2010-1



 
 新年あけましておめでとうございます。
 平成22年の輝かしい新年を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 昨年を振り返れば、アメリカ・オバマ大統領の就任式に始まり、秋には我が国においても総選挙により「政権交代」が起こるなど、国内外ともに政治的な変化の年でありました。また、経済におきましては、世界的な金融不安が続いており、日本経済の産業基盤の根底を揺るがす状況に直面しているものと考えます。
 酪農産業におきましても、政権交代によって先行きが気になるところでありますが、当組合としても、改良関係団体と一体となって、新政府に対し、乳牛改良事業の重要性を訴えるとともに、その適確な推進に向けた政策の実施を働きかけていくことが重要であると考えている次第であります。
 このような中で、昨年10月末には、ホクレンと共有の家畜市場施設が完成し、11月初めから供用を開始いたしました。旧家畜市場は昭和47年6月に開設し、着実に発展をして参りましたが、今後は、新施設を契機に、利用していただく生産者・農協・商協の皆様にとって一層使いやすい市場となるよう努力してまいる所存であります。
 さらに、今年10月には、この会場で第13回全日本ホルスタイン共進会を開催する運びであり、国内最大規模の共進会出品牛施設として、全国の出品者・関係者等の方々に、満足していただけるものと確信しております。
 当組合の平成22年度事業につきましては、2月に10地区で組合員協議会を開催し、事業計画骨子等をご協議いただきますが、当組合の基幹事業であります登録事業・市場流通事業を中心に役職員一丸となりまして事業推進して参る所存ですので、よろしくお願い申し上げます。
 平成22年が皆様にとって素晴らしい年となることとご家族のご健勝とご繁栄をご祈念申し上げ新年の挨拶といたします。



全共のPRを兼ねてソウル牛乳協同組合や酪農家視察  
 

 組合は本年度事業として計画していた役員研修を去る10月17日から21日までの5日間の日程で行った。
 研修先は、近年北海道B&Wショウあるいは北海道ホルスタインナショナルショウに多くの酪農家を引率し、副賞等の提供にも多大なご支援をいただいている(社)韓国種畜改良協会に対する表敬訪問と今年開催される全共北海道大会のPRも兼ねてソウル牛乳協同組合や酪農家等も訪問するという大きな目的をもった中での実施となった。
 当初は同月17日から19日に清州市で開催される韓国ホルスタイン品評会視察にあわせた行程でしたが、韓国政府からの新型インフルエンザ拡散防止のため大規模イベントの自粛要請により、ホルスタイン品評会が中止となったことから、急遽内容をソウル近郊の牧場視察を取り入れた中で行う事といたしました。
 参加者は北組合長をはじめ、当組合役員およびジャパンホルスタインブリーデングサービス、ジェネティクス北海道の役職員11名と添乗員1名の総勢12名となった。
 新千歳空港国際線団体待合室に全員が集合、斎藤参事の挨拶後、添乗員より視察中の注意事項、手続きなどの説明を受け、大韓航空KE766便に搭乗し定刻の14時に離陸しました。
 韓国、仁川国際空港には17時に到着。入国審査を通過後、現地添乗員であるロッテ観光の李倫倞さんに迎えられマイクロバスで夕食会場へ向いました。車中では韓国国内での注意事項などの説明を受け、夕食後、宿泊先のロッテホテルに到着しました。飛行時間が3時間程度でしたので一行は特に疲れた様子はありませんでしたが、ソウル市内での片側4車線以上ある道路のわりには、一向に進まない大渋滞のほうに疲れた様子でした。
     
