2009-6



2009 北海道 ホルスタイン ナショナル ショウ 審査員決まる
        オフィシャル・ジャッジ 串 田 雅 樹   清水町・酪農家
        アソシエート・ジャッジ 小 泉 俊 裕   当組合・企画部普及課長
    
 2009北海道ホルスタイン ナショナル ショウのオフィシャル・ジャッジ(主任審査員)に清水町の串田雅樹氏、アソシエート・ジャッジ(アソシエート審査員)に当組合企画部普及課長の小泉俊裕が決定いたしました。
 本年度の選考は、当組合の審査員選考要領に基づき「共進会認定審査員」33名を審査員候補として、過去2ヵ年のナショナルショウ出品者357名に投票を依頼したところ149名(投票率42%)の投票がありました。3月23日開催の経済企画委員会で開票し、得票上位者の中からオフィシャル・ジャッジとアソシエート・ジャッジを選考し、翌24日の第11回理事会に諮り決定いたしました。
 審査員選考に当たり、投票にご協力いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。
    

  

       
2008 B・Wショウ審査時の
串田雅樹 氏



   
2009 北海道 ホルスタイン ナショナル ショウ 開催要領
  

 今年度の北海道ホルスタイン ナショナル ショウの開催要領が決定いたしましたので、その概要をお知らせいたします。
 本ショウは平成21年9月12日(土)~13日(日)の2日間に亘り、音更町の十勝農協連共進会場において開催いたします。今年の開催場所については、安平町の家畜市場(今年10月末、当組合とホクレン農協連との共有の家畜市場施設として完成予定)の新設工事に伴い、十勝管内音更町に変更し開催することとなりました。
 審査区分につきましては、昨年と同様の未経産牛6クラス、経産牛8クラスの構成で開催いたします。
 後代検定事業に対する理解を深めてもらうため、平成18年から後代検定娘牛2歳クラスを設け普及推進を図っており、昨年は25頭の出品があり所期の目的を達成しています。今年度におきましても出品者及び出品窓口の更なるご協力をお願い申し上げます。
 また、例年どおり第1部未経産カーフクラスと第2部未経産ジュニアクラスにヤングブリーダーカップを併催し、酪農後継者の育成を図ってまいります。
 なお、出品牛の衛生条件につきましては、昨年同様となっております。

2008北海道ホルスタイン ナショナル ショウ
   
 開催要領
1. 目  的
   ホルスタイン種の改良と酪農技術の向上並びに国際的な交流を図り、もって酪農経営の安定に寄与する。
2. 会  名
2009 北海道ホルスタイン ナショナル ショウ
3. 主  催
北海道ホルスタイン農業協同組合
4. 協  賛
北海道ホルスタイン協会
5. 後  援
農林水産省、北海道、音更町、日本ホルスタイン登録協会・同北海道支局、北農中央会、ホクレン農協連、十勝農協連、ほか関係団体会社
6. 場  所
十勝農協連家畜共進会場 (河東郡音更町)
7. 会  期
平成21年9月12日(土)から9月13日(日)までの2日間
8. 日  程
9月12日(土) 8:30  比較審査 (各部毎授賞、講評)
9月13日(日) 8:30  比較審査 (各部毎授賞、講評)
9. 出品頭数
403頭
北海道出品頭数の地区別割当は主催者が決定する。なお、割当頭数の内、半数以上を経産牛とする。
10. 出品牛の資格
(1) ホルスタイン種登録牛 。
(2) 未経産牛については、母が登録協会の検定成績証明済、又は申込中のもの。経産牛については、本牛が登録協会の検定成績証明済、又は申込中のもの。
(3) 生年月日を第1日とし、平成21年9月30日をもって生後10ヵ月以上のもの。
(4) 国外牛については、前記(2)の資格に準ずるものとする。
(5) 輸入受精卵によって生産された出品牛の母牛の検定成績は、当該外国登録団体が発行する血統能力証明書により判定する。
11. 出品牛の衛生条件
 出品牛は、ブルセラ病・結核病・ヨーネ病・アカバネ病・牛呼吸器病について、別表の衛生条件を満たし、所定の衛生検査・予防接種・健康検査を済ませ、獣医師が発行する「衛生検査・予防接種・健康証明書」を提出しなければならない。
 又、真菌症等の皮膚病に罹患していないこと及びイボ等体表(乳房も含む)に異常のないこと。
12. 出品者の資格
(1) ホルスタイン種登録牛を所有する者。ただし、同一農家の親子関係にあっては、その限りでない。
(2) 第1部及び第2部にヤングブリーダーカップを併催する。
誘導者は小学校高学年以上高校生以下とし、その出品牛は出品農家の所有牛に限る。ただし、地元(管内)共進会と同一人が誘導すること。
農業高校出品牛も含む。ただし、農林水産祭には参加しない。
13. 出品申込
所定の出品申込書と登録証明書の写しを、8月13日(木)までに各地区窓口団体を通じて主催者に提出すること。
14. 審 査 員
主催者が委嘱する。
15. 審査の区分
出品牛は次の区分により審査する。

