏ 330㎏ 3.4%)

〔1等賞1席〕
 体積に富み、皮膚良好であるが、胸垂やや大きく、幅が狭い。
ヤマガタ ヘルシー デイー アール 6歳0ヵ月
山形県:大川三蔵氏出品
(2-8 3 365 8,736㎏ 308㎏ 3.5%)

〔1等賞2席〕
 資質が良く、乳脈、乳腺良く発達しているが、肩の附着が悪く、後肢の肢勢が悪い。
ナガノ フジミ シヅオカ 7歳4ヵ月
長野県:相馬 早氏出品
  

---〈第8部ホルスタイン種(系)牛父系統群 〉---
 父系統群の出品は、今回最初の試みである関係から、その出品点数は9組に過ぎず、いささか淋しい感じが致します。しかしながらこれを機会に、今後個体の優劣を競う従来の共進会に加うるに、遺伝形質を証明する一つの方法である系統群の部門が、各地において設けられることが望まれます。

〔1等賞〕
父:パブスト レイヴン コバー
北海道:宇都宮 勤氏出品

---〈乳器特別審査 〉---
 いわゆる乳牛としての理想的な形態資質を有するものは、ほとんどなかった事は遺憾であります。すなわち、乳房の容積が充分であると思えば、その体との附着が弱かったり、乳房の溝が、特に左右のものに多いものが相当見受けられました。また四区平等に発達した乳房も比較的少なく、乳頭の形大きさも中庸を欠くものが多いようであった。
 しかし、中には二、三、極めて良好な乳器のものもあった。

〔優良賞1席(第7部名誉賞)〕
 本牛は分娩後間もない関係もあるが、乳房の容積極めて大であり、その資質も良好、乳房静脈もよく発達し、乳頭の配置も適当と思われるが、難点は乳房の附着が狭く乳頭がやや太い。
イシカワ カスガ ロメオ ユーフツ 7歳3ヵ月
石川県:笠森与作氏出品
(5-9 3 305 9,703㎏ 330㎏ 3.4%)

〔優良賞第2席(第3部2等10席)〕
 この牛は初産であり、いまだその発展途上にありますので、乳房の容積等は充分と言えないが、その資質は極めて良好、形態も良く整い、体躯への附着も丈夫で、将来成牛となった暁には相当な能力を発揮するものと期待されます。
マダム デ コール ヘンドリカ フォーブス 3歳1ヵ月
北海道:山田一英氏出品
(2-1 3 365 9,283㎏ 375㎏ 4.0%)
  
   
  
 第2回全共が開催された1956年(昭和31年)、日本全体がかってない高景気の中で技術革新の時代を迎えており、日本酪農も飛躍的発展と加速する進化の時を迎えていたのでした。

  
  
    

資料・写真 日本ホルスタイン登録協会会報1956-29号 
第2回全日本ホルスタイン共進会記念誌



    平成20年7月25日(金)午後2時
京 王 プ ラ ザ ホ テ ル 札 幌
【報告事項】
1. 前回理事会(5/28)後の主な処理事項について
  6 3 JHBS 第37回定時株主総会
13 北海道酪農検定検査協会 理事会
日ホ 理事会
  第58回通常総会
17 ラクレン農業協同組合連合会
  第43回通常総会    
北海道酪農検定検査協会
  役員選考委員会
20 登録情報活用に係る検討会
26 北海道農業協同組合中央会  総会
北海道酪農検定検査協会
  第34回通常総会
ジェネティクス北海道
  第36回通常総会
27 北海道信用農業協同組合連合会  総会
北海道酪農畜産協会
  平成20年度総会
全酪連 ブロック別会長・組合長会議
17 地区登録委員研修協議会
16 後代検定事業中央推進会議
24 総務委員会
経済企画委員会
2. 業務及び収支の状況について
 業務の進捗状況については、6月末で第1四半期を過ぎたため計画対比25%が目安となる。
 血統登録は、登録頭数36,263頭で計画対比23.2%の進捗であるが、前年同期の登録頭数と比較すると119.3%となっており、昨年後半のF1授精割合の下降により、7月以降にはホル子牛の出生増が見込まれ、それに伴い登録頭数減も回復して来ると思われる。自動登録頭数は33,778頭で、全登録頭数の93%を占めており、今後も推進を進める。
 牛群毎の検定申込み戸数は1,083戸であり、計画より33戸上回っているが、前年に比べ40戸減少しており、その内訳は離農・転換が20戸、経費削減の理由で牛群毎から個体毎の申込みへの移行が20戸であり厳しい酪農情勢が窺える。検定全体として、請求時期の関係から6月末での受付・証明件数は少ないが、当月に入り19,532件の受付を行っており、計画対比27%の進捗である。