団体訪問
 〔韓国種畜改良協会を訪問〕    
 韓国種畜改良協会、趙炳大会長より「皆さんとお会いできて大変うれしいです。会長になり3年5ヵ月経ち、その間に3回北海道を訪れましたが、改めてお会いできて親しみがわいてきました。北海道には我々の協会から沢山の職員が訪ねており、北海道の酪農産業がいかに発展しているかは知っております。韓国の酪農の状況はFTAなどの事もあり酪農家は非常に不安に思っていますが、我々、種畜改良協会はそれに対応すべく努力しています。今まで政府が規模拡大、生産性効率の向上に力を入れていましたが最近のFTAの状況は大変厳しい状態です。そこで皆様のホルスタイン共進会に多くの関係者が訪ね、様々なことを習得し現在の国際的状況の中で生き延びられるよう私たちは最善を尽くしたい。今後も、韓国の酪農発展のためにご協力いただけるようお願いしたい。」との挨拶があり、北組合長は「趙会長をはじめ前副会長である尹ご夫妻もお越しいただいて、私ども一同を歓迎していただき有難うございます。特に趙会長は2009年北海道ホルスタインナショナルショウにお越し頂き激励していただいたことに心から感謝いたします。ナショナルショウについては長年に亘り、副賞をいただいており日韓両国の酪農の絆となっています。今回、韓国ホルスタイン品評会が中止ということで大変残念ではありましたが、昨日の牧場視察では昨年の韓国ホルスタイン品評会のグランドチャンピオン牛を身近に拝見でき、素晴らしい改良の成果を見ることで品評会を補えたと感じました。来年は我が国の全日本ホルスタイン共進会が北海道で初めて開催されます。 日本国内で生産された種雄牛の娘牛の部や農業高校の特別出品枠も設け酪農後継者育成を図る試みもあります。是非、会長をはじめ多くの方にお越しいただきご指導いただければ幸いです。これからも韓国と日本の酪農家、さらには改良団体である当組合と韓国種畜改良協会が益々交流を深めながら乳牛の改良についてアジアの牽引力となるよう心から祈っております。」と挨拶しました。 
 その後、韓国種畜改良協会の沿革と酪農の現状について説明があり、最後には趙会長より来年の全共北海道大会への韓国からの参加者はソウル牛乳関係者と合わせて200名程度になるだろうと話しておられました。
 また、韓国種畜改良協会には過去6ヵ年のグランドチャンピオン牛の写真が飾ってありましたが骨格や乳房が年々向上していることが写真をとおして見ることができました。
 
   
  プロジェクターにより沿革等の説明を受ける
韓国種畜改良協会の主な沿革:1966年1月に韓国ホルスタイン登録協会を設立、同年4月に韓国種豚登録協会設立後、1969年5月に韓国種畜改良協会を設立し畜種別登録業務を統合、さらに1977年8月に農林水産部長官から種畜登録の検定機関として指定を受けました。主な業務は家畜の登録・審査・検定、精液血統証明、輸入種畜および精液規格の確認、種畜の購買斡旋などがあります。登録事業の実績として2008年の登録件数がホルスタインでは65,855頭、韓牛で578,926頭、審査件数がホルスタインでは45,248頭、韓牛で28,572頭、検定件数がホルスタインで34,830頭です。飼養戸数と頭数ですが1985年が一番飼養戸数の多い年で43,760戸、頭数が390,135頭(1戸当り:8.9頭)でしたが、2008年は戸数が7,000戸、頭数は445,754頭(1戸当り:63.7頭)となった。共進会は第1回が1989年に実施されその後、現在まで17回行われています。2008年は出品頭数211頭(経産牛100頭初産牛31頭 育成牛80頭)でした。
 なお、韓国での耳標による個体識別ですが、2008年12月22日から法施行され6ヵ月後の2009年6月22日迄に耳標が全牛に装着され、牛の所有者や食肉処理業者、食肉販売業者などは法律に定められた報告や記録などの義務を履行しなかった場合は罰金が科せられるようになりました。ホルスタインについては日本と同様にインターネットや携帯電話を利用し識別情報として、韓牛については飼育者、繁殖地域、移動経路、肉質等級の結果などが確認できるようになっています。
 〔ソウル牛乳協同組合を訪問〕
 ソウル牛乳協同組合、趙興元組合長より「北組合長をはじめ役員の皆様、心より歓迎致します。正直に言いまして日本の酪農が韓国より進んでいることは承知しております。皆さんが今回、視察に来られた事がきっかけとなり韓国の酪農が益々発展することを期待します。今年は世界的なインフルエンザの影響により韓国国内でも様々な行事が中止となりました。同様に韓国ホルスタイン品評会も中止する事になり、皆さんに韓国の酪農の発展の成果をご覧頂く事が出来なくなった事を誠に残念に思っております。代わりに私どもの組合や韓国の酪農事情について説明しますので、何かアドバイスなどがありましたらご指導を頂きたいと思います。これまで日本からは乳牛品評会の審査委員として来ていただいたこともあり、ソウル牛乳と北海道ホルスタイン農協は長い間交流がありましたが、この機会を通して益々両団体の関係が深まる事を願います。」と挨拶がありました。
 続いて北組合長より「今日は会議中にもかかわらず趙組合長をはじめとして、お揃いで我々を迎えて頂き心から深く感謝し敬意を表します。一昨日の午後から役員をはじめ職員そろって参りましました。本来なら韓国ホルスタイン品評会が行われる予定でしたが世界的なインフルエンザの影響でやむを得ず中止されたとの事で残念でございますが、昨日、一日かけて牧場の案内を受けました。特に昨年のチャンピオン牛については素晴らしいタイプ、乳器で日本の共進会でも上位になるだろうと皆で話していました。
 趙組合長は日本の酪農を学びたいと話されていましたが、むしろ私たちは堅実な発展をしている韓国の酪農をつぶさに見ながら勉強させていただき帰りたいと思う次第です。ソウル牛乳主催の共進会にはホルスタイン農協から2回も審査委員を派遣する事が出来て大変、光栄に存じております。これからもお互いに協力しながら発展しなくてはならないだろうと思っています。また来年は北海道で初めてとなる第13回全日本ホルスタイン共進会が開催されますので是非、皆さんをはじめ多くの方々にお越し頂くことを心から願っていると同時に皆様方の歓迎に対し心から感謝を申し上げます。」との挨拶がありました。
 その後、ソウル牛乳の紹介ビデオを放映後、ソウル牛乳の沿革と現状の説明がありました。  
  北組合長より「牛乳不足と聞くが」との質問に、趙組合長は「昨年10月から今年にかけて餌の値上がりがあり産乳量が減り、乳価も2割ぐらい値上げしさらに経営の改善でしのいでいる。週でいえば月曜日から木曜日までは1日千万本売れるが金土曜日は減る。昨年でいえば正月から6月までは足りなかったが、今は前年比102%で余っているのでトータルとしてはバランスは取れている。また、消費は横ばいである。」と回答がありました。
クオーター制とアウトサイダー:韓国では2002年からクオーター制を導入し、政府は酪農振興会(インサイダー)を作り、ソウル牛乳も一度加入したがクオーター制は生産調整であることから組合員は皆、脱退してしまいアウトサイダーとなった。政府が酪農振興会を作った時には全酪農家の77%が加入したが、ソウル牛乳がアウトサイダーになったことから、釜山牛乳協同組合などの小さな協同組合がアウトサイダーになり、現在はインサイダーが26%位になってしまい政策としては失敗したのではないかとの事でした。
 