部 別 区   分 月・年齢 生年月日の範囲
第1部 未経産カーフクラス 生後10ヵ月以上12ヵ月未満 平成20年10月1日~平成20年11月30日
第2部 未経産ジュニアクラス 生後12  〃  14  〃 平成20年8月1日~平成20年9月30日
第3部 未経産ジュニアミドルクラス 生後14  〃  16  〃 平成20年6月1日~平成20年7月31日
第4部 未経産ミドルクラス 生後16  〃  18  〃 平成20年4月1日~平成20年5月31日
第5部 未経産シニアミドルクラス 生後18  〃  20  〃 平成20年2月1日~平成20年3月31日
第6部 未経産シニアクラス 生後20  〃  22  〃 平成19年12月1日~平成20年1月31日
第7部 後代検定娘牛2歳クラス 生後36ヵ月未満 初産 平成18年10月1日以降
第8部 ジュニア2歳クラス 生後30ヵ月未満 平成19年4月1日以降
第9部 シニア2歳クラス 生後30ヵ月以上36ヵ月未満 平成18年10月1日~平成19年3月31日
第10部 ジュニア3歳クラス 生後36  〃  42  〃 平成18年4月1日~平成18年9月30日
第11部 シニア3歳クラス 生後42  〃  48  〃 平成17年10月1日~平成18年3月31日
第12部 4歳クラス 4歳以上5歳未満 平成16年10月1日~平成17年9月30日
第13部 5歳クラス 5  〃  6  〃 平成15年10月1日~平成16年9月30日
第14部 成年クラス 6歳以上 平成15年9月30日以前
<注> (1) 第1部及び第2部のヤングブリーダーカップ参加者に記念品等を贈呈する。
又、第1部及び第2部の中で優秀なものにカップを贈呈する。
(2) 第6部未経産シニアクラスは妊娠確実であるもの。
(3) 第7部、第8部は2歳以下であっても出品できる。
 
16. 表  彰
   審査の結果により、次の区分によって表彰する。
部   別 出品
頭数
1等
2等
3等
チャンピオン 特 別 賞




第1部 未経産カーフクラス 30 74 136 193 403 グランドチャンピオン
(1)
リザーブグランドチャンピオン
(1)
ジュニアチャンピオン
(1)
リザーブジュニアチャンピオン
(1)
ヤングブリーダーカップ
(1)
リザーブヤングブリーダーカップ
(1)
第2部 未経産ジュニアクラス 30
第3部 未経産ジュニアミドルクラス 30            
第4部 未経産ミドルクラス 30
第5部 未経産シニアミドルクラス 30
第6部 未経産シニアクラス 30










 
第7部 後代検定娘牛2歳クラス 30 インターミディエイトチャンピオン
(1)
リザーブインターミディエイトチャンピオン
(1)
   ベストアダー賞
(8)
第8部

ジュニア2歳クラス

30
第9部 シニア2歳クラス 30
第10部 ジュニア3歳クラス 30 ベストプロダクション賞
(5)