 審査の牛群基本申込戸数は207戸で計画対比42.7%、牛群2回以上申込戸数は117戸で計画対比18.6%である。牛群頭数は4,885頭で計画対比30.2%と計画を上回って推移しており、審査全般においても計画を上回っている状況である。
 登録・検定・審査の総合計は、概ね計画通りの進捗である。
 家畜市場成績では、種類毎出場頭数については乳用牛以外前年同期よりも少なく5,317頭で計画対比22.1%であるが、売買価格においては、初生犢・馬の価格が下落している状況の中で、計画対比26.4%となり、若干計画を上回っている。
 流通業務では、斡旋頭数においては、乳用牛は前年同期よりも上回っており計画対比27.9%、肉用牛は前年同期よりも下回っているが計画対比25.5%とほぼ計画通りである。取扱い金額ではF1素牛価格が大きく下落しているが、その価格の動向については予測の範疇であり、全体の取扱い金額では計画対比28.2%となり、計画を上回って推移している。
3. 日ホ 第58回通常総会並びに理事会の概要について
4. 総務委員会報告について
5. 乳用種雄子牛・交雑種子牛出生確認書発行システムについて
6. 経済企画委員会報告について
7. 市場施設建設工事に係る協定書の締結及び市場出入口移設に係る土地等価交換について
【協議事項】
1. 組合員の加入・譲渡・脱退について
・加入 2名
・譲渡加入 17名
・加入後の組合員数 1,061名
2. 組合員の女性研修会実施(案)について
3. 役員の海外研修(案)について
4. 2008年共進会ジャッジ研修会開催要領(案)について
5. ナショナルショウ貢献賞の推薦(案)について
6. 2008年北海道ホルスタインナショナルショウ関連について
・監視員について
・併催行事「酪農ふれあい交流会」について
7. 市場施設新築工事に伴う2009ナショナルショウの開催地について
8. 市場施設の共有に係るホクレンとの協定書の締結について
9. 乳牛改良・審査サクセッサープログラム 第6回(前・後期)開催要領(案)について
10. 第63回通常総会の日時場所について
  日時:平成21年5月27日(水)11時
  場所:かでる2.7(札幌市中央区北2条西7丁目)


体型審査の予定は次のとおりです。
も寄りの登録取扱団体にお申し込み下さい。
 
日程 10月14日~10月25日

 □石狩地区
   全管内
 □空知地区
   全管内
 □十勝地区
   豊頃・浦幌・本別・足寄・陸別
 □根室地区
   西春別・中標津・計根別
 □網走地区
   紋別・上渚滑・雄武・興部・滝上・西興部
  
日程 10月27日~11月8日

 □上川地区
   全管内
 □後志・渡島・檜山地区
   全管内
 □十勝地区
   新得・清水・芽室・鹿追・士幌・上士幌
 □釧路地区
   釧路・阿寒・鶴居・幌呂・白糠・音別・弟子屈
 □網走地区
   丸瀬布・遠軽・上湧別・湧別・芭露・生田原・白滝・留辺蘂・温根湯
 
日程 11月10日~11月21日

 □十勝地区
   中札内・更別・大樹・広尾・忠類
 □釧路地区
   標茶・浜中・厚岸
 □根室地区
   根室・別海・標津
 □網走地区
   北見・相内・上常呂・置戸・訓子府・端野・美幌・女満別・津別
 □留萌地区
   全管内
 
日程 11月 25日~12月6日

 □胆振・日高地区
   全管内
 □十勝地区
   帯広・川西・大正・音更・木野・高島・池田・幕別・札内
 □根室地区
   上春別・中春別・計根別(一部)
 □網走地区
   網走・佐呂間・常呂・東藻琴・斜里・小清水・清里
 □宗谷地区
   全管内


ひとこと
 去る6月1日、警察庁が30年ぶりに改正した「交通の安全に関する教則」を施行しました。自動車の後席シートベルト義務化などの新規規制項目の中に、自転車の3人乗りの禁止を明文化しようとしましたが、小さな子供を持つ保護者らの猛反発を受け明文化を見送りました。さすがママさんパワーは凄い。考えてみれば私の幼少期も、母の運転する自転車の後ろカゴに姉が乗り、前カゴに買った荷物、ハンドルに私がぶら下がりながら乗っていた記憶があります。今考えると相当アクロバティックです…。法規制を緩めるなら、それに見合った自転車の普及を推進していただきたいものですが、なかなかそう上手くいかないのが現状のようです。ママチャリと言うジャンルの自転車は日本で普及したものなので、海外ではそれに相当する自転車はほとんど無く、欧州ではマウンテンバイクなどのスポーツバイクの後ろに、リヤカータイプの「チャイルドカー」を牽引して走るのが一般的だとか。日本でやったら逆に扱いにくくて危険でしょうね…。
 しかし今年に入ってからというもの、街中を走る自転車が去年よりも多く感じます。やはりガソリン代の高騰によるものでしょうか。私は昨年就職して2ヵ月程経ってから自転車通勤を始めました。乗っている自転車はクロスバイクという、スピード重視のロードバイクと悪路走破性や耐久性重視のマウンテンバイクの中間にあたるジャンルの自転車です。これが殊の外面白く、市街地走行に向いていて通勤にはもってこいの優等生。朝から暑い夏の時期の通勤はもっぱら「いかに汗をかかずに通勤できるか」が課題となります。そんな時でも私の自転車なら大丈夫。ママチャリではギヤ付きの場合、多くて5段、標準で3段ですが、私の自転車は余裕の24段。軽いギヤから徐々にシフトアップしていけばほとんど踏力は必要ありません。汗をかき、一生懸命ペダルを漕ぎながら走るママチャリサラリーマンの横を颯爽と追い越す事に快感を得ながら職場までの道程を楽しんでいます。もちろん通勤だけでなく、休日は体力づくりも兼ねてサイクリング。皆さんも自転車生活どうですか、楽しいですよ。ただし自転車は車両だという事をお忘れなく。交通ルールは守りましょう。
 余談ですが、“チャリ”“チャリンコ”は関東地方を中心にして呼ばれる自転車の俗称ですが、中部地方では“ケッタ”“ケッタマシーン”と呼ぶそうです。
T.M

 
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