ソウル牛乳組合長他役職員と共に
前列左から3番目が趙興元組合長

韓国酪農の現状:乳牛農家1戸あたり平均70頭で面積は4,500坪(1.5ha)程度で現在の問題点は都市化と後継者不足、糞尿処理とのこと。
ソウル牛乳協同組合の主な沿革:1937年7月に京城牛乳同業組合として設立後、1945年9月ソウル牛乳同業組合に改称、1962年1月ソウル牛乳協同組合設立。1975年以降4工場を竣工。2009年7月時点でソウル牛乳の組合員は2,178人(全酪農家の31.7%)で飼養頭数が142,000頭(全飼養頭数の32.3%)、生乳生産量は1,938トン/日(全国の33.0%)。2008年の売り上げ1兆2,642億ウオン(978億2千万円)で、今後も業務改善し売り上げ3兆ウオンを目標としながら、道徳的な倫理経営、正直な企業、消費者に信頼を与える企業を目指している。  
   



〔農協ストアー(hanaro mart)視察〕
 農協ストアー・ハナロマート・ヤンジャ店は1995年5月に農協中央会の100%出資によりオープンしました。365日24時間営業で敷地面積は7,000坪の大規模店で食品を主に販売しています。韓国での単一ディスカウントストアで売上第一位。卸売・直販の統合システムで運営されており生産者と消費者を保護する直販事業として生産者には高収益、消費者には安価に提供する事を重視しています。果物、野菜、畜産物、特産の加工品は韓国国内産のみを販売し、品質管理においては24時間出荷配送システム、有機農産物の判断システム、365日24時間の残留農薬検査を行っており、その品質の高さから駐韓・駐日米軍基地にも食品を供給しています。韓牛肉は耳標番号により生産履歴がその場で確認できるようになっており、実際の商品で検索する操作も見せてもらいました。他の食品についても同様に生産履歴が確認できるようになっています。野菜はオーガニックコーナーが設けられ、一般の低農薬野菜と区別して販売され、形が整ったものだけが陳列されており、ヤンジェ店周辺は比較的富裕層の購買者が多く、価格よりも高品質を望まれているとの事でした。現在は24ヵ所に中小店舗を運営しています。
   