2nd
ベストアダー賞
(8)
第11部

シニア3歳クラス

28



第12部 4歳クラス 25 シニアチャンピオン
(1)
リザーブシニアチャンピオン
(1)
第13部

5歳クラス

25
第14部

成年クラス

25
403 74 136 193 403     
<注> (1) 本ショウ(道総合畜産共進会を含む)に5回以上出品した牛については、賞状と記念品を贈呈する。
(2) 第7部から第14部までの8部門については、乳器審査を同時に行い、ベストアダー及び、セカンドベストアダーを表彰する。
(3) 第10部から第14部までの5部門については、2等賞以上の中からSCM換算乳量でトップのものをベストプロダクションとして表彰する。
(4) 高校生以下のリードマンには記念品を贈呈する。
(5) チャンピオン、リザーブ・チャンピオンは、各部門の1等賞1席、2席を対象として選出し、選ばれた部門についての表彰の繰上げはしない。
(6) チャンピオン、リザーブ・チャンピオン6点の中から、グランド・チャンピオンとリザーブ・グランド・チャンピオン各1点を表彰する。
17. そ の 他
(1) 出品牛の搬入は、9月10日(木)午前9時から午後5時、9月11日(金)午前9時から正午までの間とする。
(2) 特に守るべき作法については、別に定める「北海道ホルスタインナショナルショウ倫理規定」に基づき出品者は、出品牛が適正な準備により審査され、牛本来が備えている資質、あるいは牛体(骨格)構造を欺く行為によりショウの名誉並びに、酪農に対するイメージを汚してはならない。
(3) 出品牛は、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法(平成15年法律72号)第9条に規定する所定の耳標を装着しているものとする。
(4) 出品牛は、会期中会場から引き出すことができない。ただし主催者の許可を得たものはこの限りではない。
(5) 第6部については妊娠鑑定書を持参する。
(6) 出品者は、審査又は表彰に対し、これを拒み、又は異議の申し立てをすることができない。不正行為等によって褒賞を受けたことを発見した場合には、その褒賞を取り消す。
(7) 出品に要する経費及び損害は、出品者の負担とする。
(8) その他、必要な事項は主催者が決める。
18. 付帯事項
(1) 酪農機械器具、資材展示会
(2) チャンピオン予想投票
(3) ジュニア酪農教室及びリードマンコンテスト
   
  
別表
出品牛の衛生条件
検 査 ・ 注 射 等 の
証明が必要な疾病等
衛  生  条  件  等 携帯が必要な証明書の様式
ブルセラ病 ・搬入日前1年以内にスクリーニング法(急速凝集反応法)による血液検査又は確定検査(試験管凝集反応法及び補体結合反応法)を実施し陰性であること。(生後90日未満のものにあっては獣医師の臨床検査による) 獣医師の発行する証 明 書
結核病 ・搬入日前1年以内に検査を実施し陰性であること。(生後90日未満のものにあっては獣医師の臨床検査による)
ヨーネ病 ・搬入日前6ヵ月以内に家畜保健衛生所のスクリーニング法(スクリーニング用エライザキットを用いた方法)による血液検査又は確定検査(エライザ法)を実施し陰性であること。(生後6ヵ月齢未満のものにあっては獣医師の臨床検査による)
 出品牛は国が定めた「牛のヨーネ病防疫対策要領」に基づきカテゴリーⅠに分類される農場で飼養されていること。
 カテゴリーⅡに区分される農場から出品する場合には、患畜最終発生後、3ヵ月以上の間隔を空け2回のスクリーニング法による血液検査又は確定検査を実施し陰性であり、移動自粛期間(最終発生から6ヵ月)を経過していること。
アカバネ病 ・搬入日前3週間以上6ヵ月以内に獣医師による予防接種を受けていること。
牛呼吸器病
<牛伝染性鼻気管炎
(IBR)、牛ウイルス性下痢-粘膜病(BVD・MD)1型 2型、牛パラインフルエンザ(PI)、牛RSウイルス感染症(RS)、牛アデノウイルス感染症(AD)>
・搬入日前3週間以上6ヵ月以内に獣医師による予防接種(6種混合不活化ワクチン)を受けていること。