    
〔安城市 安城牧場〕(農協中央会)
 牧場長の南麟稙氏が海外出張の為、テーマパーク設計責任者であるリュウ・キヨン部長が説明してくれました。
 安城牧場はソウルから約70㎞の距離にあり、韓国ホルスタイン品評会が開催された会場と隣接しています。この施設は1969年に西ドイツの支援により設立され、広さは39万坪(130ha)で、国が一般的な農家の指導教育を行うために作られましたが、韓牛、豚、鶏などの施設も作り技術指導を行っていました。最近では、国民に安全な畜産物を提供するために有機肥料の生産に努めています。現在は韓牛を2,000頭飼養しており、繁殖用が700頭、肥育が1,300頭となっています。要望があれば農家にも販売しているそうです。
 また、この敷地内に農畜産関連のテーマパークを国の補助により建設し2011年3月に全ての施設がオープンする予定です。 
 安城牧場は前述のとおり、ドイツからの支援で作られたことからドイツ風の景観となる予定で屋内共進会場、催事用施設の他、レストラン、バーベキューコーナーも作り一年を通じて楽しめるテーマパークになります。           
 
 西ドイツの支援により
設立された事を記念する碑
 ここを訪れる対象者を、今まで支援活動を目的とした畜産業従事者から一般消費者に広げることで農畜産業を含め地域経済活動の活性化を期待しているそうです。
 全施設が完成した暁には年間利用者数5万人を見込み、入場料は2万(1,600円)~6万ウオン(4,800円)を考えているそうです。今年の6月からは既存の乳牛施設を厩舎に改築し、室内馬場(593坪)、屋外馬場(1,700坪)、クラブハウスなどを備えた乗馬センターを先行して開設し、休日には多くの利用者が訪れるそうです。ちなみに料金は1時間、団体客が1万ウオン(800円)、個人客では5万ウオン(4,000円)で家族割引もあります。また、乗馬事業に興味を持ち、軽種馬を飼養するために乳牛の飼養者が見学に来ることも多いとのことです。
    
牛舎施設から改築された屋内馬場
牧場視察
 〔龍仁市 淸溪牧場〕

 牧場面積:13万坪;43.3ha(作物面積:3万5千坪;11.7ha)、労働力:6人(体験農場:3人)、飼育規模:乳牛210頭(経産牛105頭、平均産次2.7産)、韓牛350頭(種牝牛225頭)、牛舎:フリーストール、搾乳方法:2×3タンデム、牛群能力(305日):乳量11,200㎏、乳脂肪率4.0%、蛋白率3.1%、SNF8.4%、輸入精液:主にアメリカ・カナダで最近はABSを使用している。
 歴代韓国ホルスタイン品評会の未経産部門に多数入賞し育成牛販売農家として有名な牧場である。日本の精液はBSE発生以来輸入禁止になっており利用していないが、それまでは人気があった。解禁になれば利用したい。改良は肢蹄と乳房の高さを重視しているとのこと。また、この牧場では2008年から体験牧場を始めており、視察した日も朝から家族連れが訪れていました。
  
    
 〔安城市 德昌牧場〕
 牧場面積:6千坪;2ha(作物面積:5千坪;1.7ha)、労働力:2人(夫婦のみ)、飼育規模:乳牛98頭(経産牛52頭、内搾乳は48頭)、ホル肥育牛29頭、牛舎:ルーズバーン、搾乳方法:2×3タンデム、牛群能力(305日):乳量10,800㎏、乳脂肪率3.9%、蛋白率3.1%、SNF8.4%、輸入精液:主にアメリカを使用、GMS(交配プログラム)も利用している。
 この牧場には2008年韓国ホルスタイン品評会のグランドチャンピオンを獲得した牛がおりました。2産でグランドチャンピオンを獲得しているだけあって、乳器が良く、特に前乳房の付着が強く、後乳房の付着が高く、乳房底面が高い牛でありました。牧場主は「日本には3回行っており、日本の改良を参考にしている。」とのことでありました。
          
   2008年チャンピオンを見て
   ”ホオー!!” 
 牧場主の金ご夫妻と共に    
2008年韓国ホルスタイン品評会グランドチャンピオン牛(写真は品評会撮影時のもの)
2-6 M9,787kg F2.89% P2.88%
父牛:クレグノル マンデル セビス ET
  
 〔龍仁市 農道苑牧場〕
 牧場面積:4万5千坪;15ha(作物面積:3万坪;10ha)、労働力:4名(実習生2名、社長、職員1名)体験牧場:5名(全員女性)、飼育規模:乳牛120頭(経産牛70頭)、牛舎:フリーストール(200坪)、搾乳方法:デラバル社ロボット搾乳機(導入前は19年間、2×4タンデムを利用)、牛群能力(305日):乳量10,700㎏、乳脂肪率4.2%、蛋白率3.2%、SNF8.4%、輸入精液:主にABS。
 ロボット搾乳機は2ヵ月前に導入したばかりでまだ慣れていないとのこと。ここの牧場でも体験牧場を行っており、韓国で2番目に始め、主に奥さんが担当している。また、ミルクスクールと題してアイスクリーム工房を開いており、近いうちにチーズ工房も始める予定。平日は学校行事として団体利用が多く、休日は一般消費者が来るそうです。牧場主曰く、牛舎は体験牧場で見学できるようになっている。都会の子供は白黒の乳牛を見たがるが、ロボット搾乳機にはあまり興味がないようだと笑って話していました。
 
 
前列右より牧場主の黄炳翊夫妻
 
 〔利川市 興泉牧場〕
 牧場面積:3万5千坪;11.7ha、労働力:2名(夫婦のみ)、飼育規模:乳牛240頭(経産牛130頭)、牛舎:ルーズバーン牛舎、搾乳方法:ボーマチック社のロータリーパーラー(導入前は2×4のタンデム)、牛群能力(305日):乳量12,900㎏、乳脂肪率3.6%、蛋白率3.3%、SNF8.7%。
 韓国国内では過去に7頭のEX級の牛がいますが、この牧場には韓国最高で唯一92点を獲得した牛がその雄姿をとどめておりました。7歳で4産し、5産目を流産した後でありましたが体高・体長があり、体の深さも充分あり、特に尻の形状(腰角、坐骨の角度、坐骨の幅)が好ましく、後乳房の高さがあり、乳房底面が高く、乳頭のサイズや前・後の乳頭の配置が好ましい牛でありました。なお、この牛は2007年韓国ホルスタイン品評会でグランドチャンピオンを獲得しています。
2007年韓国ホルスタイン品評会グランドチャンピオン牛(写真は品評会撮影時のもの)
3-9 M12,313kg F4.65% P3.31% EX-92
父牛:スタートモア ルドルフ ET
おわりに
 今回視察した4戸の牧場は韓国トップクラスの酪農家で飼養頭数も多く近代的な施設で高能力・好体型の乳牛を飼っていました。乳検成績はいずれも305日間成績で10,000㌔を超えている高能力牛群でした。牛舎はルーズバーンやフリーストールで飼っていましたが、特にルーズバーンの牛は牛体が清潔である印象をうけ、体型も体高があり鋭角的で、肢蹄も側望、後望共に好ましく、乳房も幅がありました。初産の乳房底面の高さも好ましい深さでありました。しかしながらフリーストール牛舎で飼われている牛群では後肢や蹄に問題がある牛が多くみられました。
 今回、韓国の牧場や農協ストアー視察、さらには関係機関との意見交換の機会を与えていただき、日本の現状との比較や韓国の酪農の発展に向けた強い思いを知る事ができました。
 韓国と日本の酪農界は長年に亘り交流を続けておりましたが、訪問した牧場や関係者の方々からの日本への感謝の言葉を聞き、韓国の酪農発展に関わってこられた方々のご努力の賜と強く感じました。今後も韓国の酪農はさらに成長していくと思われますが、さらなる交流を深め良い意味で刺激し合い、日本と韓国の酪農界が共に発展していくことを切望し、報告といたします。
   