健康である旨の証明 ・搬入日前1週間以内に獣医師による臨床検査を受けていること。
注1: 監視伝染病等の発生農場からの出品については、他の出品家畜への感染の可能性も否定できないことから、原則として出品を認めない。ただし、清浄化の判断ができる場合はこの限りではない。
注2: 真菌症等の皮膚病及びイボ等体表(乳房も含む)に異常があるものは、他の牛への感染の恐れがあるため、羅患牛は出品を認めない。
注3: 「カテゴリーⅠ」とは、清浄確認が行われており、牛のヨーネ病防疫対策要領第3「発生予防対策」の規定により予防対策を講じ、かつ、第6の1「サーべイランスの実施及び証明書の交付」に定めるサーベイランスで陰性が確認された状態をいう。
「カテゴリーⅡ」とは、本病の発生があり、第4「発生確認時の防疫措置」に規定する措置又は第5「まん延防止対策」に規定する対策を講じている状態をいう。
  




    ~光輝~ 第7回全日本ホルスタイン共進会(群馬県前橋市)

 全共、近代酪農の発展とともに進化を続ける日本ホルスタインの姿を5年毎に披露し、その未来を示しながら歴史を刻み続けています。
 今月号の『温故知新』は、過去全12回54年間に亘る歴史の中間を折り返し、第1回から30年が経過した、第7回全共の様子を紹介いたします。
  
  
 第7回全日本ホルスタイン共進会は、1981(昭60)年4月15日~19日の5日間、群馬県前橋市敷島公園において開催されました。沖縄県を除く46都道府県から298頭の出品があり、北海道からは41戸48頭の出品でした。名誉総裁には第4回全共より引き続いて秩父宮妃殿下を仰ぎ、海外からは前回を上回る100人余りの視察団が来訪し、会期中に訪れた参観者の総数は35万人を数えました。
第7回全共  ホルスタイン種(系) 出品頭数    298頭
未経産牛 第1部 35頭   12月~15月
第2部 25頭   16月~19月
第3部 32頭   20月~23月
第4部 21頭   24月~27月
経 産 牛 第5部 25頭   2歳  
第6部 34頭   3歳
第7部 33頭   4歳
第8部 43頭   5歳以上
父系統群 第9部 14頭   4頭 1組 
母系統群 第10部 15組   娘2頭
乳 器 第11部 38組   第5部~第10部
出品牛の条件: 本牛もしくは母牛に審査・検定成績の資格条件があり、高等・保証・初代・2代本の各登録済か申請中のものでなければならない。
 この全共では、出品区分に見直しがあり、第1回大会から設けられていた[ホルスタイン種系]のクラスが出品希望頭数の減少により廃止され、ホ種に併合し[ホルスタイン種(系)]となっています。
〔乳器の部〕
 第3回~第7回大会まで「乳器特別審査・乳器の部」が設けられ、他の部と同様に名誉賞を始めとした序列が決定されています。現在のように、経産牛のクラスにおいて各々ベストアダーとして選出される方式になったのは1985(昭60)年開催の第8回からでした。
 このクラスへの出品は、第3回~第5回までは経産牛出品者の希望により特別の部として審査されましたが、第6回からは、経産牛クラスの審査時に乳器の上位牛が選出され乳器の部への出場権利を得ています。また、第4回と第5回では、[初産]と[2産以上]、さらに[乾乳]が加わり、3区分された中で序列が決められました。
 興味深い点として、第5回~第7回では、搾乳の前後に2回審査が行われています。搾乳前の乳房が張った状態と搾乳後の収縮した状態を評価し、両方の評価を合わせた結果によって序列が決定されました。乳房が張った状態での審査の様子は想像できますが、搾乳後のしぼんだ乳房に対してどのような審査・評価を行ったのでしょうか? 審査講評には「搾乳前の付着状態は優れていたが、搾乳後の触審において肉様、凝塊が認められる」「搾乳後における収縮状況も極めて良い状態を示していたので、搾乳前の順序を入れ替えた」「搾乳後は良く収縮し柔軟で、良い形のままで、質も優れていた」「搾乳後の収縮と内容の柔軟性において前者に劣っていた」などがありました。
第7回全共では、1回目審査(搾乳前)の後、そのまま審査場で搾乳(原則手搾りバケット可)し、引き続き2回目審査(搾乳後)が行われた。
    