平成21年度地区組合員協議会開催のお知らせ
  1月31日(日)から2月13日(土)まで10地区で   
   
 今年度の地区組合員協議会の開催日程が決まりましたのでお知らせいたします。本協議会では組合の事業進捗状況の説明と、組合員の皆様の組合運営や実施事業に対するご意見やご要望を拝聴し、今後の事業計画等に反映していくため欠かすことのできない会議です。
 組合の基幹事業である血統登録については、関係機関はもとより皆様のご協力により、個体識別による飼養牛全頭の自動登録が進み、2年連続で前年を上回る血統登録が行なわれております。今後も、登録に加えて審査と検定の普及にも努め、組合員の経営の一助となることはもちろん、国内の乳牛改良を推し進めることが当組合の使命であり、そのために事業を進めてまいる所存であります。
 また、昨年度末から建設着工していた新家畜市場施設は全共開催に向けた施設整備も兼ね、昨年10月末に無事竣工いたしました。家畜市場利用者の拡大と充実を図ることはもちろん、この10月に開催される第13回全日本ホルスタイン共進会の出品牛・セール牛繋留施設及び機材展示場として使用されますが、今後、更に開催にむけた準備を加速していかなければなりません。
 時節柄ご多用のことと存じますが、地元開催の組合員協議会にご出席いただき、貴重なご意見や要望をお聞かせくださるようご案内申し上げます。
 なお、会議終了後には懇親会も予定していますので併せてご出席くださいますようご案内いたします。
 記
【主な議題】
1.平成21年度事業実施状況並びに収支報告
2.平成22年度事業計画骨子(案)
3.第13回全日本ホルスタイン共進会関連
4.任期満了に伴う次期役員候補者の報告
平成21年度 地 区 組 合 員 協 議 会 日 程
地  区 月 日 地元協議会 組合員協議会 場 所  
空知・留萌 平成22年1月31日(日) 11:00 14:00 ホテル サンプラザ 岩見沢市
宗   谷 2月 1日(月) 11:30 14:30 浜頓別町役場 会議室 浜頓別町
上   川 2日(火) 14:00 15:00 旭川ターミナルホテル 旭 川 市
北   見 3日(水) 14:00 15:00 温根湯温泉 大江本家 北 見 市
根   室 4日(木) 11:30 13:00 ウエディングプラザ 寿宴 中標津町
釧   路 5日(金) 13:00 15:00 釧路全日空ホテル 釧 路 市
十   勝 6日(土) 11:00 13:30 帯広東急イン 帯 広 市
           
石   狩 10日(水) 11:00 13:30 札幌全日空ホテル 札 幌 市
胆振・日高 12日(金) 11:00 13:30 グランドホテル ニュー王子 苫小牧市
後志・道南 13日(土) 11:00 13:30 ホテル 第1会館 倶知安町



~憧景~ 第10回全日本ホルスタイン共進会(千葉県千葉市)
      
 2010年 元旦、新年明けましておめでとうございます。いよいよ全共北海道大会の年明けとなりました。憧景の全共、大きな期待を持って新しい年を迎えたい所です。
 当組合に事務局を持つ北海道実行委員会では、開催に向けた具体的な準備作業が本格化しており、程よい緊張感の中で多忙な日々を重ねているようです。
 そして、出品を予定する皆さん! 間もなく点呼がかかります。On Your Mark !!

  

 今月の『温故知新』は、先月号に引き続き第10回全共の様子と上位入賞牛を紹介します。
 第10回全日本ホルスタイン共進会は、1995(平7)年11月23日~26日の4日間、日本酪農発祥の地である千葉県において、全国45都道府県298頭(北海道からは37戸41頭)の出品で開催されました。
 会場となった千葉市臨港公園の千葉ポートパークでは、全共とともに、酪農・農業をテーマとしたイベントが企画され、広大な敷地に大小のステージや多数のテント・ブースが設けられ、首都圏での開催とともに好天に恵まれた結果、会場を訪れた参観者は全共史上最高の83万人を数え、大盛況の開催となりました。
           
 
           
     
          
     


第8部 経産5才以上6才未満
【名誉賞・優等賞1席】
 体各部の調和のとれた姿勢、歩様、身のこなしがよく、輪郭鮮明、体全体からの活力、鋭角性と伸びから資質のよさと力強さが感じられた。とくに腰の横突起の発達がよく、それに支えられた肋腹は豊かで、肋は斜め後方によく開帳していた。乳房は産次に応じ、また体躯とつりあった容積で、靭帯、付着ともに強い。
〔ベストアダー〕   
 
ビ-マン クレイタス レボリユ-シヨン   5才0ヵ月
父:ロングヘイブン クレイタス セイフエルト イ-テイ-
出品:千葉県 藤平 誠一
(6才11月 5産 2回 305日 M12,852kg F412kg 3.2% 5才11月 92点)
【優等賞2席】
 鋭角的で、体質の強健さが窺われ、資質のよさと力強さを兼ね備えていた。
 前肋も後肋もよく開帳し、体の長さ、深さとも申し分なく充実していたが、乳房の力強さに若干欠ける。
セジモ チユンキ- ナシヨナル エ-ス 5才11ヵ月
父:ジエ-エ- アライアンス エ-ス
出品:別海町 瀬下 太一
【優等賞3席】
 き甲部が鋭角的で、肋間が広く、乳用性に富んだ牛。よく発達した乳房で、付着が強く、形状にも優れていたが乳頭の配置、方向にやや難が見られた。
インテリ-グ チ-フ マリ-ン 5才0ヵ月
父:プライセスエルテイ-デイ- ロ-テ-テス マリ-ン イ-テイ-
出品:兵庫県 中野 雅昭