    
〔フォーラム〕
 新たな試みとして付帯行事フォーラムが開催されています。
 フォーラムでは、酪農家や技術者など30数名の参加者により、供試牛を用い体型の特徴を捉え、最適な改良をするための種雄牛の選択について、日ホ審査員が講師となり公開討論会が行われました。
フォーラム
供試牛の体型を評価し、改良を望む点を明確にして、用意された種雄牛(仮想)を選択する
      

〔ローマンデール カウント クリスタン-その2〕
 第7回全共のトピックスの一つとして次のグラフを示しました。このグラフでは、過去12回開催された全共の出品頭数とその父牛頭数の推移を表しています。
   
 第5回から第12回までの出品頭数はほとんど変化がありませんが、父牛頭数は第6回から減少し、第7回が最も少ない88頭となっています。その理由は、1970年代に入り人工授精のほとんどが液状精液から凍結精液に切替えられ、制限されていた距離と時間の問題が解決し、国内全ての地域で希望する種雄牛の授精を実現した、画期的な技術の進化・変革がありました。
 そして、名種雄牛クリスタンの出現です。
   
ローマンデール カウント クリスタン 93.0点
1968(昭43)年12月8日~1979(昭54)年8月27日
 第7回全共の出品頭数298頭のうち、実に1/3に当たる93頭がクリスタンの娘牛で、その娘牛達は未経産牛・経産牛・父母系牛群、全てのクラスに出品がありました。
 次の表では、各クラスのクリスタン娘牛頭数・全出品頭数とその比率、各クラスの上位入賞頭数(優等賞と1等賞で、全体の50%超に該当)と入賞率を表しています。


第7回全共
クリスタンの娘牛の出品頭数と上位入賞頭数   
クラス クリスタン
娘牛頭数
全頭数 比率
(%)
上位入賞
頭   数
入賞率
(%)
1部 9 57 16 3 33
2部 7 25 28 4 57
3部 9 32 28 3 33
4部 3 21 14 2 67
5部 8 25 32 3 38
6部 11 34 32 7 64
7部 14 33 42 10 71
8部 20 43 47 10 50
9部 28 56 50 16 57
10部 9 30 30 4 44
合計 118 356 33 62 53
       注1) 9・10部(父・母系牛群)は1~8部の出品牛を含む。
       注2) 9・10部の上位入賞は優等賞のみの頭数。
       注3) 合計は延頭数

 表にある値を構成グラフとして作図しました。全頭数に対し、クリスタン娘牛数の多さと入賞率の高さが良く解ります。
   
 カナダのローマンデール牧場で生まれたクリスタンは、父にローザフ サイテーシヨン アール、祖父にカナダの名牛エー ビー シー リフレクシヨン ソブリン、母は1966年オールアメリカンのグレー ビユー ぺツト クリスタの血統を持っています。生後11ヵ月でCNEホルスタインショウ併設のスター オブ セールに出品され、世界中のバイヤーが注目する中で当組合が落札し日本に導入されました。その時の取り決めで、1,000本の精液アンプルがローマンデール牧場にストックされ、後に数多くのEX・VGクラス・オールカナディアンを輩出しました。カナダでは「彼を輸出した事はカナダにとって大損失だった」「エー・ビー・シーに次ぐ名種雄牛」との称賛がありました。
 日本でも「全体のバランスが素晴らしい」「品位がある」「シャープでデーリィキャラクターに富んでいた」「乳房の前後の付着が広く理想的な乳器をつくった」「体型と乳器改良に多大な貢献をした」などの評価が幾多とあります。
 生涯年齢10才8ヵ月(供用期間9年4ヵ月)の間、販売された精液本数は23万8,000本を超え、登録された娘牛は4万1000頭余りを数えています。娘達は、体型審査でEX級が続出し、ショウでは後先ともに例がない出品数とともに、10年以上に亘り美しいその姿を披露し続けた輝かしい時代があり、その子孫は今も繁栄を続けています。
 全共の歴史の中では、1975(昭50)年の第6回から1995(平7)年の第10回までの20年の間に、149頭の出品牛を送り出しています。
 第6回で未経産牛の名誉賞に輝き、第7回では経産牛と父系牛群で名誉賞を獲得するとともに、先の説明のとおり各クラスにおいて素晴らしい成績を収めています。

 光輝に満ちた、ローマンデール カウント クリスタンでした。
  
第7回全共で名誉賞に輝いたクリスタンの娘牛
              

    

   
【経産牛の部】
ハイローン サイテーション レッド 4才4月
出品:北海道勇払郡早来町(安平町) 楠木 英仁

    
   
     【父系牛群の部】
デ-ルサム クリスタン サイテ-シヨン 3才2月 出品:群馬県 天沼 義男
レ-モンデ-ル エ-カ-ス クリスタン 4才4月   〃  飯塚 久男
オ-クリバ- ウオ-カ- クリスタン 5才3月   〃  都丸 美治
クリスタン ベツシ- コンケスト 6才0月   〃  狩野  章
     
   
~【1981年(昭和56年)】
〔赤い牛乳1979(昭54)年〕
 当時の日本経済は、1970年代初めにあった世界経済の大きな落ち込みやオイルショックなどの影響により、景気の低迷が続いていました。輸出関連や企業の設備投資が上方に推移し、景気回復の兆しが表れて来ていましたが、不況の域から完全に脱し切れなく、個人消費は低成長の長いトンネルに入ったままの状態でした。消費低迷の影響を大きく受け、さらに私達国民の食生活の多様化が進む中、生産量と消費量の需給バランスが大きく崩れ、『乳余り』が起きてしまい、その均衛を図るため、生乳生産の歴史上、初めての生産調整が行われました。
 この生産調整が『赤い牛乳』でした。調整とはいえ、搾らない訳ではなく、過剰分の牛乳が廃棄処分されましたが、廃棄乳の密売・横流しを防ぐため、食紅を用い牛乳が赤く着色されました。当時、その映像が大々的なニュースとなり、テレビドラマにも取り上げられたことを鮮明に覚えており、苦々しく感じたことを思い出します。私は、ホル協職員として一関係者の立場でしたが、この『温故知新』を読んでいただいている大半は当事者の酪農家です。私が及ぶ所ではないほどの、憤りとともに切ない体験をされたと推察します。
 牛乳の生産調整は、この時を含め今までに3回行われています。1回目が1979(昭54)年、2回目が1986(昭和61)年、3回目が2006(平成18)年です。先月号のこの欄で、34年前に開催された第6回全共当時の経済情勢や酪農環境などが、現在の状況と驚くほど似ていると感じ、「歴史は繰り返す」との言葉とともに「1度は悲劇、2度目は茶番」の言葉もあるとして“茶番は避けたいところ”と結ばせていただきましたが、酪農に携わる私達、それぞれの分野と立場で今まで以上に努力を続けなければならないということを再認識した次第であります。

[出来事] 北炭夕張炭鉱ガス惨事(93人死亡)
ロッキード裁判
  
[ことば・世相] なめネコ
ハチの一刺し
人寄せバンダ
粗大ゴミ
ノーパン喫茶
  
[う た] ルビーの指輪
セーラー服と機関銃
もしもピアノが弾けたなら
ギンギラギンにさりげなく
  
[物 価] ビール          260円
かけそば        300円
封書            60円
はがき          40円
大卒初任給   125,000円
  
 
 