第9部 多回検定 経産 6才以上
 
【名誉賞・優等賞1席】
 輪郭鮮明で、素晴らしい乳用牛の特質を備えた牛。頸の長さ、き甲部の鋭角性、肋間の広さ、体の長さにそれを十分窺うことができた。また、乳房は産次に応じ、また体躯とつりあった容積で、質がよく、乳頭は大きさ、形、配置、方向ともによく、とくに配置は今回の出品牛の中で最も優れていた。
〔ベストアダー〕   
 
ヨシノフア-ム エコ- ミスト 6才10ヵ月
父:ジ-メトカ-フ バリアント ミステイ マツクス イ-テイ-
出品:北見市 吉野 尚司
(10才6月 8産 2回 365日 M12,924kg F501kg 3.9% 7才6月 95点)

【優等賞2席】
 姿勢が優美で、つりあいがよく、移行が滑らかで品位と資質にとんだ牛。乳房は四乳区のつりあいがよく、形状にも優れていたが、後肢がやや弱め。
 
ヒンペル マツクス デイライト 6才0ヵ月
父:ジ-メトカ-フ バリアント ミステイ マツクス イ-テイ-
出品:千葉県 奥沢 捷貴
  
【優等賞3席】
 肩の付着がよく、背線が強く、まっすぐで、骨格が強く、体全体の構造にゆとりが感じられた。乳頭の大きさ、形、方向にやや難。
スライブランド ジヤニ-ズ マリ- 8才4ヵ月
父:ロツクリンマ エレベ-シヨン マリナ-
出品:熊本県 東 敏則 


第10部 母系群 経産
【名誉賞・優等賞1席】
 2産と5産の姉妹で、乳用性に優れた組み合わせ。輪郭が鮮明なこと、体各部のバランスと移行がよいこと、乳房の付着と形状が良いことなどが似通って好ましい。
母:オレ-タ- コピ-ライト(父:パインハ-スト コピ-ライト)
手前:オレ-タ- バリアント コピ-ライト 4才2月
   父:バ-ウ-ド プリンス バリアント
奥:リバ-ビレツジ ロツクリンマ オレ-タ- 7才 7月
   父:ロツクリンマ エレベ-シヨン マリナ-
出品:中標津町 川村 清身
【日本酪農発祥之地】
 千葉県房総半島の南、南房総市の『千葉県酪農のさと、畜産総合研究センター、嶺岡乳牛研究所』の前庭に「日本酪農発祥之地」の石碑が建てられています。
 日本酪農の発祥、時代は戦国の世まで遡ります。当時は、軍馬の飼育が盛んに行われており、南総里見八犬伝で有名な里見氏により『嶺岡牧場』が開かれました。江戸時代には幕府の直轄牧場となり、今から280余年前の1728年にオランダ人を介してインド産の白牛(はくぎゅう)3頭が輸入され飼育と繁殖が行われています。後に、この白牛の乳から将軍家への献上品として白牛酪(はくぎゅうらく)が作られました。
 乳用牛として、白牛の輸入と飼育・繁殖があり、搾乳と生乳加工が行われたことなどにより、『嶺岡牧場』が「日本酪農発祥之地」といわれる所以となりました。
 繁殖を続けていた白牛は、一時期80数頭に増殖しましたが、明治初期の疫病により絶滅してしまいました。現在『酪農のさと』には、展示のため新たに輸入された白牛が草を食んでいるとのことです。
 また、紆余曲折があった『嶺岡牧場』の現在は、千葉県畜産総合研究センターの『嶺岡乳牛研究所』として、千葉県内外の酪農発展に寄与しています。
 【白牛酪】 :白牛の牛乳に砂糖を加え、銅鍋で掻き混ぜながら石鹸程度の硬さと大きさまで煮つめたもので、非常に貴重なものとして病人などに対し、削ってお茶などで飲ませていたそうです。
~牛乳にある、良質な蛋白やミネラルあるいはビタミンなどの豊富な栄養を最大限に凝縮しています。時は江戸時代、その扱われ方が容易に想像出来ます。
~最近「ミルクって、サプリかも」の広告があります。白牛酪は極めて濃厚なサプリメントですね…