 1981(昭60)年4月、酪農界最大の祭典『第7回全日本ホルスタイン共進会』が、春風軽やかな群馬県前橋市において盛大に開催されました。
来月号は、今月号に引き続き第7回全共の様子と上位入賞牛を紹介します。

  
資料・写真 第7回全日本ホルスタイン共進会記念誌
デーリィマン1981-夏期臨時増刊号
㈱ジャパン ホルスタイン ブリーデング サービス 30年誌
  




平成21年4月28日(火)午後2時
当  組  合  会  議  室
【報告事項】
1.前回理事会(3/24)後の主な処理事項について
26 北海道ホルスタイン改良協議会 三役会
27 ジェネティクス北海道
  第5回理事会 第51回臨時総会
北海道酪農検定検査協会
  第23回臨時総会
家畜市場新築工事第6回定例総合会議
ジェネティクス北海道検討委員会
16 17 決算監査
17 JHBS決算監査
20 第1回北海道農協酪農畜産対策本部委員会傍聴
21 「これからの牛づくりを考える研修セミナー」
27 家畜市場新築工事第7回定例総合会議
【協議事項】
1.組合員の加入・譲渡・脱退について
  期首:1,051名 加入:4名
  現在:1,055名
2.第63回通常総会提出議案について
3.総会出席組合員酪農支援品について
           
  
   



体型審査の予定は次のとおりです。
も寄りの登録取扱団体にお申し込み下さい。

日程 7月7日~7月18日
 □上川地区
   全管内
 □後志・渡島・檜山地区
   全管内
 □十勝地区
   新得・清水・芽室・鹿追・士幌・上士幌
 □釧路地区
   釧路・阿寒・鶴居・幌呂・白糠・音別・弟子屈
 □網走地区
   丸瀬布・遠軽・上湧別・湧別・芭露・生田原・白滝・留辺蘂・温根湯

日程 7月22日~8月1日
 □十勝地区
   中札内・更別・大樹・広尾・忠類
 □釧路地区
   標茶・浜中・厚岸
 □根室地区
   根室・別海・標津
 □網走地区
   北見・相内・上常呂・置戸・訓子府・端野・美幌・女満別・津別
 □留萌地区
   全管内
 
日程 8月24日~9月4日
 □胆振・日高地区
   全管内
 □十勝地区
   帯広・川西・大正・音更・木野・高島・池田・幕別・札内
 □根室地区
   上春別・中春別・計根別(一部)
 □網走地区
   網走・佐呂間・常呂・東藻琴・斜里・小清水・清里
 □宗谷地区
   全管内

微笑ましい姿とともに次代の活躍が期待される少年少女たち!(日本・アイルランド)
  
2008北海道ホルスタイン ナショナル ショウ
  
World Holstein Friesian Conference 2008 - World Conference Show Ireland
  


ひとこと
 北海道でtaspoが導入されて1年が経過した。皆さんの中で持っている方はどのくらい居るのだろうか?全国での普及率は30%ほどで「手続きが面倒」や「コンビニで十分」などが普及していない原因のようだ。
 それにしても、喫煙者の肩身は年々狭くなる一方である。タバコ代の約60%は税金であり、喫煙者は結構な納税者だというのに一切甘やかしてくれない。以前、タバコ1箱が1,000円になるような事を聞いたが、1日1箱タバコを吸うならば月30,000円、年間365,000円にもなり、実に恐ろしい事である。そうなれば、いよいよ私も禁煙してしまうと思う。
 話は変わるが、先日TVを見ていると北海道ではお馴染みの「花見でジンギスカン」だが、これを番組で調査した花見客の30%ほどが反対していた。反対の理由としては「煙たい」「臭い」などだったが、これでは喫煙者が言われている事と同じである。また、インターネットで調べてみると人体への悪影響ではないが、ジンギスカンの煙・炭火の熱が桜の木に悪影響しているとの事だった。このままではタバコと同じように花見のジンギスカンが規制されるなんて事が近い将来あるかもしれない!?
T.W

 
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