 〔こぼれ話…御製薬〕
 江戸時代、『嶺岡牧場』で飼育されていた白牛の牛乳から白牛酪が作られたことを先に説明しましたが、この牛からもう一つ作られていたものに【御製薬】がありました。
 【御製薬】に用いられる原料は、白牛だけに限られており、白牛酪と同様に(あるいはそれ以上に)とても貴重なものとして扱われ、その利用は将軍家のみに限られ、民間には手の入らないものだったと記録にあります。
 さて、これは何でしょう?……
 作成方法は、2週間に亘り白牛に蓬と水のみを与えて他の飼料を一切与えません。そして、先の1週間分を捨て後の1週間を用います。原料を生(?)のまま土瓶に入れ、蓋を密封し、籾や糠の火の中に入れ、蒸し焼き・黒焼きにして出来上がった物が【御製薬】となり傷薬として重宝されたようです。気になる原料、それは、糞です。
 傷薬とありましたが、効能についての記録は、残念ながらここでも発見できませんでした。「効くのかしら?」、蒸し焼き・黒焼き≒炭なので、抗菌剤・吸着剤としての働きは有るかもしれませんが、さてはて…
 読者の皆さんはいかが思われたでしょうか?
 1995(平7)年11月、首都圏の千葉県千葉市、酪農・農業関係者と大勢の市民が溢れんばかりに詰めかけ、憧憬の『第10回全日本ホルスタイン共進会』〔ファームピア'95 in ちば〕が開催されました。
 来月号は、第11回岡山全共の様子を紹介します。

 資料・写真 
資料・写真 第10回全日本ホルスタイン共進会記念誌
デーリィマン 1996-VOL46-1月号
インターネット・ホームページ 千葉県 酪農のさと
千葉県・安房酪農協共編 安房酪農百年史



体型審査の予定は次のとおりです。
も寄りの登録取扱団体にお申し込み下さい。
日程 1月26日~2月6日
 □上川地区
    全管内
 □後志・渡島・檜山地区
    全管内
 □十勝地区
    新得・清水・芽室・鹿追・士幌・上士幌
 □釧路地区
    釧路・阿寒・鶴居・幌呂・白糠・音別・弟子屈
 □網走地区
    丸瀬布・遠軽・上湧別・湧別・芭露・生田原・白滝・留辺蘂・温根湯
日程 2月15日~2月26日
 □十勝地区
    中札内・更別・大樹・広尾・忠類
 □釧路地区
    標茶・浜中・厚岸
 □根室地区
    根室・別海・標津
 □網走地区
    北見・相内・上常呂・置戸・訓子府・端野・美幌・女満別・津別
 □留萌地区
    全管内
  
日程 3月2日~3月13日
 □胆振・日高地区
    全管内
 □十勝地区
    帯広・川西・大正・音更・木野・高島・池田・幕別・札内
 □根室地区
    上春別・中春別・計根別(一部)
 □網走地区
    網走・佐呂間・常呂・東藻琴・斜里・小清水・清里
 □宗谷地区
    全管内

 



 
 組合員の皆様、明けましておめでとうございます。いよいよ、待ちに待った全共開催年になりました。
 前回の栃木全共から早4年が経過し、この間、私も定年を迎えたり、孫が生まれたりで生活環境が大きく変わってしまいました。特に孫の誕生により、今までとは生活の「目線」が全くと言っていいほど変わってしまいました。
 結婚して以来30数年間、2人の子供の子育ては全て女房に任せ切りで出張に明け暮れており、子供達の学校行事は殆ど参加した記憶がない・・
 でも、孫は「目の中に入れても痛くない」と言われているように、今では「孫三昧」で楽しんでおります。
 買い物に出掛けても赤ちゃん用品・子供服・おもちゃ売り場など今迄なら全く気にもしておりませんでしたが、今では月齢にあったサイズの服を選べるようになったほどです。
 女房との会話も国の育児政策・産休・育児休暇・子供手当て・認可保育所が不足して待機児童が増えていること等々話題が広がり会話の時間が増えました。
 子供は「国の宝」であり、全国民で育てていく政策になりつつあり、自分達の老後はその子供達に支えて貰うことで楽しい人生を過ごしたいものであります。
K・T
 
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